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【自然災害メモリアル】第135回:三河地震(1945)の日 [防災]災害願望をする人の気持ち
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【自然災害メモリアル】第135回:三河地震(1945)の日 [防災]災害願望をする人の気持ち

2019-01-13 21:00
    どうも、
    管理者のNDです。

    1月13日は、
    三河地震から74年です。


    死者1000人以上を出した戦時戦後四大地震の中で、三河地震ほど悲惨な孤立の仕方はありません。
    この地震は最終的に2306人の死者・行方不明者が出ていますが、戦時中という最悪の環境で
    情報隠蔽が行われてしまい支援も限定的となり、死者と同じぐらい行方不明者が続出しました。
    しかもこれだけ愛知県で起きた都市型災害だというのに、記録にはほとんど残っていません。

    当放送を見る我々としては、この地震発生時の環境は想像してみるだけでも恐ろしいものです。
    現在では世界の辺境でさえ地震が発生したことは、1時間以内に知られる時代ですが、
    国内の大都市が大地震で被災しているにも関わらず、それが知られたのは終戦後になってなのです。
    今では有名なこの三河地震も、当時は半年経つまで被災地以外にこの震災が噂されることもなく、
    閉塞的な状況で推移し続けていたのです。そう思うと、今の時代は本当に恵まれています。


    今回は、
    「災害願望をする人の気持ち」をテーマにお伝えしていきます。

    当放送では、決して話題に出してはなりませんが、
    時としてこの感情を抱く人にはいくつか正論をもつ人もいます。
    今回は、そういった人の気持ちも多少抑えつつ、防災に繋がる考えも抜き出していこうと思います。

    「地震が来て欲しい」などと一言で言えば、反感を買うものですが
    正当な理由で今来て欲しいと思う人がたまにいます。

    例えば、一理あると思えるのが
    「今の方が若いし、年老いてから来られても困る」という意見です。
    地震において、確かに若いうちに経験する方が自力で動けますし、
    何よりも高齢者より圧倒的に死亡リスクは低くなりますので、これについては自分も
    中々同情できることはあります。

    ただし、その世代で地震があったからといって、その後地震が起きないでしょうか?
    地震は神出鬼没ですし、これまで静かだろうが活発だろうが、我々の全く読めないタイミングで
    やって来る地震に、来やすい来づらいはありません。
    確かに、力の解放をすればもう地震は当分その震源では来なくなるでしょうが、
    近似した地震や、誘発地震といったリスクが今度は騒がれ始めてしまい、
    結果的に堂々巡りになります。大地震を懇願して、さっさと大きな出来事が終わるならと
    希望を持つ人もいますが、そうはいかないのも現状ですので、結果的にいつ何時も、
    地震が来ないことに越したことはないと思うのが一番です。

    実際に3.11の後、騒がれた地震予測のケースと実際に起きた地震を考えると、
    まず3.11の直後には長野や静岡、秋田などでは誘発地震が発生し、
    大地震のすぐ1ヶ月後には宮城県沖で再度強い地震が、さらに数年間は被害こそ出さずとも、
    津波を伴うような地震が今でも時々騒がれるぐらい起きています。
    内陸で大地震があれば、これも3.11の地震じゃないかとすぐにあてもない憶測がたち、
    知らず知らずの間に説は消えていく―― この流れは、正直言って前震現象などと言われるのと
    あまり変わりはないのです。大地震がいつまでも続くという恐怖を思う間に、
    いつしか次の周期が再び近づいたり、果ては周期が読めなくなるなどといった嫌な言い方をする
    専門家も出てきます。ネット上での風説流布はもちろんですが、
    どこまでも結局は、地震にオカルトの話題は絶えません。
    いつか完璧に地震が予測できる時代が来ると信じている人もいるでしょうが、
    緊急地震速報を超えるその予測技術を手に入れるには、国が全振りでもしないと難しいでしょう。
    地震を懇願するのは人の勝手でも、世論が変わる意味で願望するのであれば、
    それは間違いに感じます。今一度、地震が来たことによる現実を考えてみてはどうでしょう。

    また、地震願望者の中には「いっそ、この世の中が変わってほしい」という意図で
    震災を懇願するものがいますが、正直なところ、世の中が変わるほどの大震災が起きるというのは
    東日本大震災を遥かに超える規模での南海トラフ地震と、首都直下型地震が同時に起こっても、
    正直変わるのは数年ぐらいです。
    過去に日本では1000年間に何度も当時の首都である京都やら鎌倉やら江戸やら、
    幾度となく大震災に見舞われていますが、こうして我々人類は今や地震を
    気には止めても、基本何とも思わない人もいます。つまるところ大震災で世界が変わるのかと
    言われると、未来が変わっても世界を一変させるような大震災は起きえないと考える方が
    正しいです。壊滅的な被害を受けるのは、正直なところ地方ばっかりです。
    本当に中枢と言えるような機関は、すでに優先的に大震災の想定はされているものですから、
    そうそう簡単に機能を失うことはありません。混乱することがあっても、それは一時ですから
    震災を懇願して、世界が変わるなどと思うなら、まだ九州のカルデラ噴火を懇願する方がむしろ
    いいぐらいです。もちろん、噴火も震災も一度起きれば、皆さんはネットは使えなくなります。
    原始的な昭和前期のようなテレビもネットもないその世界に放り出されるだけの覚悟があるなら、
    世界の変化を自然災害を契機と思う人がいてもいいでしょう。自分は同情しませんが。

    災害を願望する人は正直、来ると9割以上の人は後悔します。
    実際に東日本大震災で前者の考えを持っていた人は、今後悔していることではないでしょうか。
    今度は南海トラフじゃないかと危惧され、力が解放されたはずの東北は今度、
    アウターライズ地震が云々と噂されていて、実際に明治三陸→昭和三陸の流れが実在もしており、
    結果的に力の解放は、まだ全てじゃないなどと後味悪い結論を出されています。
    後者の人は、東日本大震災で何かが変わったかと言われて良い方向に世界が変わったことは
    果たしてあるのかと言われると、疑問ばかりです。原発で町は住めなくなり、
    未だに復興していない東北の街だってあります。中には復興後の再建を目指し、立ち上がる町並みも
    ありますが、震災前より幸せになる人なんて、まともな人間であれば、
    この世には誰ひとりとしていないでしょう。ポジティブな精神があなたを支えているのは、
    良しとしても震災が起きなかったことのほうが、この世はもっと幸せなはずです。

    地震を願望する人を中心に今回はそういった悪い趣を示す人を今回ピックアップしてみましたが、
    災害の願望に良いことはありません。ただそれだけが結論です。一見正論のように見えても、
    それが人のため、世のためになっているのかと言われれば、冷静に考えると違います。

    そして一番困るのは、本音をネットでも明かさないけれど本心にそのような考えを
    持っている人の存在です。悪質なオカルトだと見え見えになりますけど、
    はっきり言うと、最終的には自分の価値観を押し付けているだけだったり、
    人に不安を煽っているだけですから、この手の話題はどう転がっても良い方向にはならないのです。

    繰り返しますが、当放送ではこのようなオカルト・予言予測関連の話題は基本的に禁止です。
    地震への関心をあげるきっかけにするなら、もっと別のことからはじめて欲しいと思いますので、
    皆さんにはこの手の話題があがっても、基本的にスルーする方向でお願いいたします。

    関連動画に予知予言の動画が現れても[興味なし]で消してしまえば、おkです。

    今日の記事は以上です。
    皆さんの防災意識に少しでもプラスすることができたら嬉しいです。

    明日もどうぞお楽しみください。
    尚、感想はブロマガコメント欄でも放送内のコメントでもお気軽にどうぞ。
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