インフレと移民
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インフレと移民

2014-08-29 07:52
    前回の続き。

    前回オーストラリアのやよい軒の話で、誤った低金利政策が物価上昇を加速させバブルにするんだという話をしたけれども、実は社会保障や消費税によっても、同じような効果がもたらされるんだね。

    というのも社会保障や消費税という名前がついていようが、本来の物の価値に上乗せされていることに違いはないわけだから。なので過度に社会保障や消費税を課しすぎると、割高な人件費が国際競争力を削いだりバブルを引き起こしたりする。

    もっとも例外的に社会保障費や消費税が、国民の実質的負担を引き上げないものであるならば、それらが経済に悪影響を及ぼすことはないだろう。つまり5兆円消費税を徴収してもその5兆円がそのまま返ってくるのであれば差し引きゼロだから、実質的負担は増えないわけで、物の価値に上乗せされることもない。

    とはいえ実際にそれを実現するのは難しい。徴収した消費税を還付しようにも事務的コストがかかるし、消費税を5兆円徴収したので代わりに5兆円公共事業を積み増しましたといっても、資材や燃料を海外から買い付けないといけなかったり、国民の貴重な労働時間を使い仕事させていることに変わりはないわけだから、結果として無駄なコストの発生や富の流出といった形で、国の成長を押し下げることになる。

    FRB議長が指摘する「賃金デフレ」見られず-ゴールドマン

    http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NAZ6D56VDKHU01.html

    まあイエレンのBBAには、この辺の話はわかるまいて。
    ってかこのペントアップ賃金デフレ仮説なんて、本気で言ってるとしたら相当のバカだろう。つまり景気後退時に社員の士気を保つために賃金を下げなかったので、景気が回復した時には賃金は上げる必要が無いだろうということなのだけど、でも普通に考えると、経営者は社員に賃金の前貸しをしたわけではないよね?

    つまり言い換えるならば、経営者は本来減少するはずの賃金分で社員の士気を購入したわけなんであって、別に資金を貸しているのではない以上、その関係は景気後退が終了した時点では清算されている。よって景気が回復すれば本来は賃金上昇が行われるはずだ。

    しかしながら賃金上昇が行われていないのは、インフレによって物や人の価格が割高に推移しているために、企業の収益が圧迫されているのだろうという推測が成り立つわけだ。

    賃上げ持続へ「協調」必要、物価目標が賃金決定の目安に=日銀総裁

    http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPL3N0QU01H20140824

    今度は合成の誤謬と言い出したか。ほんと中央銀行の総裁というのは、バカでも勤まるものなんですね。

    ちなみにこの発言についても同様に、インフレによって企業の収益が圧迫された結果であると答えることが出来るでしょうと。あの、節約のパラドックスだとか春闘が機能しなくなったとか言うけど、そんなものの影響はきっと微々たるもんだからね。そもそも経営者も含め人間は、経済的勘定を肌身で判断する能力が備わってるんだから。賃金が上がらないのは正に需給や先行きを、五感で冷静かつ客観的に見極めた結果だと思うよ。

    移民受け入れで自国民賃金低下は誤り 海外移転工場の回帰も

    http://www.news-postseven.com/archives/20140520_255454.html

    まさに賃金が上がらなくて困ると言っておきながら、移民を受け入れようなんてことは言ったりはしないよね? と。

    一般的には人件費の高騰は、移民の受け入れによって解消されるということでいいかな。つまり本来時給800円で済むところ、社会保障費用の増大やらインフレによって、労働者1000円支払わないといけなくなったとする。

    この場合移民を受け入れることにより労働者の供給を増やせば、それによって賃金が下がっていくことになり、人件費の割高感が解消されるでしょうとなる。ただし日本人以外の人種が経済的な利益を享受することになるから、日本人の実質的な国民負担が増えることになる。

    でもそんな危険な移民受け入れをしなくても、単にインフレ政策をやめたり、社会保障費を切ればいいんだけどね。要は時給800円が適性賃金だったのが、インフレによって時給1000円になっているだけなんだから。その原因となっているインフレ政策等をやめて時給800円に戻せば、自然と人件費高騰も収まるはずである。

    ちなみにこの記事の数字についてはどのように理解すればいいかな。まあ恐らく自分の予想では、教育熱の高まりによるものと考えられる。つまり移民によって単純労働者の賃金が下がると、そのような職につく子供は不幸になるだけなので、親がそれを避けるために子供に教育を施していると。

    ただし幾ら教育にカネをかけるとは言っても、その資金には限界があるので。親としては子供の数を減らして、少ない人数に多額の教育費をかけようと試みようとするだろうし、幾ら教育を施しても仕事に就ける数は限られているだろうから。結果少子化の進行や失業率の増加が進んでいたと考えられるんだけど、どうかな。



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