奇跡的なクソ曲である(STU48「無謀な夢は覚めることがない」より)
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奇跡的なクソ曲である(STU48「無謀な夢は覚めることがない」より)

2020-01-19 16:38
    前回の続き。
      
              無謀な夢は覚めることがない

    君の目の前には 無限が横たわる 銀河を飲み込んだ 夜明け前の海
    どんな勇気出せば 渡れるのだろう はるかな大陸よ 本当に存在するのか

    見えないものほど 見たくなるんだ 自分のこの目で確かめたいだけ
    誰かの受け売りじゃ 意味なんかない 若さは むこうみず

    無謀な夢は 覚めることが無い まぶたの裏ずっと焼きついてる
    叶うこと無い 願いだからこそ 手を伸ばし続けられる
    希望と夢の 言い訳しながら そんな低い星を見てどうする
    愚かな奴だと 笑われちゃって 行ったことない世界へ Go ahead!

    

    まだ流れていない 涙に怯えるな 未来の悲しみは 後で泣けばいい
    残された時間を 考え始めた時 必死に目指していた 想像の島が消えていく

    遠くのものほど 欲しくなるんだ 自分の力を試したいんだろう
    近くのものなんかで 妥協するなよ いつかは気づくはず

    無謀な旅で 大人になりなよ 計画通りなんてあり得ないさ
    トラブルだらけの 遠回りだから 夕焼けが美しいんだ
    妥協するなと 今言われたって そんな説教聞きたくないだろ
    もっと手堅い 夢ならば いつもと同じ景色だ Say Yeah!

    たやすい道など 選んだら負けだ 根拠は無くても 自信があればいい
    挫折の時には 味わってみろ 人生は長い

    無謀な夢は 覚めることが無い まぶたの裏ずっと焼きついている
    叶うこと無い 願いだからこそ 手を伸ばし続けられる

    無謀な夢は 後悔するな 傷ついた分だけ強くなるさ
    孤独の道で 誰かと出会って たくさんの愛を知った
    もしもういちど やり直したって また同じ選択をするだろう
    人は無謀な 夢を見て 新しい世界を生きる Go ahead!

    【MV full】無謀な夢は覚めることがない / STU48 [公式]

    https://www.youtube.com/watch?v=QDgEQ7PVpSs

    まあはっきり言ってクソ曲なんですわ。
    聞くとわかるけど、この曲は前半は乃木坂46の「インフルエンサー」に、
    後半はラストアイドルの「青春トレイン」に似てまして、両者を足し合わせたような曲になっている。

    更にはMV見てわかるようにダンスがみっともない出来であると。多分激しいダンスをさせると負担が大きいからということで、所々省いて簡単な振り付けにしたのだと思われる。しかし省いた結果芯のない、ふにゃふにゃとしたダンスになってしまい、絵的に見て美しくない出来になっている。

    まあ恐らくもう作る側や売る側に、意欲がないんだろうな。曲を作るのが面倒臭い、歌詞を書くのが面倒臭い、更には振り付けするのも面倒臭ければ曲の類似作がないかチェックをするのも面倒くさいといった具合で、関わる全ての人間がやる気をなくしている様子が窺える。

    そして内容面の話をさせてもらうと、どう見てもアイドルがやる曲ではないんだな。
    聞くとわかるように非常に殺伐としていて、可愛らしい子達が歌って踊るにはそぐわない重い曲なんだけど、何故かこれがシングル曲として採用されているという不思議ね。多分作曲者もどんな歌詞がつくかわからないまま作ったのだろうね。A&Rも同じ。この曲に歌詞がついたらどんな風になるかロクにイメージ出来ていないんだわ。

    しかも秋元康はその曲に軽い歌詞を合わせて書いてきたために、曲の雰囲気が台無しになっているんだな。赤字の部分に注目すればわかるのだけれども、「笑われちゃって」「Go Ahead!」など、荘厳な曲にそぐわないような歌詞が所々ついているだろう。つまり曲に合わせてきちんと歌詞が書けていないんだ。

    そのせいか全体的にあっぷあっぷしているというか、書くことがわからないので思ったことを書き連ねてみましたという雰囲気が歌詞に出ているだろう。きちんと曲を捉えられていないと、こんな書き方になってしまうんだ。

             憧憬

    いつか求めていた 果てなきフロンテア 人を絶えず拒む  見捨てられた土地
    黒い雲と闇が 塞ぐ目の前を 僅かな灯(ひ)で探す 秘境の潜む在処(ありか) 

    未知なる荒れ地を 踏みつけ出来た 幾つの靴跡 歴史の足音

    恐れもしない目を 見張らせたまま 独りで向かう先
      
    希望や夢が 叶う場所にある 遥かな地を目指し 歩いてゆく
    月を見上げ咲く 花のまとまりが  そよ風になびいている
    自分の胸に 問いかけしながら 真っ直ぐ迷わずに来た旅路は
    弱音を吐くなと 逃げ場を絶った 揺らぎもない決意の 証明


    道半ばで果てた 代えなき仲間達 花を手(た)向け送る 永遠(とわ)の旅立ち
    行(ゆ)き合いと別れを 何度も重ねた時  引っ掻き増やしてきた 一生の傷が消えてゆく

    遠くの世界で 語られてきた 数多(あまた)の亡き者 弔うバラード

    彷徨い留(とど)まってた 御霊(みたま)の眠る 安らぐ夢の場所    
    
    希望を絶たれ 倒れた誰かの 屍(かばね)を乗り越えて歩いてきた

    右腕につけた 蝶飾りだけが 生い立ちを見つめていた
    罵倒されたり 手を振り払われ いつも失笑されて過ごした日が
    きっと自分の糧となる 故人と同じ意識の 共鳴

    この手を伸ばして 浮かんでは消えた 期待を裏切る 蛻(もぬけ)の殻の跡

    挫けることなく 付き合ってきた 人生の旅路

    向こうの空で 見える朝焼けが 願いの場所 じっと照らしている

    深い森に住む 青い鳥達が 行(ゆ)き先を示している

    希望や夢が 崩壊する未来 実りや喜びに 溢れた未来

    何れの道を 独りで辿って 人は皆 産まれ生きた
    さあもう一度 また立ち上がって 光ある方に向け 歩き出せ             
    無駄な思考は 跳ね除けて 旅人は思いを抱(いだ)く 憧憬(しょうけい)

    【MV full】無謀な夢は覚めることがない / STU48 [公式]

    https://www.youtube.com/watch?v=QDgEQ7PVpSs

    だから最初に書いたようにこの曲はクソ曲、しかもやる気のない人間達と無能な人間達とが絶妙なバランスで組み合わさることで生まれた、奇跡的なクソ曲であるといえる。
    そしてそれは、もうAKBがそれだけ切羽詰まっているということを意味しているんだろう。じっくり腰を据えて物事にあたることも許されないような状況が、こんないい加減な楽曲を生み出す原因となったに違いないと、自分は確信するよ。

    ということでこの曲の批評は終わり。ちなみに自分の歌詞についてちょっといいかな。まあこの曲は説明したように殺伐とした重い感じだったので、その雰囲気を生かすように、荒野をイメージする感じで書きましたと。

    そして普通に書き進めていたんだけど、2番のサビの「希望を絶たれ 倒れた誰かの 屍(かばね)を乗り越えて歩いてきた」を書いたときに、良い感触を掴むことができた。最初は「乗り越えて歩いて行く」って書こうとしたんだよね。でもふと「歩いてきた」としてみたら、これが不思議なぐらいにハマって、カッコいい感じになったというか、作品としての締まりが良くなった気がした。

    一見大した事ない違いに見えるんだけどね。でもそんな僅かな差で作品の出来が変わるんだから、作詞って面白いね。それだけ繊細な作業をしておりますです、はい。

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