アニメ音MADを作ろう!① 構成・ネタ作り編
閉じる
閉じる

新しい記事を投稿しました。シェアして読者に伝えましょう

×

アニメ音MADを作ろう!① 構成・ネタ作り編

2013-03-08 23:44
  • 8

これであなたも愉快なアニメ音MADを作れちゃうぞっ!



 編集ソフトの使い方とか、セリフ合わせのやり方とか、VSTの使い方とかの記事はあれど、構成やネタの作り方に関する記事ってあんまり無いよね、というわけで作ってみました。

 この記事は、私が以前に作成したアニメ音MAD『パンツじゃないもんレーシング』『ほむらちゃほむほむ』で使った構成、制作手順を解説する記事です(この制作手法を『ほむパンツ式』と呼ぶことにします)。言い換えるとセリフ合わせ主体のネタ系音MADの作り方解説です。
 このほむパンツ式を使用するメリットは、ネタ盛り沢山なのに「全体にまとまりを生むことが出来る」「やることが決まっているので作りやすい」といったところです。ほむパンツ式はあくまでMAD制作手法の一例にしか過ぎませんが、応用なり何なりして何かしらの形で読者さんの動画制作の一助になれば幸いです。


0.動画の方向性
 このほむパンツ式はネタ重視のアニメ音MADを作るための制作手法です。なので、キャラの可愛さを引き出しつつ笑いを生むという、「萌え」と「笑い」要素を生み出すことを第一の目的としています。そして第二に音楽的な聴き心地の良さを生むことを目的としています。つまりネタのためには曲のリズムの乱れも辞さないスタンスでの制作手法となっています。
 ちなみに本記事では「萌え」「笑い」のどちらかまたは両方を生むギミックを『ネタ』と定義しています。


1.概要
 ほむパンツ式では全体を『大ネタ』部分と『小ネタ』部分にシンプルに分けて考えます。

DAWでのイメージ図。上から曲のトラック、大ネタトラック、小ネタトラック。雑

 大ネタとは動画の本筋となるフレーズとそれに関するネタのことです。『パンツじゃないもんレーシング』でいう「パンツじゃないから恥ずかしくないもん」というセリフ、『ほむらちゃほむほむ』でいう「ほむらちゃほむほむ」というセリフがそれに当たります。この大ネタで動画の大半を埋めることで動画のまとまりを生み、また動画にテーマ性を持たせることができます。
 小ネタとは、大ネタ以外の部分に当たる、単発ネタのことです。『パンツじゃないもんレーシング』でいう「羊羹だけによう噛んで食べろよ。ブ━━━━∵;(;:゜:*;゜;,);:∵━━━ッ!!」のような本筋と関係ないネタのことです。これを連発することで作品の世界観に広がりを持たせることができます。
 構成は曲の前半に大ネタの比率高め、後半に小ネタの比率高めにします。理由は、前半でテーマを明確に示し、後半でそのテーマを主軸として作品に広がりを持たせたいためです。
 ちなみに締めに関してですが、テーマに沿ったまま綺麗に締めるのは難しいのでほむパンツ式では拘りません。適当にループさせたり印象的なセリフを置いてディレイを強めに掛けておけば良いです。


2.大ネタ
 大ネタはメインとなる部分なので、できるだけキャッチーでインパクトのあるフレーズを選びます。フレーズの聞き心地(滑舌、声量、トーン、BGMの有無など)にも気を配りつつ、ネタ性の高いものをチョイスします。例えば、御坂美琴の「無視すんなゴラァァァ!!」やつかさの「ちんちん」、菊地真の「まっこまっこり~ん」、八九寺真宵の「アララギさん」などは良素材です。また、自分でフレーズを作ってしまうという手もアリです(「ほむらちゃほむほむ」も「ほむらちゃんマジほむほむ」というネットスラングを元に作成しています)。


2.1 展開
 ではその大ネタの配置は如何にするか。フレーズは展開していくものと考え、その展開パターンを(ⅰ)~(ⅳ)と分類します。



一つ一つ説明していきます。

(ⅰ)フレーズを連呼させる
 まず視聴者に早い段階で動画のテーマを把握してもらうため、できる限り早くフレーズを登場させる必要があります。ほむパンツ式ではテーマをしっかりと認識してもらうために初めにこれを連呼させます。私の動画では
 「パンツじゃないからパアパパッパパンツじゃパンツじゃパンツじゃないから恥ずかしくないもん」
 「ほむらちゃほむほむ ほむらちゃほむほむ ほむらちゃほむほむ ほむらちゃほむほむ」
がそれにあたります。

(ⅱ)フレーズに対する応答を作る
 同じセリフを言わせるだけではすぐに視聴者が飽きてしまうため、ここからは少しずつ捻っていきます。ここではフレーズに対する反応を作ります。私の動画では
 芳佳「パンツじゃないから恥ずかしくないもん!」シャーリー「これはパンツだ」
 まどか「ほむらちゃほむほむ」ほむら「バ、バカ///」
がそれにあたります。

(ⅲ)フレーズを改変する
 フレーズの原型を保ったまま、改変をしてみます。
 「パンツじゃないからまうまう!」
 「まどかさ まどまど」
がそれにあたります。

(ⅳ)発展させる
 ひとつのネタをこねくり回すような感覚でネタを発展させていきます。これによってちょっとしたストーリー性を作ることもできます。
 「これはパンツだー!やったァー!」
 「まどかさ まd」「そんな言い方やめてよ!」「……」
がそれにあたります。

 このように展開させることで視聴者に飽きさせることなくフレーズを印象づけることができます。骨組みとなる大ネタ部分はこれで完成です。


3.小ネタ
 次に小ネタ部分に手を付けます。(実際には作業は前後することがあります)
 小ネタは作品に広がりを持たせることが目的の一つなので、できるだけ多くのキャラクターを登場させること、色々な場面を使用すること(日常シーン、戦闘シーンなど)を念頭に置いて作っていきます。
 基本的に小ネタは、大ネタで空いた部分の穴埋めとして使います。ここで良質のネタを仕込んで出来る限りファニーでキュートなMADにします。何もネタが思いつかなかったら適当に聴き心地の良いセリフ並べて誤魔化します。


3.1 小ネタの配置とペース
 基本的に曲は4,8小節で一つの塊になっています。なので、MADでも4,8小節内を一塊と見なし、起承転結を作るなどして4コマ漫画を作るような感覚でネタを作っていきます。ネタによっては1,2小節しか使わないものもありますが、この辺は組み合わせによって4小節に収まるように仕上げます。

4コマ漫画的構成によってネタが配置されている音MAD

 従って配置ペースとしては4小節に1つのネタを挟めば上出来です。


5つある小ネタ(適当)


3.2 小ネタの作り方
 ではどのようにして小ネタを作ればよいのか?作品の映像(構図)を観て思いついたネタ、音声(セリフ、効果音)を聴いて思いついたネタ、キャラクターの公式設定から思いついたネタ、CM・ドラマCD・ゲームから思いついたネタ、ニコ動のコメントを見て思いついたネタ、MADを見て思いついたネタ、2ch・twitter・ふたば・pixivを巡回して思いついたネタ、基本的にはこれらを使うことになります。
 別の作り方としては、自分の中にあるネタ作りのテンプレートを素材となるアニメ作品と照らしあわせて、使えそうなネタを作り出すという切り口があります。以下、そのネタ作りのテンプレートをひたすら挙げていきます。


・ネットでの2次設定に乗っかる
むっきーは闘牌戦士

 バルクホルンはシスコン、福路美穂子はガチレズ、我那覇響はくさい(※1)など。本編で女の子を見て頬を染めてるキャラはレズということにしておけばだいたい間違いないです。


・緊張と緩和

元素材からして笑えるまどかの謎ポーズ

 シリアスな場面やキャラにふざけたポーズやセリフを合わせるだけでネタとして完成します。


・列挙と異物混入
「自分の家には、ハムスター、ヘビ、オウム、(中略)、ブタ、貴音、モモンガがいるんだぞ」

 人間は思っていたものと違うものと出会った時に笑うことがあります(※2)。常識・倫理・規則といったものからズレたものもネタとして成立します。列挙された単語の中に法則性から明らかにズレた存在を仕込みます。


・セリフの意味の変換
苦悶の唸り声を喘ぎ声として使用

 周りの状況やキャラクターの表情などを換えてやることによってセリフの意味合いを180度変えます。震え声は怯えや怒り、照れなどの意味合いを持たせることができる良素材です。


・本編にないセリフの作成

「大好きだって!早く!さっさと言え笹原ぁ!」

 告白させたり、ネットスラングを喋らせたりなど。上手く決まるとインパクトがデカイです。


・問答
「何か欲しいものありますか?」「お前」

 ある質問に対し、突拍子もない受け答えをさせる。斜め下いろは劇場での「おばあちゃん」「呼び方が違う」「お前」のネタも同様にカテゴライズできるかもしれません。「呼び方が違う」のような相手からの返答を期待するセリフがあるとネタが作りやすいです。


・キャラ紹介

「黒子、佐天さん、初春さん、……」

 キャラ紹介自体はネタ要素が薄く、どちらかというと作品に広がりを持たせたり、原作を観ていない視聴者へ予備知識を与えるといった効果のために使用します。また固有名詞が連続して続くため、ラップ調になりやすいのでリズムを取りやすいというメリットもあります。「列挙と異物混入」との相性良し。


・中の人繋がり
下ネタを連発する澪

 中の人繋がりで別作品から素材を持ってくることで、そのキャラクターが言わなそうなセリフを言わせることができます。声優さんが似た演技をしていないと違和感が生まれてしまうのであまり使う機会がありませんが、ハマれば面白いです。


・咳、くしゃみ、あくび、しゃっくり
咳払いは”RHYMESTER - ザ・グレート・アマチュアリズム”からのパクリ

 セリフの途中に挟めるので使い勝手が良い素材です。素材によっては「萌え」要素を引き出せるかもしれないです。


・効果音
効果音と映像のシンクロ

 効果音とそれに合った映像を映すことで瞬間的に笑いを生むことが可能です。音MADでは黒子のヘッドドラムに挙げられるような打撃音が使い勝手良いです。


・消去コラ

瞬間移動

 これはコラの基本的な技術ですが、何かを消すだけでも笑いを生むことが可能です。『ボッチ化』『瞬間移動』『神隠し』『アッカリ~ン化』他なんでもござれ。


・頬染めコラ
照れる

 主に萌えを引き出すためのコラです。エロティックになるので再生数を稼ぐためのサムネにも使えます。「セリフの意味の変換」と相性が良いです。



4.終わり
 というわけで全体の構成、ネタの配置が完成です。これで愉快なアニメ音MADを作れちゃいますね。
 あと、小ネタ例は分類が滅茶苦茶ですが、多角的な視点からネタを練るということで勘弁してください。
 

(記事長くなりすぎた……)



※1 我那覇くんはくさくない
※2 桂 文珍『落語的笑いのすすめ』新潮社,2006,p67


広告
×
我那覇響はくさい(※1)など。
※1 我那覇くんはくさくない

……逆じゃないか!もう許せるぞオイ!
75ヶ月前
×
これは素晴らしい
こうざですね
すごい!
きんたま
75ヶ月前
×
ウィンクできないアラフォーかわいい!
でも一度も記事内で触れられてない!?
75ヶ月前
×
プロット作りからはじめるのか
すごいな
75ヶ月前
×
勉強になる
75ヶ月前
×
参考になります・・・
70ヶ月前
×
35か月前とかww
1年前とかならないのかよwww
40ヶ月前
コメントを書く
コメントをするには、
ログインして下さい。