デフレになったその後で その3
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デフレになったその後で その3

2015-02-26 19:53
    前回の続き。

    安倍首相が強行する「農協解体」キナ臭舞台裏

    http://news.nicovideo.jp/watch/nw1462061?news_ref=newsearch

    農業についても音楽や声優、アイドル同様デフレが進行しているといえる。だってみんな家庭菜園とかやってるんだからね。つまりそういう誰でも出来る仕事は価値が下がっていくから、それに従事する人の給料も下がっていく。

    だから農協改革で農家の所得が上がるなんて話は、かなり疑わしいということになる。つまり農業の参入規制が取り払われると、供給が80のところから100まで増えるので、生産者余剰がEFGP1からEAP2になるし、同時に供給者も増えるから、1人あたりの取り分が減ることになる。よって農家の所得は減ることになる。更には技術革新や農業の大規模化などが進めば供給曲線が右へとズレていくので均衡点も右下に移動し、価格を下げていくので、それによっても農家という職業としての所得は下がっていく。

    もっとも農協改革で地域農家の創意工夫がなされるから所得が上がるだろうという反論があるかもしれないよね。でもそのような状況が仮に起こったとしても、それは「農業」にではなく「経営」というものに付加価値がついたからであって、「農家」という職業自体の価値が増したわけではないんだな。

    これはブラック企業で例えればわかりやすいかもしれないね。ワタミもすき家などに代表されるように、ブラック企業においてはバイトや社員は安い給料で働いているけれども、経営者は良い給料をもらっていることが多いよね。それは正にブラック企業という低価格低価値の労働に、経営者としての価値が上乗せされていることを示している。



    だから農協改革によって廃業する農家が沢山出るとは思うんだけど、でも前回書いたように職業の価値が極限まで下がれば失業するという感覚も、転職への抵抗感も薄れていくものだから。結果として実害はないとなると思われます。

    さて、次にデフレの弊害として言われていることは、「デフレになると物が売れなくなって、企業がバンバン潰れる」というものだけれども、でもこれも需給が均衡しながらデフレになる限りは、心配が要らないものだ。



    というのもデフレになって職業の価値が極限まで下がれば、物をカネを出して買う必要がなくなるし、買う必要がなくなれば、わざわざ組織に属して物作りに励む必要もなくなるわけだから、企業の倒産が国民の生活に影響を及ぼすことはなくなるはずだ。

    そして実際に図を見て分かるとおりデフレになればなるほど均衡点はB、A、Fと右下にズレていき、企業の収益である生産者余剰もCBP2、EAP4、0D2FP4と変化するわけだけれども、均衡点が右下まで行ききってD4のところになれば、最早消費者余剰を表す面積は存在しなくなるから、企業の収益はゼロということになる。つまり経済成長において、企業の消失は織り込まれているともいえる。

    財政審が初会合、5月に財政健全化策提言へ

    http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPL4N0W024L20150226

    ただし実際には企業が全てなくなるかといえばきっとそうではないんだろう。恐らくは株主構成が全て自然人になるという形で、生産者余剰の消失が達成されると思われる。

    最後に「デフレになると税収が減ってしまうじゃないか」という懸念もあるかと思われるけれども、しかしそれも企業収益の低下同様、経済には織り込まれている要素であるといえる。つまり均衡点がB,A,Fになるに従って政府の利益は0DBC、0D1AE、D2D3Fとなるけれども、均衡点がD4になれば企業収益同様にゼロになる。

    だから政府のプライマリーバランスの黒字を目指す必要性も、ないということになる。たとえ政府の収益がゼロになったとしても、消費者余剰という国民の財産によって政府の経費が賄われることになるから運営上は全く問題がないんだね。


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