競争とWAGYU
閉じる
閉じる

新しい記事を投稿しました。シェアして読者に伝えましょう

×

競争とWAGYU

2014-08-09 15:21
    前回の続き。

    この点インフレというものは「物価が上がる」という意味で捉えられがちだけれども、実際にはインフレによって需要が縮小するわけだから、「競争が激しくなる」という意味も持っているんだよね。つまりインフレが起きれば価格競争も激化するので、物の値段も下がり得ることになるんだ。

    ということで、ここではその競争の話をもう少ししていこうか。

    豪州産「ワギュー」に対抗する日本の和牛ビジネス オールジャパンでEU市場に臨む

    http://careerconnection.jp/biz/tvwatch/content_1735.html

    一般的に競争がないと廃れるといわれるのは、価格が高くなってしまうからだね。すなわち物の値段というものは供給が少なければ高くなり、反対に供給が多ければ安くなるものだから、競争のない市場においては物の価格は割高に取引されることになる。

    更には商品の開発改良の努力もなされなくなることで、物の価値の向上や維持が図られなくもなっていく。その結果価格競争力において他の代替物に劣る結果となり、その商品は姿を消してしまうことになる。

    具体的な例で考えて示そうか。5000円の価値のある商品が、4000円で売られていたとする。この時供給側とすれば世間の商品に対しての評価が4000円になるまで供給し続ければ利益が得られることになるわけど、その価値が4000円を下回ってしまえば割高だということで売れなくなってしまう。

    しかし参入者が現れて価格が3000円まで下がれば、世間の商品への評価が3000円になるまで売れるので、全体のパイが拡大することになる。更にはそれに伴って3000円でも元が取れるような企業努力もなされるだろうから、それによって利益を確保することも可能になる。こんな説明でいいかな。

    カルテルに厳罰が下るのはなぜか

    http://president.jp/articles/-/13048

    ちなみに競争を阻害している例を挙げるならば、特許制度が挙げられるね。つまり特許は発明者のみに生産を許すことによって供給を制限するという意味があるわけで、正に物の値段を商品の客観的価値に比べ、割高にさせる効果を持っていると思われる。

    一方カルテルはどうだろう。同じように供給を制限するわけだけど、カルテルの対象となる商品は、代替性の利かないものが多いから。価格のみならず客観的価値も引き上げられてしまうということなんだろうか。

    まあいいや。色々と競争の大切さを説いたところでようやくWAGYUの話に戻るわけだけど、この点和牛遺伝子を竹田さんが輸出したことについては、どう考えるべきだろう。確かに競争がないと廃れてしまうわけだから、競争を促進しなければならなかったのは事実だよね。

    でもわざわざ遺伝子を輸出しなくても、国内畜産家が増えるのを待つという方法もあったはずだ。つまりWAGYUの国際市場での優位性を聞きつけ国内に和牛生産者が沢山現れれば、結果として競争が促進されることにもなったわけだから、そう考えると別にわざわざ遺伝子を輸出する必要まではなかったわけで、経済的損失が発生しているようにも見える。

    しかしながら和牛遺伝子の輸出によって、対価が得られているという事実にも、注目しなければならないね。つまりカネを得るために遺伝子を売るか育てて肉にして売るかの差でしかなかったわけだから、そう考えると経済的には損失までは発生しなかったのではないかと思われる。実際考えてみても、和牛は品質もさることながら育成面の技術介入度が高いと思われるわけで、品種が流出したことのみを重く見る必要はないかったんじゃないのかな。



    広告
    コメントを書く
    コメントをするには、
    ログインして下さい。