「天気の子」の感想、あとはブラタモリとか縄文海進とか
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「天気の子」の感想、あとはブラタモリとか縄文海進とか

2019-08-14 21:45

    ※この記事は映画のネタバレをたくさん含んでいます。
     映画未鑑賞の人は凪先輩を映画館に見に行こうね!
     小学生がラブホの風呂に浸かってる映像を見れるのは天気の子だけ!(知らんけど)


































    ・新海誠、やりおったな!!!!!
    ・副都心大好き人間の新海誠が珍しく下町の風景も映してるな~、なんて甘いことを考えていたら、まさか全部水の下に沈めてしまうための伏線だったとは!
    ・前作「君の名は」から変わらずご都合主義的だなオイ
    ・主人公は童貞力が強すぎるぞ
    おっぱいがおっぱい
    ・魚の設定は回収した???
    ・銃が出てきて2回も発砲するとかまるで低予算の安いドラマみたいな演出だ
    ・でも原作がエロゲだと聞いて納得
    ・そういえば高校の時に友達が、割ってやってるのを自慢気に語ってましたね(記憶改竄)


     などと、文句にも似た称賛のような感想の一方で、

    しとしと降る雨のアンニュイな感じの表現がすごい(見ればよく分かる)
    ごうごうと降る雨の圧迫感の表現がすごい(本当に重い感じがある)
    それを吹き飛ばすようにビルが日差しを跳ね返すシーンが好き!!!
    雲間から差し込む陽の光、雨上がりの夕焼け、遠い稜線に沈む夕陽、夏の星座にぶら下がって上から花火を見下ろして……
     天才かよ!!!!!!!!!!!!(みんな知ってる)

     楽しむというよりは、自分の感情をサンドバッグのように殴られる感覚です。
     一度目はただただついていくのに必死でしたが、小説を読んだ上でもう一回鑑賞すると、登場人物の細やかな表情の変化を追えるので、とてもオススメです。












     さて、新海誠監督に対して個人的に言いたいことがあるとすれば、
    「雨が降ったからといって、レインボーブリッジの橋桁まで沈むわけないだろ!!!」
    ということです。
     単純に水面が上昇したために橋桁が沈んだとすれば、もはや東京は人が住めないレベルで水浸しだし、じゃあ地盤沈下でも起こったか、じゃあアンカーブロックも一緒に海底のさらに下に沈んでいったのか????? などと言いたくなります……さすがに沈めすぎ。

     といったイチャモンはさておき、実際に東京を沈めてみるとどんな感じになるのか
     気になりますよね? ね?
     でも、その前にちょっと回り道をして、マンモスがいた頃の東京を見てみましょう。





    ○「氷河期」の頃の東京

     およそ2万年前(わりと最近)「氷河期」と呼ばれる最終氷期は、平均気温が今よりも8℃ほど低く、今の北アメリカやヨーロッパの大部分は氷河の下にありました。海の水分が、氷として陸上にあったので、海水面は現在よりも100メートル以上低くなっていました。
     その結果、東京はこんな感じでした。


    (赤線は現在の海岸線)

     陸は今よりもかなり広く、東京湾は完全に陸地になっています。
     日本の他の地域では、瀬戸内海も完全に陸地になっていたり、北海道は樺太と陸続きになっていたりと考えられています。

     それにしても、東京湾に川が流れてますね、たまげたなあ。
     この川が地面を削って谷を作り、のちの東京海底谷になります。





    ○氷河が溶けて「縄文海進」が始まった

     その後、なんやかんやで地球が暖かくなって、氷河が全部なくなったので海水面が勢いよく上昇し、海水面が今よりも最大で5メートルぐらい高くなりました。そして、海面が上昇したので低い土地は海の下に沈みました。
     この海面上昇から浸水までの一連の出来事を、日本ではちょうど縄文時代のことであったことから「縄文海進」と呼んでいます。色々端折っているけど許せ。
     そして、この頃の東京はこんな感じです。



     ですね。
     東京の下町の地域は海の下です。

     その後、なんやかんやで海水面が今ぐらいに戻って、旧利根川や荒川、あと人間が海を埋め立てて、今の東京になりました。

     東京のどのあたりが沈んでいたのか、イメージしにくい方もいるかと思います。
     そこで、国土地理院の力を借りて色別標高図を用意しました!





     東京の中心?あたりの色別標高図です。
     黄緑以下のところは標高10メートル以下で、縄文時代は海の下です。
     スカイツリーや浅草といった下町はもちろん、東京駅や銀座も海の下、上野公園も入り江になっていたと考えられています。(不忍池はその名残だとか)

     丸印をつけているところが、凪先輩の家がある田端です。
     こうやって見ると、ちょうど山の手と下町の「キワ」にあることがわかります。
     新海誠の大好きな電車と、沈める予定の下町を画面に映せて、山の手の中では比較的家賃が安くて、なおかつ水の下にも沈まない……
     新海誠がどうして田端を選んだのか、なんとなく分かりますね。





    ○東京を新海誠みたいに沈めよう!!!
     
     とりあえず5メートルほどでやってみましょう。
     高さにすると、家の2階の天井ほど。西日本豪雨で浸水被害が激しかった倉敷市真備地区の浸水が最大で5.4メートル、荒川が氾濫した時の江東5区での想定もこれぐらいです。
     つまり、わりとリアルな高さです。

     では、東京を水に沈めてみましょう!











     縮尺がデカすぎる、訴訟。
     ということで、色別標高図を見せるので、あとは想像で補ってください。





     この地図の黄緑色以下は水の下です。さようなら埼玉県。
     こうやって見ると、人が住める場所は意外と残っているような気もしますね。
     意外と新海誠の想像図は正しかった……?
     
     まあ、洗濯物は外干しできないけど。

     では、もうちょっと詳しく見てみましょう。
     まずは、舞台でもある田端付近から。





     凪先輩のお家はやはり沈まなさそう。
     この世界では、山手線の線路があったところが川になってるかもしれませんね。

     続いて、東京駅付近。





     江戸城はちゃんと台地の上に作ったので沈みません。
     かつて徳川家康が江戸城に入った時には、城のすぐ東側は湿地でほぼ海だったと言われています。そこを水路を作ったり、川を付け替えたりしたことで、江戸の町並みができました。
     家康が天気の子を見たら、怒り狂ってう●こ漏らしそう。

     次は、沈まなさそうな渋谷あたりを見てみましょう。





     渋谷駅のあたりは、本当に谷になっているのがよく分かりますね。
     大雨が降ったときは、逃げ場を考えないと色々と大変そう。

     それにしても、東京はとてもデコボコした街だというのがよく分かりますね。
     比較のために、同じように大阪と名古屋を見ると、こうなります。






    (上が大阪で下が名古屋)

     すごく平ら。でも、お城はちゃんと高台の上にありますね。
     大阪や名古屋の地形について、詳しくはブラタモリを見てね!









     センターオブジアース島。





     いかがでしたか?
     東京を水に沈めたらどうなるか、地方の人にはイメージしづらい部分もありますが、こうやって地図を使えば視覚的に理解できて良いですね!
     国土地理院さんありがとう!

     「3年間雨が降り続けたぐらいで、本当に東京が沈むの?」と思っている人が、もしかしたら、もしかしたらいるかもしれませんが、沈みます。
     実際、去年の7月は3日ぐらい雨が降り続けたところ、用水路から水が溢れて、道路が40センチぐらい冠水しました。簡単に街は沈みます。
     排水が追いつかなくなれば低いところから順に沈んでいくので、映画のように雨が降り続ければ、縄文海進ぐらいは沈むかもしれませんね。

     そういえば、映画の中でも特別警報が出てて、なんだか生々しいリアリティがあるなーとか、品川駅はカッコいいなーとか思ってました。
     でも、実際に特別警報が出るとスマホがクッソうるさいぞ!
     安全を確保したら、電源を切って寝るのがオススメです。

     じゃあ俺、ギャラ貰って帰るから(棒読み)
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