【小説第三回】meeting and parting
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【小説第三回】meeting and parting

2014-10-21 05:59
    ということで久しぶりの投稿。
    あれから投稿しようにもそのうち…っと気がつけば一年以上が経過。
    時が経つのって恐ろしく早いですね!
    そのうち挿絵とか入れていきたいんですけど、それはあとで。


    before

    【二章 アバターと現実のギャップ】

    テスト期間も終了し、背伸びをしていると

    「テストも終わったし、遊びに行く?いいよ!じゃ行こう!」

    一人ノリ突っ込みとかする妙にテンションが高い優が話かけてきた。

    なんだろう。ちょっとうざい。

    「補修受ける前の最後の晩餐みたいな感じだね、きっと。」

    帰り支度をしながら悟る風子。

    「違うし!まだ補修って決まったわけじゃないし!・・・たぶん。」

    あ、なんかしゅんって小さくなった。可愛い。

    「ってそんなことよりまずなんか食べに行こ!お腹すいたし!」

    すぐに復活する優って時々凄いと思う。

    「そう言えばさー風子と佳織ってこないだのどうするか決めた?」

    そう、ある日のこと。ゲーム内のチームを管理しているリーダーさんが
    こんなことをおっしゃったのです。

    「オフ会をしましょう!」

    ネットの先生である風子の説明によるとオフ会っていうのは、ネットで好きなものを
    共有するコミュニティに所属する人たちが実際に会ってご飯を食べたり、大人はお酒を
    飲んだりするらしい。要は実際に会って遊びましょうってこと。

    確かに顔合わせしないネットの世界って、画面の向こう側の相手ってどんな顔してる
    んだろうって気になることはあったけど。実際に会おうって考えたことはなかったかも。

    風子は少し考えた様子で

    「行っても問題ないんじゃない?変な人いなさそうだし。」

    変な人って言ったら優がと言い出したら話がこじれそうなのでそれ以上は考えないこと
    にした。

    その後、話はすいすい進み実際に会うのは来週の週末に。

    連絡方法をどうするのかって話になった時に、今は携帯電話の番号やメールアドレスを
    知らなくてもSNSで直接メッセージが送れるのでそれでということに。

    そして当日。何にも考えずに迎えたわけだけど。

    「やっばい!どうしよ!緊張してきた!」

    すっごいそわそわしてる風子。

    「テレビで見たんだけど、抹茶ソフトって京都でしか売ってないのかな?」

    いつも通りの優。

    相変わらずこの人たちイメージと違うというか。うん。

    「というか、そもそも貴方たちなんで私の家にいるんですかね。」

    時刻は午前9時。はい。今さっき起きたらこの人たちいたんです。なんででしょうね。

    「いつから来てたの?」

    ベッドから起きてみると風子はパソコンいじってるし、優はまたこないだの続きの漫画
    読んでるし。自由すぎるでしょこの人たち。

    何言っても無駄だろうから着替えて準備しないと。

    「着替えるからちょっと待ってて。」

    「待ち合わせ場所ってあそこでいいんだよね?」

    「ねーいくら探しても5巻ないんだけど?」

    言葉のキャッチボールってなんだろう。


    なんやかんやで待ち合わせ場所の渋谷へ出発。電車が渋谷に近づくにつれてだんだんと
    混雑していく。なんでこの人たちはそんなに渋谷という場所に行きたいのか。
    時々思う時があるけど、私も渋谷に向かってる側なわけであって。電車に時々乗って
    くる派手な格好の人を目で追いつつそんなことを考えていると渋谷はもう目前だった。
    渋谷に到着すると待ち合わせ場所のハチ公前へ向かったのはいいとして、やっぱり人、
    人、人。待ち合わせしている人でいっぱい。この人たちの誰かがギルドのメンバーだと
    しても一度も会ったことい人をいきなり

    「オフで会うのは初めてですね!こんにちは!」

    とは言えないし。まずこの大人数の中からギルドの人たちをピンポイントで声かける
    なんて不可能だし、出来たらそれこそエスパー。もし私が声を掛けられた側だとしても
    さすがにそれは引く。オフ会がかなり突発的なもので何の計画性もなかったってのが
    こうなった一番の原因なんだけれど。当然こうなることも予想済みで到着したらSNS
    でメッセージを送ることになっていたので到着しましたと早速送信。
    送信してすぐにメッセージが返ってきた。

    [私、今あなたの後ろにいるの]

    振り返るとそこには優が。

    「わー!」

    うん。ごめん。送る人間違えた。ノンリアクションでギルドの人たちにメッセージを
    していると優が驚かせようと両手を上げた姿勢で固まってる。

    「なにしてるの?」

    「…こういうのってさ。」

    「ん?」

    「相手が驚いてくれないと、いつこのポーズ止めればいいのか分からなくなるよね。」

    周りの人から多少怪訝な顔で優が見られてるのがちょっと面白い。


    今回集まる面子は私たちを含めて全部で八人。みんなはもう到着してしかも合流して
    いるらしい。そして人が多いからという理由で交番の前にしようということになり、
    三人で向かうとそこにはそれっぽい人たちが。緊張してなかったはずなのに、実際に
    たぶんあの人たちなんだろうなってのが分かるとこう。途端にあそこに行くべきか。
    行かざるべきかみたいな意味不明な選択肢が頭の中に出てくる。いや、来たんだから
    行くんだけどさ。なにこの緊張感。これたぶん一人でだったら無理だったかも。

    「ねえ、たぶんあれそうだよね?」

    「交番の前って書いてたからあの人たちしかいないんじゃない?」

    なんとなくそうなんだろうなという会話をしていて、いつまでもその場に向かわない
    私たち。そこで優が

    「しょうがないにゃー。二人とも緊張してんの?いいからいいから。任せて任せて!」

    とイケメンなことを言ってずかずかその人たちの方向へ歩いていった。ちょっと尊敬。

    「あの」

    優が声を掛ける。そこにいる四人が振り返る。

    「すいません、01番のバスってどこで乗ればいいか分かりますか。」

    そこにいたまったく関係のなさそうなお姉さんが親切に教えてくれた。
    これでバスに乗れるね!やったね!何の打ち合わせもしてなかったのに阿吽の呼吸で
    その場をやり過ごし一度その場を離れる。目の前にしてプレッシャーに負けた
    んだよね。うん。わかる。

    「何の成果も上げられませんでした!」

    優が全力で頭を私たちに下げる。誠に残念なことにさっきのやり取りでギルドメンバーと
    合流しにくくなりました。私たち。こういう場合って便利なネットに解決方法とか書いて
    あるかもしれないと風子が調べ始め、希望が生まれようとしていた。
    そう、私たちの冒険はこれから始まる!いざ解決へ!

    「何の成果も上げられませんでした!」

    今度は風子が私たちに頭を下げる。ネットにはこんな限られたシチュエーションの
    打開策など何処にも載っていなかったのだ。
    お父さんの言葉を借りれば、お手手のしわとしわを合わせてなーむーな気分。

    私には分かる。間違いなく私たちは小心‘Sであると。

    しばらくして心配してくれたメンバーからメッセージが届いた。

    [もしかして体調悪い?]

    [無理しちゃ駄目だよ。別に今日じゃなくてもいいんだから。]

    痛い痛い。心超痛い。ごめんなさい。ファーストコンタクトに失敗していかに上手く
    セカンドコンタクトをとるか考えてるんです。あとセカンドコンタクトの為のアイデア
    とかないです。ごめんなさい。きっと風子や優もきっと似たような心境だと思う。
    そうであって欲しい。これ以上みんなに迷惑は掛けられないと三人で話し合った結果、
    ただでさえ時間に遅れているんだから、もう普通に行こう。あと謝ろう。ということに。

    「行こう!」

    覚悟を決めてギルドメンバーの方々に謝罪と今から向かいますというメッセージを
    入れた後、交番の方を向いた。四人とも明らかにこちらを見ている。いいや、気のせい。
    きっと私たちの後ろにある緑色の電車。あの電車のモニュメントについて語っているのだ。
    なるほど、実に深い。視界から逃れるように迂回しよう。そう決めて駅の改札方面に
    向かって私たちは歩き始める。そうすると四人の視線はそのまま私たちを追尾するように
    駅の改札方面へ。そうだ。きっと私たちは電車を乗り間違えて遅れて到着すると思っている
    のだ。視線が改札へ向かうのは当然だ。ならば逆方向から攻めよう。気持ちを切り換えて
    逆方向へ歩き始める。そうするとまた私たちを追うように四人の視線が。
    完璧に怪しまれてます。本当にありがとうございました。

    「もうあんたたちいつまで遊んでんのよ!」

    振り返ると後ろにはさっき優にバス乗り場を親切に教えてくれたお姉さんがそこにはいた。

    もしかしてバス亭の場所が分からなくてうろうろしてるって思われてる?

    「交番があるんだから普通はそこで道聞くでしょ。」

    わけも分からずお姉さんは笑う。

    「まだ分からないかな?私がギルマス。あのMAKINOだよ。」


    to be continued



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