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whorp_electronさん のコメント

{rad((xyz)^n)}²={rad(xyz)}²≦(xyz)²ではなく、{rad((xyz)^n)}²={rad(xyz)}²≧(xyz)²では…?
rad(xyz)はxyzに含まれる2次以上の素数を1次にするとのことですから、radをはずしたら外す前より
小さいような…私は何か見落としたのでしょうか…
No.14
146ヶ月前
このコメントは以下の記事についています
 日本人の数学者望月新一氏が解いたかもしれないという数学界トップクラスの難問と言われるABC予想。気になるけど、なんだか難しそう。  そこで、ABC予想がなんとなく分かった気になれる、本家 「未来の普通」の過去の記事 をご紹介します。最初の掲載後もちまちま直し続けた改良版です。 *** 難問「ABC予想」解明か 望月京大教授 話題沸騰 - MSN産経ニュース  なんだかすごそうなニュースが飛び込んできました。  でも、みなさんABC予想と言われてもその凄さがよく分からなかったのではないでしょうか。私もちんぷんかんぷんだったので、少し調べてみました。その勢いで説明してみようと思います。凄いんです。数学者ではない理系がなるべく簡単な説明を試みるので、数学の人が見たら発狂するような雑さでしょうが、でもそこがいいのさ! 専門家以外は分かった気になれればそれで十分! 数の和と積の大きさを比べる  ABC予想は2つの数とその和との間の関係を考える問題です。たとえば、  1 + 8 = 9 という数字達について考えてみましょう。  ここで、最後の数9とこの3つの数 1, 8, 9 を掛けたのを比べると当然掛けた方が大きいです。  9 と 1×8×9=72 では 72 の方が大きい。  9 < 1×8×9 。当たり前!! 数の和と素因数の積の大きさを比べる  でもここで、それぞれの数を素因数分解とかいうのをします。8=2×2×2, 9=3×3 です。で、さっきは、  1×8×9 = (1)×(2×2×2)×(3×3) という数を考えましたが、ABC予想では、このだぶった 2 とか 3 を取り除いた数を考えます。  (1)×(2×2×2)×(3×3)  ではなく (1)×(2)×(3)  すると、その数はぐぐっと小さくなって 1×2×3=6 にまで小さくなります。これは最後の数 9 より小さいですよね!  9 と (1)×(2×2×2)×(3×3)=72 では 72 の方が大きい。  9 < 1×(2×2×2)×(3×3) 。当たり前!!!だったのが、  9 と (1)×(2)×(3)=6 では 9 の方が大きい。  9 > (1)×(2)×(3) 。大きさが入れ替わる  つまり、3つの数を素因数分解してだぶったのを省いてしまい掛けた数を考えるとそれはぐっと小さくなって、最後の数より小さくなることがあるのです。 実際に入れ替わる例はまれ  でも実際はこんな風に都合良く小さくできる a,b,c の組み合わせはほとんどないそうです。試しに作ってみようとすればいかに難しいかわかると思います。たとえば  7 + 25 = 32  7 = (7), 25 = (5×5), 32 = (2×2×2×2×2)  (7)×(5)×(2) = 70 ああ 32 より小さくできなかった。  こんな具合です。  一方できる例としては、 5 + 27 = 32, 1 + 63 = 64 などがあります。素因数分解できる人は確かめてみましょう! 二乗してしまえば入れ替わるものはない→ABC予想  さらに、9 > (1)×(2)×(3) の例で右側の数 (1)×(2)×(3) = 6 を二乗したもの、つまり 6×6 = 36 を考えると、この組み合わせでも最後の数9より大きくなります。  9 < {(1)×(2)×(3)}² = 36 ABC予想はこれがどんな時も成り立つというものです(a,bが互いに素とかいう条件がつきますけど、ここではそういう細かいことは省略)。  つまり  a + b = c のとき、  c < rad(abc)² が成り立つというのです。このrad(abc)というのはさっきの素因数のだぶったのは省いて掛けるという操作で、それを²で二乗しています。  つまり、素因数のだぶったのを省いて掛けた数小さくするなんて小賢しいことしても二乗してしまえば、c より小さくすることなんができないぜ(ドヤッ というわけです。 ABC予想が正しいと「フェルマーの最終定理」は当たり前になってしまう!  しかし、いくらドヤ顔されても、素人にはこれのどこが嬉しいかさっぱりわかりません。でもものすごいのです。こういう小賢しいことができないということが分かると、あの解くのに360年かかったフェルマーの最終定理も当たり前のように解けてしまいます。  フェルマーの最終定理は、n ≧ 3 のとき、  x n + y n = z n を満たす整数 x, y, z がないというものです。証明するには、背理法とかいうのを使って、もしあるとします。そのx,y,zに対し  a = x n , b = y n , c = z n と考えると  c = z n < rad(x n y n z n )²  = rad(xyz)² (だぶってる素因数を省いた!)  ≦ (xyz)² (それは xyz より小さい)  < (z×z×z)² (zが一番大きい)  = z 6 とつなげられ、全体として  z n < z 6 となります。つまり、こういう x,y,z があるなら、 n は 3,4,5 のどれかになります。が、n = 3,4,5 の時は個別にx,y,zがないことが証明されているので、結局どんな n でも成り立たないということになります。  つまりABC予想はフェルマーの最終定理で n が 6 より大きいとこに解がないのは当たり前!!!と言っているのです。360年数学者が悩みに悩んだ問題をそんなの当たり前って・・・・・。  ABC予想すごい!!! しかもフェルマーの最終定理だけでなくいろんな難問を解いてしまうとも言われています。 証明が正しいかはかなり時間がかかるそうです  ただし、そのABC予想の証明も500ページとのことですから、フェルマーの最終定理以上に証明は大変そうです。  今後この証明が正しいかどうか世界の数学者によって検証されていきますが、仮に問題があったとしても、その証明の過程で使われているツール達は今後の数学に多いに役立つだろうと言われています。  そして、これらの成果は単なる数遊びではなくて、すべてコンピュータで複雑な問題を解くための強力なアルゴリズムになっていきます。そうするとたとえば竜巻予報が正確になったりするかもしれません。そういう舞台裏は専門家以外にはなかなか理解できないものでしょうが、せめてどんなに凄い問題が解けたのか雰囲気でも分かると楽しいですね!  続きできました。 →  さらにABC予想のすごさがなんとなくわかった気になるお話   補足:ここで説明したABC予想では「二乗してしまえば入れ替わるものはない」としましたが、望月さんの証明したのはその一歩手前「(1+ε)乗してしまえば入れ替わるものは高々有限個しかない」という問題とのことです。下に各解説まとめサイトへりリンクがありますので、詳しく知りたい方はそちらを参考にしてください。   ・併せてどうぞ 【 ABC予想がちゃんとわかる日経サイエンスの記事 】 日経 サイエンス 2013年 01月号 にABC予想の特集が掲載されました。 【 ロングテールの、ほとんど知られていない、しかしもっとも重要な性質 】 数学が好きな人にお薦め 【 はてなブックマークコメントの表示は、はてブをありえない分布にできるかもしれない 】 ロングテールの応用編。これも数学が好きな人向け 【 「ABC予想証明できた!」のニュースの伝わり方が面白かった 】 ABC予想報道の裏話 謝辞: ABC予想を調べるにあたって、特に次の情報を参考にしました。 ・ 現代数学史上最重要理論「ABC予想」を証明した京大教授の学歴がヤバイ 19歳でプリンストン大学卒業 こういうとき2chは本当に役に立ちます。次の解説はここで見つけました。 ・ フェルマー予想とABC予想 PDF形式の解説です。p.11にABC予想の解説があります。1 + 8 = 9 の例や、フェルマーの最終定理の関係はここを参考にしました。
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