資本主義の限界論と椎名林檎
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資本主義の限界論と椎名林檎

2014-11-19 08:37
    ということでお伝えした通りグローバル化や資本主義の限界論の話を。

    椎名林檎「CDはもうダメ」で波紋


    http://r25.yahoo.co.jp/fushigi/jikenbo_detail/?id=20141112-00038986-r25

    何故グローバル化が起こるかといえば、今まで一部の限られた人しか持ち合わせていなかった技術が、普遍化されて大衆の手に渡ったからだね。椎名林檎の発言を例に説明するならば、昔はみんなリズム感が悪かったものだから、歌や踊りが出来る人なんて限られた一握りの存在しかなかったし、楽器を演奏するなんてことも希少性が高かった。自分も昔ピアノやってましたけど、それこそウン十年前は「男がピアノやるの??」って驚かれたもんですわ。

    でもそれから月日が経つと、みんなリズム感がよくなり、歌や踊り、どこかしろで覚えられるようにもなる。あるいはレコード会社やテレビ関係者の目に留まらないとデビューすら出来なかったのが、今やネットで自由で発表できるわけだし、コミケやボマスなどでCDを自分で販売することも出来るようになった。

    こうして供給が爆発的に増えたことによって音楽自体の価値が下がり、CDはもうダメよ~ダメダメと言われるようになったと。だから本当に地位を確立したいのであれば、これからは人が真似できないところに活路を見出すしかないわけだね。例えばライブビューイングという形で、資本の小さな会社や素人共が手を出しにくいビジネスを作って差別化を図るとか、椎名林檎のいうようなキャバレーを経営してそこで音楽をというのも、結構アイディアかもしれない。基本的に食えるかどうかは業界内の順位で決まるわけだから。とにかく難しいことをやって、自分の順位を上げれば、それなりの地位は確保できることになるとなる。

    近づきつつある「資本主義の死期」を前に、日本がなすべきこととは?

    http://wpb.shueisha.co.jp/2014/04/08/28781/

    そして世界中の人々がある程度歌や踊り、演奏をこなせるようになった状態が、経済のグローバル化であるといえるわけだ。つまり昔は教育やスキルがなければ生産活動が出来なかったわけだけれども、今は大抵の人が読み書きが出来るようになったし、機械化が進み誰でもボタン操作で作業が出来るようになると、どこの国でも生産活動が出来るようになった。

    このように生産活動における技術が簡素化、普遍化されたことによってグローバル化という、世界中に工場が生まれる状態が出来あがったわけだ。ここで記事のようにグローバル化の状態を捉えて、資本主義が死んだという人がいるけれども、このオッサンの言っていることには、かなりおかしなところがある。

    というのもまず

    『金利ゼロ』というのは、端的に言えば投資に対して『利潤』が期待できない、つまり『成長』を前提とした資本主義が危機に瀕しているということ。

    とあるけれども、何故金利ゼロが「投資に対して利潤が期待できない」ことを意味するのかがわからない。カネを金利5%で借りて8%の利益を出すのと金利ゼロで3%の利益を出すのとでは、利潤が3%という点では等しいはずなのにも関わらず、何故後者の状態になると資本主義が危機に瀕することになるのか、全くもって意味不明である。

    【著者に訊け】水野和夫『資本主義の終焉と歴史の危機』語る

    http://www.news-postseven.com/archives/20140821_271789.html?PAGE=2

    どうもこのオッサンによれば、国債の利回りは利潤と等しいんだそうだよ。だから金利ゼロになれば利潤もゼロになって、資本主義に危機が訪れるんだそうだ。

    でもこの説明もおかしいよね。利回りと利潤が等しいならば、金利を20%にすれば利潤も20%になるので、資本主義が劇的に復活するということなのかね。アイスランドは金利を20%近くに誘導して破産したのだが、ではこのオッサンはそれをどう説明するというのだろうか。

    それにそもそもの問題として、利回りというものは利潤を示しているわけではないよね。確かに利息のみが目的の人にとっては利息は利潤といえるかもしれない。しかしながら一般的には金利が下がり始めると、人々は高利回りの投資商品をあたったり、あるいは債券を売買したりすることによって利ざやを稼ぐようになるので、国債を始めとする投資商品については利息以外の部分に利潤が生まれているはずなのである。

    資本主義の行き詰まりと格差の拡大

    http://agora-web.jp/archives/1555429.html

    そして資本主義の限界説論者がよく使う言葉が、フロンティアの枯渇ってことだよね。つまり安く物を作れるところがもう無くなるので、資本主義は終わるんだって言うんだけど。

    でも安く物を作れるところが無くなると、なんで資本主義が終わるんですかね? 別にフロンティアが無くなろうが消費者の需要が消滅するわけでもないですし、フロンティアがなくなる頃には人々の購買力もついてくるんでしょうから。今より高い価格帯へと消費者の嗜好がシフトすることになる。そうすればその高い価格の商品を作れる場所を探して、また2週目のフロンティア探しが始まることになるはずなんだけど。

    資本主義って、グローバル化って、実際なんなんでしょう?

    http://ddnavi.com/news/205865/?t=s

    だからあのオッサンが何を言っているのかは、書いてて自分も理解できないんだけど。使ってる言語が違ってるんだろうか。 Can you speak japanese? ニホンゴワカリマスカ?

    最後にこのオッサンによれば、成長の限界に達するようになると、「電子・金融空間」という新たな市場が生まれるんだそうです。

    まあこれならある程度は理解できますかね。つまり最初に示した椎名林檎の話と一緒で、CDがダメならライブビューイングをしたり、キャバレーを経営しようというように、物を製造するかわりに電子金融空間を作って差別化しましょという話なわけです。

    しかしながら電子金融空間というものが、製造業の上位種になり得るんですかね。というのも音楽であればライブビューイングやキャバレーが上位種だというのはわかりますよ。だって音楽やることに変わりがないんですから。

    でも製造業と電子金融空間とでは全くジャンルが違うわけで、果たしてそんな異業種同士の物ををつなぎ合わせられるのか疑問があるし、アイスランドやイングランドのように、金融に特化したせいで経済が死んだ国は、沢山あると思うんですけどね。それをどうやって説明するんですかね。


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