良く出来たロボットと生命は一体何が違うのか???
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良く出来たロボットと生命は一体何が違うのか???

2014-12-07 22:54
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 あとがき

 生命とは何かについてコミPo!でマンガを描きました。内容は、生物学者である福岡伸一氏の著書『生物と無生物のあいだ』をベースにしています。
 2007年のサントリー学芸賞<社会・風俗部門>、2008年の新書大賞をそれぞれ受賞しており、ベストセラーにもなった本ですので今更感満載ではありますが、読んだ本をマンガにして紹介する練習として描きました。



 マンガ内でツァトグアというキャラクターが説明役になっていますが、説明の内容などは本書『生物と無生物のあいだ』やテレビ番組『博士の異常な鼎談』の福岡伸一氏がゲストの回(2009年9月3日、2009年9月10日放送回)および、文末の参考文献の内容を参考または引用しています。

 この本のAmazonのレビューやネットでの書評などを読むと、高校で生物を履修した人には物足りない内容である、生物とは何かという問いには答えていない、などの感想が少なからずありましたが、自分としては十分面白く読めました。

 特にマンガの方でも描きましたが、人は何を生命(生きている状態)と感じるか?という意味では、この本で言われている「生命とは流れである」というのは自分としては目から鱗でした。

 ただ、生命とは何か?という問いに関してはマンガ内でも言及したように科学者の間でも意見が分かれているようで、例えば、生物学者の池田 清彦氏は文末の参考文献で上げた『生きているとはどういうことか』の中で、クマムシが代謝をしない乾眠状態から水を与えることで再び生命活動を再開できることから、生命とは特殊な高分子の配置であると述べています。ただ、池田氏も生きている状態に関しては、代謝と生きることとはほとんど同義であると本の中で言っています。

 また、分子生物学者である中屋敷 均氏の著書『生命のからくり』講談社現代新書(2014)も生命とは何かという問いに関する本ですが、この本では、生命の本質は、自己が保有する「情報」が発展・展開していく現象と述べています(この本はいずれ機会があれば内容の一部をマンガ化するかも)。これは、生物の2大機能である「自己複製」と「代謝」で言えば、自己複製の方の性質であり、代謝の方に焦点を当てて生命とは何か?を論じている『生物と無生物のあいだ』を読んでからこの本を読むと、大変興味深く読めるかと思います。



 最後に、マンガの方では『生物と無生物のあいだ』の中で、ルードルフ・シェーンハイマーの実験から、「生命とは流れである」という所をメインで説明していますが、本書の方では、マンガの方で説明仕切れなかった部分の詳細(生命が流れによって自己を維持している理由とか)や、後半の章では、ノックアウトマウス(ある遺伝子を欠損させて、機能しないようにしたマウス)を使った遺伝子の機能を調べる実験から生命の本質についてさらに深く述べています。
 そこでは、マンガの中では触れなかった「時間」というキーワードが、生命とただの機械との違いとして新たに出てきますので、興味のある方は是非本書で確認してみてください。


その他、マンガを描くに当たっての参考文献一覧
・ルードルフ・シェーンハイマー「生体構成物質の動的状態」(1942)
・池田 清彦『生きているとはどういうことか』筑摩選書(2013)
・『Newton別冊「生命」とは何かいかに進化してきたのか』ニュートンプレス(2007)
・『Newton別冊 やさしくわかる生命の科学』ニュートンプレス(2014)
・ kotoba (コトバ) 2014年 07月号 [雑誌]
・ D・サダヴァ他著 石崎泰樹/丸山敬 監修・翻訳『カラー図解 アメリカ版 大学生物学の教科書 第1巻 細胞生物学』ブルーバックス(2010)
・池谷 裕二『単純な脳、複雑な「私」』朝日出版社(2009)


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記事を遡って、ここまで来ました。
人の生涯を行く川に流れに例えた随筆とかあった気がしますが、人間体そのものもそうした川の流れのように
有機物が入れ替わる一つの流れなんだなー。 人間と機械の違いといいうと魂とか意識もあると思いますが、それは最新の記事で触れられているようなので近いうちに読みたいと思います。
19ヶ月前
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