少子化時代とロボット 応用編
閉じる
閉じる

新しい記事を投稿しました。シェアして読者に伝えましょう

×

少子化時代とロボット 応用編

2014-05-21 05:22
    前回の続き。



    子育て費用と機械との競争との関係を、将棋で例えてみようか。
    まずAさんのお宅には子供が2人いて、両方とも棋士にしたいとする。そして棋士を育てるのに必要な金額が2000万円であるという場合、子供2人を棋士にしたいのならば、Aさんは2000万円×2=4000万円が子育てのために必要となる。

    ではそんな将棋の世界に本格的に機械、ソフトが参入してきたとしたらどうなるだろう。もしソフトが一般の奨励会員と同じようにプロの道を目指し、棋戦に参加して賞金をもらうとなった場合には、大抵のプロはソフトよりも弱いだろうから、たちまち人間は機械によって淘汰されてしまうことになるだろう。そうなれば今までのように2000万円投資して子育てしても、棋士になれない時代がやってくることになる。

    だからその場合、親としては子供を棋士にするために、今まで以上の費用を投資する必要が出てくるわけだ。この時人間がソフトに勝つために必要な子育て費用が1人あたり4000万円とするならば、2人目の子供を諦めて生まれた子供1人に4000万円を集中して投下することで、ようやく子供はプロの棋士になれることになる。


    ワタミ社長、会社のイメージアップに躍起 「大声で“ブラックじゃない”と叫びたい」

    http://careerconnection.jp/biz/studycom/content_1461.html

    やっぱり機械との競争関係、あるいは単純労働の世界に足を踏み入れてしまうと、ブラック労働の日々が待っているわけだから。こんなワタミの食い物にされないために、親としてはそれは避けたいわけだよね。とにかく大学に行かせないととなるし、もし2人も大学に行かせられないとなれば、子供を1人で済まそうともなる。中絶も含めて、世の中避妊の方法は幾らでもあるんだ。

    ちなみにこのワタミの話についてだけど、別業種において人が集まっているのは、待遇が和民に比べて良いからだね。つまり名古屋のレストラン&バーはメニューの価格が高く設定されているので、お客さんの数を裁かなくても利益が確保できる。だから従業員1人あたりの負担も低くなり、結果としてブラック労働も回避されているというわけ。


    製造業で雇用が失われても問題ない? -年収は「住むところ」で決まる[特別連載1]

    http://president.jp/articles/-/12592?page=4

    自分の考えによるならば、企業の海外流出と人口減少との間にも、密接な関連性があることになる。つまりオートメーション化が進み日本の工場労働者の賃金が割高になると工場が海外に流出し、親世代はブラック労働への従事を避けるために、子供を高収入で安定したイノベーション系の仕事に就かせるべく、1点集中的に教育費用を投下する。結果として工場の海外流出と出生数の減少とがもたらされた一方で、イノベーション産業の雇用者数は増えたと。

    以上のように考えると、少子化の問題ということについては、もう一度考え直さないといけないのかもしれない。例えばよく「今までは高齢者1人を4人で支えていたのが、将来は高齢者1人を現役世代2人で支えないといけなくなるので年金のピンチです」みたいに言われることがあるよね。

    でもこれらの議論を前提とするならば、現役世代が減ることが年金制度やその他制度の崩壊に直結するというのは、ちょっと考えづらいことになるのかな。何故なら子育て費用と収入とが比例関係にあると仮定するならば、産まれる子供の数がどれだけ減ろうが、投下された子育て費用の総和が同じである限りは、高齢者を支えるための財源は等しく確保されるはずだからだ。

    例えば最初の電王戦の例でたとえるならば、子供に2000万円をかければ年収200万円の棋士が生まれ、子供に4000万円かければ年収400万円の棋士が生まれるとするならば、子供が2人の場合は年収総額は200万円×2=400万円、子供が1人の場合は400万円×1=400万円で、両者の総額が等しくなるわけで、親の面倒を見るための負担も変わらないということになる。まあ実際には累進課税とか色々あるので、こう単純にはならないわけだけど、でも自分は段々と、少子化は問題ではない気がしてきたんだな。
    広告
    コメントを書く
    コメントをするには、
    ログインして下さい。