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お久しぶりです。迷衛星の人です。今回は宇宙と1%くらい関係のある「オメガタワー」の探訪記となります。
■そもそもオメガタワーって何?
対馬北部に立っていたオメガタワー(対馬オメガ局送信用鉄塔)
オメガタワーは「オメガ航法」という電波航法のシステムの一員を構成していました。地球の広範囲に向け電波を発し、船舶や航空機の位置を割り出す仕組みです。遠くからでもよく見える電波の灯台、あるいは地上のGPS(GNSS)と思っていただければ。電波の到達範囲は1万km以上で、そのために波長の長い電波を使うため、タワーも必然的に高くなりました。
現在ではGPSにその座を譲り、オメガ航法は終了されています。
そしてレンタカーに乗り換え、細い生活道路と曲がりくねった山道をくぐり抜けると、そこに現れたのは、緑の森の中でもひときわ目立つ朱色の建造物。オメガの遺跡です。

オメガタワーは現在、塔基部と中間部、そしてワイヤ類が屋外に置かれています。400m以上もそびえる塔が存在していたとはとても思えません。

タワーの基部。写真ではわかりにくいですが、およそ10mもあり結構大きいです。しかし非常にくびれた部分があり、タワーにしては心もとない印象を受けます。ワイヤーで支える構造だからこそ、といえるのでしょう。

遠景。緑の中に朱色の人工物が置かれ、異彩を放っています。
日本海に突如として浮かぶ450mの塔、オメガタワー。当時はどのように見えたのか見当がつきません……役目を終え、今ではひっそりとその身を横たえておりました。
■そもそもオメガタワーって何?
オメガタワーは九州と朝鮮半島の間に位置する対馬に設けられたタワーで、その高さは455m。東京タワーよりも高い塔が、日本には存在していたんです!
とはいえ東京タワーは鉄塔のみで建っているのに対し、オメガタワーは支線式、周囲1kmに100本以上のワイヤーを張り巡らせることで形状を保っています。「東京タワーは自立式鉄塔としては日本第⚪位」という言い方をするのはこのため。他に南鳥島や硫黄島にも同様のタワーが存在していましたが、すでに役目を終え取り壊されています。

1975年竣工、1998年解体
■オメガタワーの役割
オメガタワーは「オメガ航法」という電波航法のシステムの一員を構成していました。地球の広範囲に向け電波を発し、船舶や航空機の位置を割り出す仕組みです。遠くからでもよく見える電波の灯台、あるいは地上のGPS(GNSS)と思っていただければ。電波の到達範囲は1万km以上で、そのために波長の長い電波を使うため、タワーも必然的に高くなりました。現在ではGPSにその座を譲り、オメガ航法は終了されています。
■実際に行ってみた
オメガタワーが存在したのは対馬北部。博多からフェリーで6時間、そこから車で15~20分ほどかかります。行きのフェリーは夜行であり、しかも2等客室しかないオンボロな船。対馬の観光スポットは南部に集中しているため、北部行きはとてもローカルな路線です。そしてレンタカーに乗り換え、細い生活道路と曲がりくねった山道をくぐり抜けると、そこに現れたのは、緑の森の中でもひときわ目立つ朱色の建造物。オメガの遺跡です。

オメガタワーは現在、塔基部と中間部、そしてワイヤ類が屋外に置かれています。400m以上もそびえる塔が存在していたとはとても思えません。

タワーの基部。写真ではわかりにくいですが、およそ10mもあり結構大きいです。しかし非常にくびれた部分があり、タワーにしては心もとない印象を受けます。ワイヤーで支える構造だからこそ、といえるのでしょう。

遠景。緑の中に朱色の人工物が置かれ、異彩を放っています。
日本海に突如として浮かぶ450mの塔、オメガタワー。当時はどのように見えたのか見当がつきません……役目を終え、今ではひっそりとその身を横たえておりました。
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