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シラナギさん のコメント

どうせイケメンに限る
No.21
146ヶ月前
このコメントは以下の記事についています
こんにちは!当ブログは無料です。 皆さんの相談&質問に答えていきますので、コチラまでメールくださいね→ artesia59@live.jp   本日はRさん(19歳)の相談を取り上げます。また前回記事に多くのコメントを頂いたので、そちらに答える形でも書きます。 ※今回やや長いので、長いのが嫌な人は読まないでね☆ <初めまして。前回の記事を読ませていただいた者です。 諸事情によって、HNや名前などを明かすことができない無礼をお許しください。   私はもうすぐハタチになる大学2年生の男です。 コミュニケーションが非常に苦手で、同性はともかく、異性と話すときは気後れすることが非常に多いです(同性でも話すことに困ることが割とあるけど…) かつて中学時代、周りから無視や迫害を受けたことがあって、今でも他人と話す時に妙に警戒心をむき出しにしてしまいます。 (たとえば「なんでこいつ僕に挨拶してるんだろ」とか「どうせお世辞なんだろ」とか)   そのためか、アルバイト先でもしっくりこないことが多いのです。仕事のこと以外はほとんど話さないとか。   だから、私は生涯独身だろうと決めつけて、ハナから恋愛や他人との交際など諦めて、趣味(鉄道や格闘技レッスンや筋トレなど)に没頭していました。 でもアルバイトの飲み会で、皆さんが恋バナで盛り上がった際に「一緒にいてくれるパートナーのぬくもりがいい」という話題が上がったのです(私は隅っこでふてていました) 聞いた当初は、この言葉にヒガミと苛立ちしかありませんでした。 それでも今になって考えると、その反応は正しいわけがない…そう思います。 なぜなら「一生ひとり身の先に待つのは、孤独死に他ならない」と考えたからです(それ以前に病気とか鬱病にかかって自ら命を絶つかもしれない、とも考えました)。 それを考えると怖くて怖くてたまらないのです。   それ以降、「明るく笑顔でいよう」とか「他人に興味を持とう」と考えて、人と接してみようかなと考えるようになりました(黒縁のメガネもコンタクトレンズに変えました) でもやはり会話を選んでいるからなのか、自分でも不自然な感じしかしません。 なかなか笑顔を作れないのも悩みの1つです。 着るものやカバンや髪型もぜひ気をつけたいなとは思うのですが…基準がわからず勇気もわかずで… それに、それだけでは何かが足りない気がするのです。 そう考えて、葛藤心と焦りにさいなまれる毎日です。 長文になってしまい申し訳ありません。 こんな状況でどうすればよいか、アドバイスをいただけると幸いです> 「丁寧な文章で真面目にアドバイスを求めてメールを送る」という行動をしてる時点で、あなたは大丈夫ですよ。 自分を変えられるかは、 <変わる意思があるか> が一番のカギだから。 この「変わる」とは、異性にモテるために変わるわけではありません。 まずは異性と自然体で楽しく交流できて、自分が生きやすくなるために、変わること。 そうすれば、おのずと恋愛に近づきます。 その上で、自分に合った “たった1人のパートナー” を見つけてほしいと思います。 恋愛は選挙ではありません。 不特定多数から多くの票を集める(=モテる)のではなく、自分にピッタリの1票を手に入れればよい。 私も「ほんといつも漫画と政治と下ネタばっかり話してますよね」と言われますが、こんな女はたしかにモテない。 マジョリティには受けない。与党にはなれない。 しかし5%のマイノリティには受けるのです。「そんな女性が好きだ」といってくださる男性もいる。 私もかつては与党(=モテ)を目指して、苦しみました。 コンパで「私もゴルフやってみたーいヽ(゚∀゚)ノ」とか言う女にならなきゃいけないんだと。 でも私が無理して別キャラを演じても痛いだけだし、自分も死ぬほど辛いし、そのうえ彼氏もできない(でも世の恋愛本は「与党を目指せ」というものばかり) そんな試行錯誤から <自分に合った票田を見つけるのが重要だ> と気づいたのです。 それでのびのびと地元のバーでガンダムの話をしてる時に、夫に出会いました。 当時、私はエルサルバドルの戦災孤児の里親ボランティアをしてたので、軍事オタクの夫と話が合った。 夫も女性に迫害されてきて「女の頭にはウンコが詰まってる(ウンコ=恋愛・グルメ・トレンディドラマなど)」という考えだったので、私との出会いは衝撃だったそうです。 私も「趣味はゴルフ」みたいな男性とは何を話していいかわからないので、夫と話すのは楽しかった。呉竜府(@男塾)の話とかできるし。まあ夫はデート商法の疑いも抱いてたそうですが。 Rさんに言いたいのは <5%でも自分に合った層は存在するから、その層に出会うためにも、新しい場所に出かけよう> <そのハードルを下げるために、できることから努力しよう> ということです。 私は女性向けにコラムを書いてるので、 <イジメやチカンに遭って男性恐怖症になってしまった、まずは男友達を作りたいけど、緊張して話せない> という女子からのメールを山ほどもらいます。 それに対して<世の中、そんな卑劣で凶暴な男ばかりではない。でも傷ついた経験があるとそう思えないので、まずは真面目で優しい男性のいる場所に出かけてほしい> とアドバイスしてきました。 その後、男性恐怖症を克服した読者から <真面目で優しい男友達ができて、トラウマが軽くなり、男性と楽しく話せるようになった> <ボランティアのサークルで出会った男性と付き合い始め、結婚が決まった> といった報告ももらいました。 物書きをしてると、こんな嬉しい報告をいっぱいもらえるのです。だから「世の中捨てたもんじゃない」と希望を持てるし、みんなにシェアしたくなる。 そして 「同じような痛みを持ってる男女が出会えればいいのに」 と強く思います。 この手のメールをくれる男女は、人の痛みがわかる、優しい人たちです。他人を傷つけたりしない、むしろ自分が傷ついてしまう人たち。 そんな両者が出会えば、お互いの痛みを理解・共感しあえるでしょう。 恋愛につながらなくても、温かい友情を育めると思います。 てことでホイサと    mixiを開いたところ、<異性が苦手>系のコミュニティがいくつか存在しました。 そこには女性からの <ネットなら大丈夫だけどリアルだと緊張して話せない、男の子と普通に話せるようになりたい、まずは男友達がほしい> というコメントが多数ありました。 Rさんは、まずはこの手のコミュニティを探して、ネット上で交流してみてはどうでしょう? コメントやメッセージのやりとりで「理解しあえる女性がいる」と実感するのは、励みや自信になると思います。 これならそんなに勇気を発動させなくても、できますよね? そこからじょじょにオフ会等にも参加して、リアルでも交流してみる。 「人間賛歌は勇気の賛歌ッ!」という名言がありますが、勇気はそう簡単には出ないので、まずはハードルの低い目標からトライしてください。 そして、自分に合う場所を見つけてください。そこには、 似たような価値観の人たち が集まります。スタンド使いが引き合うのと同じ法則です。 だから一か所でもそういう場所を見つければ、芋づる式に友達ができるはずです。 <価値観が近い人同士が引き合う> という法則を覚えていてください。DQNはDQNとつるむし、ギャルはギャルとつるむ。 私の周りも、私と価値観の近い男女ばかりです。 見た目で人を差別したり傷つけるような、低レベルな人はいない。パートナーも中身や人間性で選んでる。身内びいきじゃなく、実際にそうです。 これすなわち、「こんな人と出会いたい」と思うなら、 「自分がそんな人を目指す」 のが一番なんですね。   <他人を尊重しなければ、自分も尊重されない> という大原則がありますが、自分が他人を尊重して生きていれば、似たような人と引き合います。 なんか天声人語みたいだけど。でも飛呂彦先生もそういうことが言いたいんだと思うわ~ たとえばバイト先で「お疲れ様!」「ありがとう!」と笑顔で言われたら、嬉しいですよね?自分は尊重されてると感じて。 ただ異性に苦手意識のある人は、「お疲れ様!」「ありがとう!」と笑顔で言いたくても、緊張してできない。 これはもう、慣れです。 習うより慣れよ。 始めは赤面したりドモったりしても、とにかくやってみる。やり続けるうちに、必ず自然にできるようになります。 そして、しつこいけどGAPに行ってください。 前回のコメント欄にも <引きこもりで鬱だったけど、まずは服を買いに行くことから初めて、見た目が変わったらすごく自信がついたし、店員と話して自然と会話が上達した> というご意見がありました。 私も見た目コンプレックスの塊でしたが、 ①見た目を変える努力(ダイエットやファッションやメイク) ↓ ②自分に自信がついて、異性のいる場所に行けるようになる ↓ ③異性に慣れてきて、じょじょに会話できるようになってくる というステップを踏みました。 私がGAPをすすめるのは ・店員の接客態度がすばらしい ・敷居が低く入りやすい の2つが主な理由です。 お店がすいてる時間に行けば、店員さんが親切にコーディネイトの相談に乗ってくれますよ(詳しくは『モタク』を参照) 近所にGAPがない方には、 「フォーエバー21のオンラインショップ」 をおすすめします。 こちらはGAPよりさらにお手頃価格で服や小物が買えます。選ぶのが難しければ、モデルが着ている商品を丸ごと買ってしまいましょう(ただしサイズチェックはお忘れなく) それでオシャレな服を着て、美容院に行きましょう。   「おまかせしますので、似合う髪型にしてください。ただし自分でセットしやすくて、職場(または就活)で浮かない髪型で」と伝えれば、ほどよくオシャレ感のある今風の髪型にしてくれます。 これで雰囲気イケメンの完成です。 「イケメンじゃない俺は何しても無駄だ」といった思考は、損です。 見た目を変えるのは、もっとも ローコスト・ハイリターン な手段だから。 (野性爆弾の川島氏や槙原敬之氏など、かなり個性的な顔立ちですが、雰囲気イケメンです) 見た目を変えて自信をつけた上で、過去記事や『モタク』を読んで、コミュニケーションのポイントを学んでください。 ポイントを1つあげると <一方的にしゃべらず、会話のキャッチボールを心がける> とか。 たとえばうちの従妹は鉄子ちゃんなのですが(藤原竜也似でキュートだが、非常に奥手)鉄道写真を撮りに行って男性に話しかけられ  「『キハって意味は云々…』と専門用語をずーっと解説されて辛かった…」 と話してました。 男性は同じ趣味の女性に会うと “語りたい欲” が噴出しがち。 でも一方的にバーッと話された方は「詳しくてすごいなあ」ではなく「人の話を聞かない人だなあ」としか思いません。 キハの男性も悪気はなかっただろうに、結果的に同じ趣味の女友達を作れず、損してますよね。 Rさんは損しないように、事前にポイントを予習しておいてください。 <まずは小さな目標を作って、1つずつクリアしていくこと> を目指してください。 始めから高すぎる目標を設定すると「面倒くさい」「どうせ無理だ」と諦めてしまいがち。 でも小さな目標をクリアする過程には、喜びや楽しみもあります。   周りに「オシャレになったね」「どこで服買ってるの?」と声をかけられたり、ネットで理解しあえる女性とメールのやりとりができたり… その過程で少しずつ自信をつけて、成長感を味わいながら、一歩ずつ前に進んでもらえればと思います。 ここからは私の経験を書きます。 十代の私は中高一貫の女子校で、中高一貫デブでした。 高校生の頃、男子高校生の集団に「見ろよあのデブ」と笑われたりして、コンビニの男性店員にもビクつく有様でした。 自分は恋愛圏外だという自覚があったので、 「もう恋愛のない世界に行きたい、それは性別のないナメック星なのだろうか…?」 と夜空を見上げていました。 なので「へたに希望を持たせないでくれ」とコメントくださった方の気持ちは、誰よりも理解できます。私自身「希望を捨てた方が楽だ」と思っていたので。 しかし悩み抜いた結果、 「人間、そう簡単に希望を捨てられないから辛いのだ」 と気づいたのです。 私が十代の頃に比べ、現在は「恋愛や結婚をしないと失格」という圧力は減ってきて、多様な生き方が認められる社会に変わりつつあります。 そういう面では、緩やかですが社会は成熟しつつあるのでしょう。 でも時代が変わっても、人間の根本的な部分は変わらない。シャアも失敗したように、人類はそんなすぐ革新しない。 人間の根本にある <ひとりは寂しい、自分だけのパートナーがほしい> <誰かに愛されて、受け入れられたい> という欲求は、そう簡単に捨てられるものではないのでしょう。 だから昔の高僧などは、とてつもない荒行によって、解脱を目指したのだと思います。 十代の私は「自分は高僧にはなれない」と悟りました。 そして、みずからの現状、「自分は女としてできそこないだ」と劣等感に苛まれ、「このまま誰にも愛されず一生ひとりなの?」と恐怖に怯える日々を見つめて 「もうこんな生き辛いのはイヤ!!」 と腹の底から思ったのです。 それで「とりあえず、痩せる」という目標を立てました。 十代の私は「男なんて女を見た目でしか判断しない、最低な奴ばっかり」と思っていましたが、 現在の私は 「私を笑った奴らはレベルが低かったんだな。あんな連中、相手にしなきゃよかった。あんな奴らに傷つけられて損した」 と思います。 そして異性を敵認定して生きていた頃より、「敵もいれば味方もいる」と思える現在の方が、格段に生きやすくなりました。 それに私は元デブかつ元AC(アダルトチルドレン)だったので、余計にしんどかったんですけどね。母親がアル中&自傷癖だったので。それについてはまた今度書きます。  こんな私が変わるのは簡単ではなかったけれど、 「人は人との出会いで変わる」 「環境と行動を変えれば、少しずつでも確実に変わる」  「止まってるよりも、動いた方が楽」 というのが実感です。 生き辛さを解消するために ・完全に希望を捨てきる解脱方面に進むか ・そう簡単に希望は捨てられないと受け入れて、努力するか その選択の自由は本人にあります。 私は後者に向けて、なるべく痛みが少なく、喜びや楽しみを見つけやすい方法を提案していきたいと思っています。 後者を選んだ方は、前回のコメント欄も参考にしてください(とくに45・108・116・120・123さんのコメントは励みになるはず)  長くなりましたが、最後に。 ざっくり説明すると、戦後まもなくまでは「お見合い制度」が機能していました。 私の親世代になると、恋愛結婚が見合い結婚を上回りましたが、 「好景気で男性はほぼ全員就職できる」「女性が男性に養われず生きていくのは困難」 という社会状況から、ほぼ全員が結婚できました。 (また「いかず後家」「売れ残り」という価値観が根強かったので、娘をもつ親は必死で結婚相手を探した) つまり個人がさほど努力しなくても、パートナーを手に入れられたのです。 こういった歴史や文化を鑑みず、メディアは「非モテ」「恋愛弱者」というレッテルを貼り、過去の私やRさんのような人間に「自分はできそこないだ」という劣等感を植えつけます。 そんな頭の悪いメディアに、大切な自信やプライドを奪われないでほしい、それが私の願いです。 Rさん、また悩んだらメールくださいね(^O^)/ 皆さまの意見やコメントもお待ちしてます!ではでは~ メールはコチラまで→ artesia59@live.jp   ほぼ毎日、近況や写真をUPしてます→ http://www.facebook.com/artesia59 ヤプログ!にも恋愛&相談コラム書いてます→ http://yaplog.jp/artesiasom/
アルテイシアの相談室
アルテイシア/作家。神戸生まれ。『59番目のプロポーズ』でデビュー。

著書『フェミニズムに出会って長生きしたくなった』『モヤる言葉、ヤバイ人』『離婚しそうな私が結婚を続けている29の理由』『40歳を過ぎたら生きるのがラクになった』『オクテ女子のための恋愛基礎講座』『アルテイシアの夜の女子会』他、多数。

ツイッターhttps://twitter.com/artesia59