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It's a SONY展に行ってきた!
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It's a SONY展に行ってきた!

2016-12-24 07:00

     ソニーが嫌いな人は賢明なる電脳空間カウボーイズZZの読者諸氏には居ないと思うが、万が一嫌いな人がいたらそっとこのページを閉じて欲しい。


     我々はソニーとホンダをことさら尊敬している。
     UEIを設立した時、真っ先に頭に思い浮かんだのはソニーとホンダのことである。ちなみにソニー製品はよく買うが、ホンダのクルマは原付きしか買ったことがない。


     経営者として最初に読んだのは、かの偉大なる経営者、盛田昭夫のメイド・イン・ジャパンであった。僕がなんだか知らないが本を書き続ける経営者をやっているのも、実は盛田昭夫の影響である。

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     ここ数年、ソニーはおびただしいリストラを繰り返してきた。
     まさに聖域なき改革。ソニー通りと呼ばれた品川から五反田までの通りに、もはやソニーはほとんどない。


     だがしかし、ようやくソニーは復活しつつある。銀座のソニービルは老朽化のため取り壊されてしまうが、ソニーは今年で70周年。


     そんなソニーの足跡を辿ることができる貴重なイベント、「It's a SONY」展が開催されているので行ってきた。


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    ビルの形さえカッコいい、これがソニーだ。


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    まず、ソニー通なら誰もが知っていることだが、ソニーは最初からソニーだったわけではない。
    東京通信工業という会社がまずあった。

    この東京通信工業は、天才発明家、井深大の会社で、井深が戦時中に軍の研究所で知り合った盛田昭夫に惚れ込み、彼の実家に文部大臣の前田多聞を連れて説得に行くほどのモーレツな入れ込みようで、やがて名家の盛田家は、東京通信工業の経営において重大な役割を果たすことになる。


    戦後すぐの混乱期で、東京通信工業は非常に小さい会社だった。
    カッコいいことばかりはやっていられなかった。

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    これがソニーの電気座布団である。
    今の読者なら「ソニーが生活家電?」と仰天するかもしれないが、当初はそれくらい迷走していたのだ。他にも炊飯釜がある。

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    とはいえ、いかなソニーファンといえど、実物を目にするのは初めてのことで、おおいに驚いた。
    どんな一流企業といえど、こんなところからスタートしているのだよ。


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    そしてこれがソニーマニアの間ではやはり伝説となっている設立趣意書。
    これを真似して僕もUEIの設立趣意書を作った。

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    黎明期には「通信工業」の名に恥じず、ちゃんと通信機も作っていた。本当はこういう仕事がやりたかったのだ。

    その後、ワイヤーレコーダーの開発でようやく事業が軌道に乗り始め、テープレコーダーの開発にも成功した東京通信工業は勢いを増す。

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    ここで初めて「ソニ」という言葉が出てくる。「ソニ」は音を意味するsonicから来ている。
    音声テープを「ソニテープ」と呼んだことが、後に重大な意味を持つようになる。


    勢いを増したソニーは、外貨規制がまだ厳しい時代にアメリカのRCA社からトランジスタの特許を買い付け(外務省に猛反対されたらしい)たものの、実はまだ実用には程遠いトランジスタを、江崎玲於奈(後のノーベル賞物理学者、筑波大学総長)を始めとする若い研究者たちが実用できる高周波トランジスタへと完成させ、ついに世界初の偉業を成し遂げることになる。

    それが世界最小・最軽量のラジオ、トランジスタ・ラジオの開発だ。

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    このトランジスタ・ラジオをアメリカに売り込みに行く際、盛田昭夫は考えた。
    「東京通信工業」ではゴロが悪すぎてアメリカではウケないだろうと。


    そこで盛田が考えた新しい東京通信工業のブランド名が、「SONY」である。
    この「SONY」は、ソニ・テープに代表される「音」の要素(盛田が声楽家だったことにも関係していると思われる)と、英語のSONNY BOY(かわいい坊や)のダブルミーニングから来る造語である。

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    これをRCA社に持っていくと「なんだこのSONYとかいうトンチキなブランドは。RCAブランドのOEMなら出してやる」と言われ、激怒した盛田は喉から手が出るほど欲しかった多額の契約金を蹴ってタンカを切る。


    「今は誰も知らないブランドかもしれないが、10年でRCAよりも世界中で活躍するブランドにしてみせる」


    もうムチャクチャである。ただでさえ高額な特許使用料を支払い、三年もの間、全く利益を出せず、赤字を垂れ流し、盛田の実家から資金注入を繰り返すジリ貧の状態で、やっと巡ってきた高額の契約を蹴って、独自路線で消費者にゼロから商品をアピールするという大決断を行ったのだ。


    経営者として、僕はここでノーと言える自信はない。
    でも盛田昭夫はそれをやってのけた。それがソニーである。


    そして盛田は大胆な求人に出る。伝説の求人広告を出すのだ。

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    「英語でタンカの切れる日本人を求む」

    これまた、経営者の中では伝説となっている広告だ。
    まだ若く小さかったソニー株式会社に、就職希望者が殺到したのはこの前後だという。


    そこからの快進撃の数々は、皆様もう先刻ご承知の通り。


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    常にソニーが目指すのは、世界最小・最軽量。
    電卓だって小さくした。

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    テレビだって、誰も持ち歩こうとは考えない時代にモバイルにした。
    あまりに先進的すぎて全く売れなかったらしい。

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    カッコいいのに。

    というのも、当時は普通の据え置き型テレビでさえ庶民が買えない時代。
    どうして携帯テレビを買う人がいるのか。

    こういうプロダクト先行型のところは、ある意味でソニーのお家芸とも言える。
    こういうムチャクチャなものをまず作ってしまうところがソニーの圧倒的凄さだ。

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    さあそしてウォークマン。
    このあたりから、スティーブ・ジョブズがソニーを羨ましくて羨ましくてたまんなくなる。
    マイケル・ファスベンダー版の映画「スティーブ・ジョブズ」では、ラストシーンでリサがソニーのウォークマンをしている。あの時代でこのウォークマンは既に古すぎるので明らかにフィクションとわかる描写だが、あえてその場面に初期型のウォークマンを持ってきたのは、スティーブ・ジョブズが明確に意識していたのは、「ソニーを超える」というただ一点だったからだ。

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    ジョブズのソニーコンプレックスは凄まじく、たとえばMacintoshは、ソニー製の3.5インチフロッピーディスクドライブを採用しているし、AppleIIcのデザインがフロッグデザインなのは、ウォークマンをデザインしたのがフロッグデザインだったからだ。


    さらにいえば、iMacを作る際、スティーブ・ジョブズが考えていた名前は「MacMan」だったという。もちろんこれはウォークマンへの憧れから出た名前だ。広告代理店が必死に止めて、iMacになったらしい。


    狂おしいほどカッコよかったソニー、その次代の始まりが、このウォークマンである。

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    僕も子供の頃、胸をときめかせた筑波の科学万博。ソニーは巨大トリニトロンテレビを出現させた。プロジェクターではなく、本当に動くテレビなのである。ものすごく鮮明でびっくりしたのを覚えている。

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    一般の人にはあまり馴染みがないが、ソニーの傑作ワークステーションNEWS。
    やはり3.5インチフロッピーを採用している。

    縦長の画面に憧れたものだ。大学ではこの遅さに辟易したけど。

    UNIXマシンであり、このNEWSのチームで培われたノウハウが、その後、PlayStationに受け継がれる。
    ほら、名前も「ワークステーション」から「プレイステーション」へと繋がってるでしょ。プレステのCPUもこのNEWSと同じR3000。NEWSのノウハウがあったからいともあっさりとプレステが作れたワケ。

    ちなみにUEIのDEEPstationは、この憧れからつけた名前。蛇足ですが

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    一般コンシューマーというか、電脳空間カウボーイズ読者諸氏にはこっちのほうが懐かしいのではないでしょうか。そう、HiTBiTです。MSXです。カッコよかったなあ、赤いパソコン。

    このカッコよさが、やはりソニーだと思うわけです。ワタクシ。

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    ソニーといえばジョグダイヤル。
    学生時代の僕も、これ買って使ってました。

    クルクルピッピ。というわけで、これのために携帯キャリアを変えた記憶が。壊れやすいんだよなこれ

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    そして世界の最先端を突っ走るソニー先生、デジカメまで作ってしまいました。
    フロッピーに記憶するこのマビカは1981年の作品。早過ぎる。日本でデジカメが本格的に普及するのは90年代後半です。

    あまりに突っ走り続けるソニーのその姿勢に嫉妬した同業他社が、「ソニーは業界のモルモットだ」と陰口を叩くので、それではと作られたのがこの像

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    陰口にはシャレで返す。粋だよね。とことん。

    さあそして、個人的には注目せざるを得ないあの逸品が

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    バーン、世界初、手書きコンピュータ端末、その名も「パームトップコンピュータ PTC-500」です。

    すごくない?

    これ、世界初なんだよ。
    NewtonよりもPalmよりも先。しかも日本語の手書き文字認識がついていて、音響カプラーも内蔵していて通信できた。1990年。頭おかしいでしょ。ソニーすぎるでしょ。


    当時のプロモーションビデオはこちら → <a href=https://www.youtube.com/watch?v=DEirtJbQKF0>https://www.youtube.com/watch?v=DEirtJbQKF0</a>


    未来すぎる。
    ちなみに樋口さんはこれ買って持ってたらしい。enchantMOONの開発に参加するのはむしろ必然だったのかもしれない。

    さらに90年代はソニー黄金時代。

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    後藤禎祐無双。
    このグリップ付きコントローラを生み出したのは凄い。



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    そしてVAIO。505カッコよかったなあ。

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    そしてAIBO

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    CLIEあったなあ

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    VAIO TypeP おれが買った最後のソニーブランドのPCだったなあ。

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    そして幻と消えたSDR-4X
    これが踊ってるのを見たときは本当に感動したものだ。


    こんなIt's a SONY展。ソニー好きには絶対たまらないのでぜひ行くべし。冬休みにぜひ行くべし。初詣しなくてもソニービル詣でに行くべし!


    以上


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