猛烈な勢いで新型コロナウイルス感染症が世界中に拡大した3月。
WHOは「パンデミック(感染症の世界的な大流行)」とみなし、多くの国で非常事態・緊急事態宣言が出されました。
流行の中心はヨーロッパに移っていき、アメリカやヨーロッパで外国人の入国制限が始まりました。
日本国内でも不要不急の外出・往来自粛が要請され、東京オリンピック・パラリンピックの延期も決定しました。
3月1日
- イタリアで感染者数が1577人に。北部地方に限定的な外出禁止令を発令。
- フランスで感染者が130人に。ルーブル美術館の多数の従業員が、「危険作業放棄権」に当たるとの意見を発し、臨時閉館。
- チェコ、ドミニカ共和国、アルメニアで初のCOVID-19症例報告。
3月2日
- 日銀総裁「今後の動向を注視し、潤沢な資金供給と金融市場の安定確保に努めていく」談話発表。
- 日中両政府、4月上旬に予定していた中国の習近平国家主席の国賓来日を延期する方針を固めた。
- 全世界で64の国・地域に拡大。
- インドネシア、ポルトガル、モロッコ、サウジアラビア、ラトビア、ヨルダン、アンドラ、チュニジア、セネガルで初のCOVID-19症例報告。
3月3日
- 中国のネット通販最大手のアリババグループが日本にマスク100万枚を寄付。
- 世界銀行が、新型コロナウイルスの感染拡大で影響を受けている途上国に対し、総額120億ドル(約1.3兆円)を支援すると発表。
- チリ、アルゼンチン、ウクライナ、リヒテンシュタインで初のCOVID-19症例報告。
3月4日
- COVID-19の患者が全世界81カ国で9万2000人を超え、うち8万人以上は中国で確認。死者は全世界で3000人を突破。
- 日本国内感染者が1000人超える。うち、クルーズ船やチャーター機で720人感染。
- イタリアで感染者数が2706人、死者が79人に。
- アメリカ国内の死者が9人。全員ワシントン州の住民。
- イランが、過密状態の刑務所における新型ウイルスの感染拡大対策として、受刑者5万4000人を一時的に釈放。
- ポーランド、ハンガリー、スロベニアで初のCOVID-19症例報告。
3月5日
- イタリアで感染者数が3000人を突破、107人が死亡。全ての学校を10日間閉鎖すると発表。全てのプロスポーツの試合は、向こう1カ月無観客で行うと発表。
- フランスで、感染者が特に多いパリ北郊で120校が閉鎖。
- アメリカの下院は、COVID-19流行対策として83億ドル(約8900億円)の追加予算案を圧倒的多数で可決。
- 国際オリンピック委員会(IOC)は、今夏の東京五輪は予定通り開催する方針だと発表。
- 政府が、中国と韓国からの入国者全員を指定の場所に2週間待機させる方針を表明。
- パレスチナ、南アフリカ共和国、ボスニア・ヘルツェゴビナで初のCOVID-19症例報告。
3月6日
- PCR検査、公的医療保険適用開始。
- 中国と韓国から日本への入国者が待機要請を受けると発表されたことに対し、韓国政府は「理不尽」な計画だと批判し、対抗措置として日本人に対するビザの免除措置を停止すると発表。
- コロンビア、ペルー、カメルーン、トーゴ、コスタリカ、バチカン、ブータン、スロバキア、セルビアで初のCOVID-19症例報告。
3月7日
- 中国・福建省で、新型コロナウイルスに関する隔離施設として使われているホテルが突然倒壊。
- イタリア、1日の感染者1000人超え。
- モルディブ、パラグアイ、モルドバ、マルタで初のCOVID-19症例報告。
- イラン・韓国の特定地域に2週間以内に滞在していた外国人の日本への入国拒否が実施されることになった。
3月8日
- 米西海岸カリフォルニア州沖に停泊中のクルーズ船「グランド・プリンセス」で、乗船者21人の感染が判明。約3500人の乗員乗客が船内に滞在中。
- バングラデシュ、ブルガリア、アルバニアで初のCOVID-19症例報告。
- 全世界で100の国・地域に拡大。
3月9日
- 中国と韓国からの入国者に2週間の待機要請開始。
- 安倍首相が、新型コロナウイルス感染症を公文書管理のガイドライン(指針)に基づく「歴史的緊急事態」に指定すると発表。
- 新型コロナウイルス政府専門家会議が現状認識を公表。
「爆発的な感染状況には進んでおらず、一定程度持ちこたえている」
「感染者数は当面増加傾向、警戒を緩めることはできない」
「北海道の緊急事態宣言に基づく対策の効果を検証、19日めどに公表」 - プロ野球が20日のセ・パ両リーグ開幕を延期することを決定。
- 大相撲春場所が史上初の無観客開催。
- イタリア、外出自粛が全土に拡大。
- パナマ、ブルネイ、キプロス、ブルキナファソで初のCOVID-19症例報告。
3月10日
- 新型インフルエンザ対策特措法改正案を閣議決定。
- 緊急対応策第2弾を発表。
- 大規模イベントは19日ごろまで自粛要請。
- 中国では新たな感染者が19人に留まり、これまでで最少となった。累計約8万8000人が感染、3100人以上が死亡。
- 中国の習近平国家主席が、新型コロナウイルスの流行が始まって以来初めて武漢市を訪れ、「(感染を)基本的に抑え込んだ」と宣言。
- モンゴル、トルコ、北キプロス・コンゴ共和国、ジャマイカ、ボリビアで初のCOVID-19症例報告。
3月11日
- 東京オリンピック・パラリンピック大会組織委員会の高橋治之理事が、大会を1~2年後の夏に延期するプランを考えるべきだとの見解を示す。
- 世界保健機関(WHO)のテドロス・アダノム・ゲブレイエスス事務局長が、新型コロナウイルスの感染拡大について、世界的な流行を意味するパンデミックだと明言。
- コートジボワール、キューバ、ホンジュラス、セントビンセント・グレナディーン、ガイアナで初のCOVID-19症例報告。
- イラン・イタリアの特定地域、及びサンマリノの全域に2週間以内に滞在していた外国人の日本への入国拒否が実施されることになった。
3月12日
- 第92回選抜高校野球大会が初の中止を発表。
- イタリアで感染者が1万5000人超え、死者は1016人に。
- 中国外務省の趙立堅報道官がTwitterで「米軍がコロナウイルスを武漢に持ち込んだかもしれない」と憶測。
- トランプ米大統領が東京オリンピックについて「1年ほど延期すべきかもしれない」「観客なしで開催するのよりはまし」と話した。
- アメリカが、イギリス以外の欧州26か国からの渡航を制限する措置を発表。
- カナダのトルドー首相の妻ソフィー氏が新型コロナウイルス感染を確認。
- ケニア、ガーナ、スーダン、ガボン、トリニダード・トバゴで初のCOVID-19症例報告。
3月13日
- 新型コロナウイルスを新型インフルエンザ等対策特別措置法の対象に加える改正法が成立。新型コロナの蔓延時などに、首相が「緊急事態宣言」を出し、国民の私権制限もできるようになる。
- WHOが新型コロナウイルスについて「パンデミック(感染症の世界的な大流行)とみなすことができる」と表明。
- ギリシャ、国内の東京オリンピック聖火リレー中止を発表。
- トランプ米大統領、新型コロナウイルスの流行を巡り国家非常事態を宣言。
- カザフスタン、エチオピア、ギニア、グアテマラ、コソボ、モータリア、アンティグア・バーブーダ、セントルシア、ベネズエラ、ウルグアイ、スリナムで初のCOVID-19症例報告。
3月14日
- 安倍首相、「緊急事態宣言」について「現時点で宣言する状況ではない」と明言。理由は国内の感染者数が他国に比べ少ないレベルにあるため。宣言に必要な要件は具体的に示さなかった。
- 東京オリンピックは予定通り開催する意向を表明。
- クルーズ船を除く日本国内の新たな感染者数は63人、過去最多。
- トランプ大統領、欧州から米国への一時的な渡航制限を英国とアイルランドにも拡大すると発表。
- スペインで非常事態宣言。国内での移動が15日間にわたり大きく制限される。
- タイは、中国と香港、マカオ、韓国、イラン、イタリアからの入国者に14日間の自主隔離を義務付けると発表。
- 香港は、香港到着前の14日以内にシェンゲン協定に加盟している欧州諸国もしくは韓国(大邱市と慶尚北道を除く)に滞在していた全ての旅行者に対し自宅隔離を義務付けると発表。
- 中央アフリカ共和国、ルワンダ、セーシェル、赤道ギニア、コンゴ共和国、ナミビア、エスワティニで初のCOVID-19症例報告。
3月15日
- WHOが新型コロナウイルスの流行の中心地が欧州に移ったとの見解を表明。
- オーストラリア、海外からの入国者全員に対して14日間の自主隔離を同日深夜から求めると発表。
- ウズベキスタン、バハマで初のCOVID-19症例報告。
3月16日
- タンザニア、ソマリア、ベナン、リベリアで初のCOVID-19症例報告。
3月17日
- これまでに米国やイタリアなど27以上の国・地域の政府が非常事態や緊急事態を宣言。
- モンテネグロ、バルバドス、ガンビア、ジブチで初のCOVID-19症例報告。
3月18日
- 政府が全世界を対象に感染症危険情報(4段階)でレベル1の「渡航に十分注意」を出した。21日から欧州のほぼ全域とエジプト、イランの計38か国について、発給済みビザの効力を停止するなど日本への入国制限を強化。
- EUが、EU域外からの外国人の入域を原則30日間禁止することを決定。
- エルサルバドル、キルギス、ザンビア、ニカラグアで初のCOVID-19症例報告。
3月19日
- 大阪府と兵庫県が、感染拡大を防ぐために20日からの3連休中、不要不急の往来や外出の自粛を要請。
- イタリアの死亡者数が中国の死亡者数を上回り、世界最多に。
- モーリシャス、ハイチ、チャド、ニジェール、カーボベルデ、フィジーで初のCOVID-19症例報告。
- イタリア・スイス・スペインの特定地域、及びアイスランドの全域に2週間以内に滞在していた外国人の日本への入国拒否が実施されることになった。
3月20日
- 全国の小中学校などへの一斉休校要請を延長しないことが決定。
- ウガンダ、エリトリア、マダガスカル、ジンバブエ、パプアニューギニアで初のCOVID-19症例報告。
3月21日
- 東ティモールで初のCOVID-19症例報告。
3月22日
- 国際オリンピック委員会(IOC)、東京五輪の延期検討を始めると発表。4週間以内に結論を出すとした。
- モザンビーク、ドミニカ国、グレナダで初のCOVID-19症例報告。
3月23日
- 安倍首相が東京五輪・パラリンピックの延期を容認する考えを示した。
- ミャンマー、シリア、ベリーズで初のCOVID-19症例報告。
3月24日
- 東京五輪・パラリンピックの延期決定。2021年夏までに開催することで安倍首相と国際オリンピック委員会(IOC)トーマス・バッハ会長が合意。
- ラオス、リビアで初のCOVID-19症例報告。
3月25日
- 東京都、新たに41人の感染確認。小池都知事が週末の外出自粛を要請。
- マリ、ギニアビサウ、セントクリストファー・ネイビスで初のCOVID-19症例報告。
3月26日
- カナダ、自国籍者以外は入国禁止、自国民も外国からの帰国者には14日間の自主隔離を要請してきたが、違反者が相次いだため義務化。違反者には、最大で75万カナダドル(約5900万円)の罰金か、禁錮6カ月が科される可能性。
- アメリカの感染者数がイタリア、中国を上回り世界最多に。
3月27日
- アメリカで感染者が急増、27日午前中の段階で8万5653人となり、中国8万1782人、イタリア8万589人を抜き世界最多となった。
- 日本への上陸拒否の対象国にオランダ・ドイツ・フランス・ベルギー・ポルトガルなど箇所が加わり26ヵ国となる。
3月28日
- 安倍首相、新型コロナウイルスの治療薬として、新型インフルエンザ治療薬「アビガン」の正式承認に向けた治験プロセスを開始すると述べた。
- イタリアで新型コロナウイルス感染による死者が1万23人に。1万人を超えたのは世界で初めて。
- 感染による死者はフランスでは2000人超え、イギリスでは1000人突破。
3月29日
- コメディアンの志村けん氏、新型コロナウイルスにより死去。
- 東京都、新たに68人の感染確認。累計の感染者は430人に達した。
3月30日
- ボツワナ、ルガンスク人民共和国で初のCOVID-19症例報告。
3月31日
- 2021年に延期になった東京五輪・パラリンピックの日程が決定。
- ブルンジ、ソマリランド、シエラレオネで初のCOVID-19症例報告。
- 全世界の感染者数、累計80万人を上回る。死者は約3万9000人に達した。
※本記事の内容は当研究所調べで得た情報であり、新型コロナウイルスに関する全ての出来事を記載しているわけではございません。