欧米の民主主義を作り上げてきた中心勢力フリーメーソンの
倫理学の基礎にある18世紀のドイツの哲学者カントの倫理学の解説本
「悪について 中島義道著 岩波新書」
の書評の続き。
前回はカント倫理学が人間を自己愛と欲望にまみれた存在である
ことを前提にしていることを解説した。
→<リンク>「悪について 中島義道著」を読む その1 フリーメーソンの倫理学の基礎としてのカント倫理学
今回は、カントの倫理学が外形的な行為よりも内面の動機を
重視することについて。
カント倫理学では、外形的な行為ではなく内面的な動機を徹底的
に重視する。
外見的には立派な行為を行っても、それが自己愛に基づいていれ
ば「道徳的に善い行為」となるわけではない。
動機が善くなければ、ダメなのである。
常識的な人の多くは違和感を感じるところだろう。
(悪について 中島義道著 より転載)
P16
カントは、いわゆる品行方正な人を一瞬たりとも尊敬してはいない。むしろ外形的に品行方正な行為にしがみついている人こそ、その動機は濁りきっているのではないか、という疑いのまなざしを、彼らに向けつづける。道徳的な善さは行為の外形にではなく、ひとえに動機にある。それは隠れて見えないがゆえに、そしてみな自分の動機を直視しようとしないがゆえに、きわめて厳格な態度でチェックしなければならないのである。
P55
カント倫理学の関心は、不自然なほどに限定されており、それは「(ずる)賢い行為は道徳的に善い行為ではない」とひとことで言えるものである。
P81
道徳的善さを求める限り、他人に親切にする場合、その動機として自己愛の片鱗も有すべきではない。このほとんど実現不可能なことを、それでもなお要求するところに、道徳的善さを求める彼の厳格な姿勢がある。
(転載終了)
一見、カントの倫理学は自己愛の放棄という人間にとって殆ど
不可能な要求をしているということから、無意味なものに感じ
るかもしれない。
しかし、自己愛の放棄を意識の面から実現する手段を考える
ことが、歴代の偉大な宗教や思想が追求してきたものだ。
ここに人類の精神的進化の重要な鍵が含まれているのである。
カントの述べる「道徳的に善い行為」を引き出す「動機の中身」
とは何なのか?
その動機を理解することで民主主義の基礎となる「人格の原理」
が立ち現れてくる。
次回に続く
(記事終了)
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■フリーメーソン最上層部ユダヤ系国際銀行権力に操作される
日米欧の自由民主制(資本主義経済と民主政治)のモデル
(日米欧の通貨発行権を握る国際銀行家の単純化モデル)
(日本円の管理を行う通貨システム)
■上記の自由民主制の欠陥を克服し、民主主義の完成を目指
す理想の社会モデル(下図)
日米欧の自由民主制の隠されてきた仕組みについての詳しい解説は
こちらの本をお読みください。
↓
<リンク>頂いた書評の一覧 『世界を騙し続けた[詐欺]経済学原論』 『洗脳政治学原論』
■動画での解説
<リンク>天野統康氏「世界を騙し続けた【詐欺 経済学】【洗脳 政治学】を越えて」出版記念講演ワールドフォーラム2016年5月
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