インフレの二面性
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インフレの二面性

2014-08-25 02:09
    日銀、輸出と鉱工業生産を下方修正--景気「緩やかな回復を続けている」は維持

    http://news.mynavi.jp/news/2014/08/08/228/

    インフレーションというものには、二面性があるんだね。
    例えば国外においてはインフレーションが起きると通貨が安くなるから、輸出産業にとっては有利になる。そしてこれは言い換えるならば、インフレーションが起こったことによって、対外的に物が割安に評価されていることにもなるわけだ。

    一方国内的な関係においては、反対にインフレーションは物の価格を割高にするという効果があるわけだね。この点物の価値というものはね、金融政策による通貨の価値の変動によっては上下しないものなわけだ。例えばヨーグルトが100円で売っているとするでしょ。そこに5%のインフレーションがありましたとするよね。するとヨーグルトの価格は105円になる。

    でも幾ら5%値上げされようが。ヨーグルトの価値は100円で変わらないわけだ。つまりこの場合100円で買えるヨーグルトが値上げによって5円分過大に評価されているともいえるわけで、その分消費者は損をしているということになる。

    関東のアルバイト時給が「平均1000円超え」 もはや正社員のメリットない?

    http://careerconnection.jp/biz/todaytopics/content_1586.html

    だからインフレが本当に国の経済にとって利益になっているかは、その対外的な割安のメリットと、国内的な割高のデメリットの、どちらが勝るかによって決まることになる。この点輸出の伸びがないところを見ると、デメリットがはるかに上回っているんだろう。つまりインフレーションは物の値段を割高に評価するのみならず、人間も同様に割高に、過大評価する効果があるから、企業活動に必要な労働者の人件費も余分に支払わなければならないとなれば、物のインフレ同様企業活動及び国の経済を圧迫することになる。まあこの辺は記事のようなバイトの時給の上がり方や人手不足倒産の流れを見ても、明らかであると思われる。

    6月の「実質賃金」、確報でも速報値と同じく3.8%減--3カ月連続で3%台の下げ幅

    http://news.mynavi.jp/news/2014/08/19/175/

    そしてこの実質賃金の下落も、インフレのデメリットの発生を裏付ける証拠になりうる。つまりインフレーションが起こって物や労働力が割高に、過大に評価されるようになると、最早日本で企業活動するメリットがなくなるから、企業は工場を海外に移転することになる。そして海外に移転すれば労働力の需要もなくなるので賃金も頭打ちになり、結果インフレだけが残っていると。

    更には賃金が頭打ちになれば需要や購買力が縮小するので物が売れなくなっていくよね。そして物が売れなくなれば競争が激しくなるので、企業は価格競争の必要性から工場を海外に移し始めると。すると日本の労働者の賃金がますます下がるので需要が減り、また購買力が縮小し、物が売れなくなれば競争が激しくなって……、という具合にデフレスパイラルに陥る可能性も、無きにしもあらずということかな。

    まあこの辺は何度となくしている説明なわけだけど、でも用語を少し変えるだけで新鮮味が出るのが、自分が書いてて面白いなと思うところですね。ということで次回はちょっとこの続きを、最新の金融政策情勢と絡めてやっていきたいと思います。
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