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安らかに眠れ、我が最愛の魔女ベアトリーチェよ
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安らかに眠れ、我が最愛の魔女ベアトリーチェよ

2013-03-02 08:54


    懐かしき、故郷を貫く鮎の川。

    黄金郷を目指す者よ、これを下りて鍵を探せ。
    川を下れば、やがて里あり。
    その里にて二人が口にし岸を探れ。
    そこに黄金郷への鍵が眠る。
    鍵を手にせし者は、以下に従いて黄金郷へ旅立つべし。

    第一の晩に、鍵の選びし六人を生贄に捧げよ。
    第二の晩に、残されし者は寄り添う二人を引き裂け。
    第三の晩に、残されし者は誉れ高き我が名を讃えよ。
    第四の晩に、頭を抉りて殺せ。
    第五の晩に、胸を抉りて殺せ。
    第六の晩に、腹を抉りて殺せ。
    第七の晩に、膝を抉りて殺せ。
    第八の晩に、足を抉りて殺せ。
    第九の晩に、魔女は蘇り、誰も生き残れはしない。

    第十の晩に、旅は終わり、黄金の郷に至るだろう。
    魔女は賢者を讃え、四つの宝を授けるだろう。
    一つは、黄金郷の全ての黄金。
    一つは、全ての死者の魂を蘇らせ。
    一つは、失った愛すらも蘇らせる。
    一つは、魔女を永遠に眠りにつかせよう。

    安らかに眠れ、我が最愛の魔女ベアトリーチェ。

                             --黄金の魔女の碑文

    これをやったのは去年の夏休みの頃だったんですね。
    うみねこのく頃に、という、竜騎士07さんの作品なんですけど、
    最初はアニメ、そしてPSPのEP1~4までやって、5~8が気になって、
    そのためにプレステ3を買って、夏休みの真っ最中に一週間ごとかけて
    やり抜いたんですね。

    うみねこがどうのこうのを書くより、
    私にとってのうみねこは、どのような作品なのであろう、を書いた方が、
    いろいろ筋が通る。

    私にとっては、これほどの演出、音楽、絵、舞台、登場人物の性格の表し方というのは、
    本当に、最高水準だと思います。
    いまの業界にてこれほどのものを作り出せるというのは、本当にすごいと思います。
    たぶんひぐらしの時から溜まってきたお金を注いで全力で創りだした作品なんだろうという、
    品質感がはんぱないです。

    音楽

    いい曲が多すぎですw
    一人がすべての曲を作るのではなく、いろんな同人作品で、
    いろんな人の思いを込めて、いろんな人の夢と魔法をかけて、
    素晴らしい曲がいっぱい作り出されたんですね。
    プレステ3単体の音楽もすごくいいのですが、
    同人CDとか、PCの原曲とかも、いい曲がすごく多いです。
    EP5の大聖堂で「喰那」が再生された時の鳥肌は、いまでも忘れられませんw
    Hope」も、いつも逆転の時に使われていますから、印象が深いです。
    黒のリリアナ」もいい曲です。歌詞を付けて歌っている人も居ますが、
    ボーカルなしもボーカルありも、いい曲です。
    あとは「黄金シンドローム うみねこのなく頃に イメージボーカル」という、CDの中の、
    Birth of a New Witch」がすごくいいです。ループが止まりませんでしたw
    それと絵羽様のテーマ、「Happiness of Marionette」も、
    結婚式でこれを流したいレベルww
    最近は「なかない君と嘆きの幻想」という、CDシリーズかな?
    の中の「幻耀の蝶」がすごく気に入りました。
    あ、あと「白夢の繭 ~Ricordando il passato~」もすごくよかったです(*´ω`*)
    他にもいい曲がたくさんありますので、たぶんゆーちゅーぶで検索したら
    結構出てくるんじゃないんですかね・・・
    まぁ竜騎士さんは著作権についてはゆるいとこもありますので、
    このぐらいなら許してくれるんじゃないでしょうかww

    絵&舞台

    六軒島という、伊豆諸島に属する島の一つが主な舞台ですね。
    右代宮家は戦後から興り出した、当主の金蔵一代で築いた大財閥。
    そこに舞い降りるは一頭の蝶、千年の魔女であり、
    無限と黄金の魔女、大ベアトリーチェ卿でいらっしゃるお方。

    中二心をくすぐりすぎwwwwwwwww


    昭和後期でバブル目前の設定なので、雰囲気は結構出してます。
    島を買えるほどの巨大な富を得た金蔵と、彼ほど奇人ではない息子、娘達と孫達。
    一年一度の、島での家族会議の真っ最中に嵐が来て、島に閉じ込められた右代宮一家。
    無難というより、うみねこの話に最も適した舞台設定ですね。
    あとは西洋とか、魔女とか、財閥とか。
    中二心にぴったりな要素をいくつも入ってあり、中二病の人たちにとっては、
    やらなくてはならない一作ですねww
    現実は、そんなに甘くないんですけどね。

    絵はまぁ、えーとPC版が原作なんですけど、
    まぁ確かにPC版じゃあ安いっちゃーやすいんですけど、
    ちょっと上級者向けすぎる部分もあると思いますのでw
    PSP&PS3版は大幅美化されましたので、まずはPSPから始めるというのも、
    いいアイディアだと思います。

    演出

    んまー、私のやり方に問題がありますね。
    私はやり始めたら止まらなくなるというより止まれなくなるタイプなので、
    特にEP5~8の部分は、一週間うみねこ以外なにもしていなかった状態でやっていたので、
    感想が違うんですね。
    原作は一年に一Episodeという形式で出されていたので、
    前作につないだり、ボーナスシナリオだったり、
    マイナー的なところについてすごく詳しく書かれていたりして、
    連続でやると、冗長に感じますね。
    でも年に一度なら、この長さは丁度いいかもしれません。
    それでも、うんざりしていたとしても、うみねこの演出に、
    煽られて舞い上がり、そして地獄の底へ落とされます。
    本当に、たぎったぁあああああああというところが多すぎるんですww
    個人ベストと言えば、EP6の最後の古戸ヱリカの審判シーンでの、

    画像はpixivのとある人が書いたもので、タイトルは「ep6ラスト的なアレ」というのですが、
    原作は削除されたようで、あまり特定できません・・・
    勝手に使わせて頂きます><
    話を戻して、このシーンは燃えましたね。すごく。ディープリ。
    うみねこをやった人に、このシーンを見て体中に電流が走れずに居られる人は、
    居るのでしょうかww
    とにかくいろんな演出は、本当に燃えて萌えるんです。
    一つの作品にこれほど踊らされるのは、私にとってはすごく珍しいことですw
    ですので、この点においても、すごく素晴らしい作品です。


    うみねこはいわば探偵小説系のものなので、
    少しでもプレイしたいと思っている方はこれから先のネタバレパートを、
    スルーしたほうがいいですw

    感想(ネタバレ有り)

    肝心なのは、ギャルゲーというか、ビジュアルノベルに肝心なのは、
    やっぱりシナリオですよね。
    決して、悪いシナリオとは言わないし、言えないと思う。
    作者がそのすべての感情を振り絞って、
    彼の喜びも、憎しみも、悔しみも、悲しみも、
    怒りも嫉みも、驕りも怠りも、すべてをさらけ出し、
    すべてが篭った、すごく感情的な作品だと思います。
    彼が伝えたいこと、伝えたこと、伝えられなかったこと、
    プレイヤーに受け入れてくれなかったこと、
    プレイヤーに気に入れられたこと、
    すべての軌跡が重なりあい、全員の思いを写した、
    一面の鏡というものこそが、うみねこのなく頃に、という作品になったんだと思います。

    こんな作品のことを、神作だの、クソゲーだのという、
    ひとつの言葉では、あまりにも足りなさすぎる。
    最初から言ったように、「うみねこというのはこういう作品だ。」じゃなくて、
    「うみねこは、私にとって、こういう作品なんだ」と言った方が、
    自分もそのすべての思いの一部にして、そして自分がうみねこの世界の一部として、
    レビューを書くつもりです。

    ここまで見れば、私がうみねこのことをどう思っているのかは、だいぶお分かりになったのではないでしょうか。
    そうですね、簡単に言えば、すごく記憶に残った一作です。

    最初からも提示してあるように、そして、八つのエピソードのアレンジもそう意味しているように、
    うみねこは、真実幻想夜想曲です。
    夜想曲というのは、すごく小さな、短い独奏曲のことです。
    即ち、無限の魔女ベアトリーチェも、絶対の魔女ラムダデルタも、
    奇跡の魔女ベルンカステルも、有限の魔女ヴァルギリアも、
    そして、観劇と戯曲と傍観の魔女フェザリーヌも、
    航海者であれ、ゲームマスターであれ、
    捨て駒であれ、右代宮家当主であれ、
    この短い、真実と幻想を取り入れた小さな話の中にしか、
    生きることができない。
    幸せになることができない。
    愛すことができない。
    忘れることができない。
    殺されることが、できない。


    フェザリーヌがいつも言っているのが、
    そして、ゲームボックスの上に刻まれたことというのが、
    「愛が無ければ、真実は視えない」
    ということです。
    EP5から登場してきた、冷酷にすべての可能性を舐めつくし、
    勝手に犯人を決めつけている、自称知的強姦者の古戸ヱリカのことを、
    侮辱しているようにさえ見えます。
    それが、物語の進みに伴うプレイヤーが書いた考査の喩えなのでしょうか、
    そしてこれが、竜騎士という人の、本当の思いなのでしょうか。

    彼が考えたトリックが見破られ、彼がミスリードしたことが見破られ、
    彼が注いだ愛が踏みにじられ、残虐な知的蹂躙者達はただただ真実を求め、
    彼が伝えたい一番の思いが、伝えられなかったのでしょうか。

    それとも、彼もまた冷酷な知的強姦者であり、世界を構成する一なる元素、
    即ち愛というものを、嘲笑いながら皮肉しているのでしょうか。
    彼の物語に踊らされ、喜んだり悲しんだりしているプレイヤーに、
    「愛なんて、どうせ真実には敵わないのだよ。」
    「愛を持っていなければ、あなたは執拗に真実を見ないようにはしないのだよ。」
    ということを、伝えたかったのか。そしてそれは、伝えられたのでしょうか。

    それを、彼の本当の思いを暴くのは、
    知的蹂躙者のすることです。
    真実は存在する、そしてそれに伴った喜びも悲しみも存在しています。
    これを覆うこともできなければ、否定することもできない。
    ベアトリーチェは確かに存在していなかったのでしょう。
    魔女たちもまた、ただの幻想だったのでしょう。
    金蔵は金塊のために罪を犯したのでしょう。
    自分の娘さえを、歪んだままに育てて、強姦したのでしょう。
    孫娘さえ逃れることができなく、金蔵に汚されたのでしょう。
    夏妃は償えることのできない罪を犯したのでしょう。
    幾億のカケラの中に、右代宮理御は本当に存在しているのでしょう。
    そして六軒島はと右代宮家のすべての歪んだ思いは、
    紗音が起こした爆発の中に、消え去ったのでしょう。

    これが真実です。これが、悔しいが、認めなくてはならない真実です。
    これが、竜騎士が書いた通りの、一切の感情も無しに、
    すべての知的蹂躙者達が求めている、真実です。
    魔法も魔女も、居ないのです。
    そこにあるのは、歪んだ思いと、けがされた世界だけなのです。

    ここで、結論を出す人が多いと思います。
    これは、クソです。意味不明です。頭イッてるんです。脳みそ抜かれてるんです。と。
    だって、これが真実でしょう?これがあなたが定めた、抗うことの許されない、運命なのでしょう?

    はっきり言って、私はベアトリーチェのことを愛しています。
    戦人のことも愛しています。金蔵のことも、蔵臼のことも、
    留弗夫のことも、レヴィアタンのことも。
    すべての人が、すべての幸せを手に入れ、共に黄金郷で、
    安らかに暮らしてほしいです。

    残念ながら、私には、真実を定める権力がないんです。
    幻想しか見ることができないんです。
    真実から逃げることしかできないんです。
    魔法を信じることしか、できないんです。




    ですから、私は魔法を信じます。
    たとえそこには真っ黒な、汚された憎しみしか存在していなくとも、していないからこそ
    愛が無ければ、それは視えないものです。
    そして、愛のある目を通して視えた真実には、魔法が存在しているのです。

    私にとっての、うみねこのなく頃に、という話は、
    黄金郷の全ての黄金を得て、
    全ての死者の魂が蘇らせて、
    失った愛すらも蘇らせて、
    そして、
    魔女と魔術師が永遠に、安らかな眠りについた、
    小さな、幸せに満ちた話でした。







    最初の画像はうみねこのなく頃に公式サイトから転載させていただきました
    http://07th-expansion.net/umi/Main.htm
    肖像画:江草 天仁さま

    真ん中の画像はpixivランキングに載っている、原作が削除された
    作者不明の画像です。
    画像の名前は上記の「ep6ラスト的なアレ」です。

    最後の画像はpixivより転載させいただきました。
    http://www.pixiv.net/member.php?id=5519
    http://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=17618446
    絵師さんは 和音 さまです。

    転載に関しての問題がございましたらご連絡していただけたら幸いです。

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