[SW2.0シナリオ]終わった冒険者の後日談
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[SW2.0シナリオ]終わった冒険者の後日談

2018-08-01 23:24



     このブロマガではTRPGのシナリオを掲載しています。

     あなたはSW2.0のGMですか?
     これから本シナリオをPLとして遊ぶ予定のある方は決して閲覧しないで下さい。

     本稿は、私が自作したTRPGシナリオを掲載したものです。
     動画[卓m@s]死んだ冒険者の後日談[SW2.0]において実際にプレイされたシナリオとほぼ同一のものです。
     比較的管理すべき情報が簡易かつ短い時間でプレイできる単発シナリオなので、オンラインセッションでプレイするのにも向いているでしょう。
     GMは、あらかじめシナリオに目を通し、よく読んでおいてください。
     掲載シナリオをプレイするための基準は次の通りです。

    ▼シナリオデータ プレイヤー人数:3~6人
     使用ルールブック:基本I~III、AW、BT、その他WTの使用はPLと相談する
     なお、PLが使用するルールブックとしてのAWとBTは必須ではない
     合計経験点20000点、冒険者レベル7~8を想定
     成長15回、所持金20000ガメル、名誉点180
     ルーンフォーク、フィー、フロウライト不可
     蛮族PCの可否は相談して決めること
     邪教の使用は非推奨、GMとPLの方針による
     プレイ時間の目安:オンラインセッションなら6~7時間

    ◆プリプレイ◆
    ▼※重要事項(特殊レギュレーション)※
     本シナリオには次の通り通常のSW2.0のセッションとは違う、特殊なレギュレーションが存在します。この特殊なレギュレーションについては、事前によくPLに周知するようにして下さい。
    ・シナリオ開始時点でPCはハイレブナント(BT98)化します。そのため、冒険者レベルを必ず7以上にして下さい。キャラクターの穢れ点は「5」になります。キャラクターの剣の加護は失われます。メティシエとラーリス以外の神官技能はシナリオ開始時点で失われます。
     キャラクターデータに取り返しのつかない変更が加えられるため、他のキャンペーン等で使用しているPCをそのまま使うことはあまり推奨しません。
     参考として、以下にハイレブナント化したPCに加えられるデータ上の変化を記載します。

    ※ハイレブナントの特性(BT92、98参照)
    〇知覚:魔法
    〇毒無効
    〇病気無効
    〇精神効果(弱)無効
    無効なのは(弱)であることに留意、衝撃によって解除されないファナティシズム等は有効だがスリープは無効
    〇負の生命、回復効果ダメージ+3
    〇再生(8点)
    〇HP0以下になると完全に破壊されて蘇ることはできません
    〇その他生前の能力値に修正(BT98参照)
    先制-2、生命精神抵抗+2、命中+2、打撃+2、回避-2、HP+20

    ▼ストーリーの流れ
     PC達はある屋敷の中で目を覚まします。
     そこで、PC達は自分たちの体がレブナント化していることに気付きます。
     屋敷の中を探索して、自分たちを殺した者の正体とその目的と過去を知ることがこのシナリオの目的になります。
     基本的には、その者を倒し、シナリオ内で得られた情報をもとにPLが「これからのPCの人生」を選択することでシナリオ終了となります。

    ▼トレーラー(PLがキャラクター作成をする前に提示すること、またセッション開始時に読み上げる)
     ――ここはラクシアのどこか。

     冬の寒さの厳しい日のこと、あなた達のパーティは依頼を受けて、ある街に向かいました。
     拠点の街から、山をひとつ越えた場所にある人口800人程度の街。
     ある時期を境に、その街からの連絡が途切れてしまったために調査を依頼されたのです。
     あなた達以前にも何人かの冒険者が調査に向かいましたが、誰一人として帰ってこなかったといいます。

     そうだったはずです。あなた達はそのように、記憶しています。

     目を覚ましたあなた方は、自分達が暗くて冷たい部屋にいることを見つけました。
     部屋の中には夥しい数の、蛆のわいた死体、数々のおぞましい用途を思わせる器具。

     どうして私はこんな場所にいるんだ? いつのまに寝ていたのでしょう。
     記憶はありません。
     その時、壁に掛けられていた姿見が目に入りました。
     鏡には、こちらを見ているレブナントの姿が映っていました・・・。

     ――……これは「ネクロニカ」。
     終わった冒険者の、ひとつの小さな後日談。


    ◆シナリオ本編◆
    ▼ゲーム内の時間管理
     PCが判定をする毎に厳密に管理して下さい。判定によって進んだゲーム内時間が1時間を超えた時点で、強制的にイベントが進みます。なお、このシナリオギミックは「PCが判定にゲーム内時間の1時間以上を要するような行動を行うとシナリオの進行に多大な支障をきたすため」に用意されたものです。そのため、PCがそういった行動をとろうとした時に、GMは「ゲーム内の時間進行を厳密に管理していること」「あまりにもゆっくりしていると強制的にシナリオ終了になること」をほのめかして下さい。ちなみに、ゲーム内時間の1時間は、シナリオクリアのためには充分な時間です。また、そういった目的のために設置されたタイムリミットである以上、PCがRPに時間をかけたからといってゲーム内時間を進めるようなことはするべきではありません。「RPにかけた時間はゲーム内時間でカウントしない」ということをPLに対して明言しても良いでしょう。

    ▼PC達が最初にいる部屋(地下1階の部屋)
     暗くて冷たい、石造りの部屋だ。窓はない。部屋の中には夥しい数の蛆のわいた死体と、数々のおぞましい用途を思わせる器具が置かれている。出口は重厚な木製の扉がひとつあるのみだ。
     扉には鍵がかかっている。開錠の目標値は14である。破壊を試みるなら基本III-78の処理に準じる。

     GMは、PCが探索判定を本格的に始める前に以下の判定を行わせる。
     この判定は、死んだ直前に起きた出来事を思い出せるかどうかの判定である。
     PCは冒険者レベル+知力Bか冒険者レベル+筋力Bの好きな方で判定(目標値17)する。判定した能力値ボーナスによって思い出すことが異なる。
     筋力で判定に成功→死ぬ直前に何者かと戦っていた記憶がある。
     知力で判定に成功→誰もいない街を探索していた記憶がある。

     部屋の中を探索(目標値12)すると、何冊かのノートを見つけることができる。
     ノートは魔動機文明語、魔法文明語、神紀文明語が入り混じって書かれている。
     また、この時の達成値が18を超えていた場合、さらに2枚の写真を見つけることができる。

    ・1枚目の写真:20代くらいの人間の男性と女性が笑っている。
    ・2枚目の写真:少し老けているが同じ男性が映っている、男性に抱き着いて一緒に映っているのはナイトメアの少女だ。

     なお、GMはPCが探索判定か、見識判定を行おうとする前か、探索判定を行っている最中に危険感知判定をさせること。達成値の高かった任意のキャラクターに対して以下の描写を行う。
    『部屋の中の死体の黒い目が、どこかあなたを見ているような気がする。
    「何故自分が死んだのか教えて欲しい」「自分をこのような姿にした者に復讐して欲しい」そんな犠牲者の行き場のない妄念が操霊魔法によらずあなた方を蘇らせたのではないか、とあなたは想像することができる。』
     なお、この判定は「自分達を殺した者を倒すこと」と「その者の目的を暴くこと」というシナリオの大目標をPCに提示する大切な判定なので、忘れずに行ってほしい。

     ノートを読むならば5分間経過する。
     ノートを読んだPCはアルケミスト、コンジャラー、ソーサラー、セージ、プリーストのいずれかの技能+知力Bで判定(目標値9)する。この際、判定する技能によって判明する事柄が変化することをPLに伝えること。判定する技能によって、以下のことがわかる。
    ・アルケミスト→この部屋の主は何らかの薬品を作ろうとしていたようだ
    ・コンジャラー→ノートの記述は蘇生復活に関するもののようだが、何か違うような気がする
    ・ソーサラー→書きつけられた魔法陣に真語魔法的な意匠があるように思える
    ・プリースト→ラクシアという世界の成り立ちについての記述がある
    ・セージ→ノートの最後の方に交易共通語で「穢れ 贄が足りない あと6人」と書きつけられていることに気付く

     その他の判定
    ・構造解析判定(目標値10)……この部屋が地下にあることがわかる。
    ・死体の山とおぞましい用途を思わせる器具への見識判定(目標値17)……死体については、死因までは特定できないが何かの材料に使われたらしいということがわかる。器具については、錬金術に用いるものに近いということがわかる。この部屋の主は、何かを加工して作ろうとしていたようだ。

    ▼部屋を出ると……(地下1階の廊下)
     窓のない石造りの廊下だ。
     右手には下へと続く階段、左手には上へと続く階段が見える。
     ここでPCに聞き耳判定(12)を行わせること。
     成功したら以下の描写を行う。
    『階上からは、微かにカタカタと窓に強風が当たるような音が聞こえる。
     階下からは人の声が聞こえる。これは……歌声だろうか?
     石造りの壁に阻まれてくぐもって聞こえる。』
     なお、歌の歌詞までは聴き取れない。呪歌でないことはわかってもよい。

    ▼階段をおりる(地下2階の廊下)
     蝋燭の火に照らされた廊下。
     くぐもった歌声が聞こえる。
     前方に木製の扉が見える。
     歌声はその扉の向こうから聞こえるようだ。
     扉には、女の子の部屋のような、かわいらしい装飾の名札がかけられている。
     名札には交易共通語で「ミネット」と書かれている。
     扉に鍵はかけられていない。(探索判定は要しない)

     耳を澄ませてみれば、歌の歌詞まで聴き取れる。下に記すような歌詞だ。
    『Twinkle, twinkle, little star,(きらきらひかる 小さなお星様)
     How I wonder what you are.(あなたはいったい何者なの)
     Up above the world so high,(世界の上でそんなに高く)
     Like a diamond in the sky.(まるでお空のダイアモンドみたいに)
     Twinkle, twinkle, little star,(きらきらひかる 小さなお星様)
     How I wonder what you are...(あなたはいったい何者なのかしら)』
     この歌は、「きらきらぼし」という名前の、ラクシアの子供の間でよく歌われている歌だ。PCも子供の頃に歌ったことがあるかもしれない。

    ▼扉を開ける(地下2階の部屋)
     扉に入ると、赤い絨毯の敷かれた部屋に出る。
     女性のPCがいるならば、その人は自分の実家の家を思い出すかもしれない。
     女の子の部屋だ。
     ただし、その部屋は中央辺りで鉄格子によって区切られている。

     鉄格子の先、ベッドの上に何者かが座り込んでいるのが見える。
     魔物知識判定を行う。(知名度8/弱点値14)
     角の生えた少女のレブナントだ。生きていれば、年齢は12歳くらいだろう。
     レブナントは人の気配に気付くと立ち上がり鉄格子のところまで近づいてくる。
     PC達もまた命のない存在であるためか、敵意は感じられない。
     歌を歌っているのは彼女ではないようだ。

     鉄格子を開錠するなら、目標値は14。
     鉄格子を開けると、少女のレブナントがたわむれてくる。
     鉄格子の中を探索しようとしても、レブナントは邪魔をしてこない。

    ・探索判定(目標値8)に成功すると以下のようなことがわかる。
     ごくごく普通の女の子の部屋といった感じだが、床の絨毯には乾いた血の跡が残っている。動物の血のようだ。
     ベッドの枕の影からミュージックシェルを見つける、歌はここから聞こえてきたようだ。なお、この時の達成値が16以上であり、PCが地下1階及び地上2階で2枚の写真を見つけていなかった場合、ここで2枚の写真を見つけたことにしてもよい。

     部屋を去ろうとすると、レブナントの少女はどことなくPC達についていきたそうな素振りをしている……ような気がする。それほど力はないため、押し込めれば鉄格子の中に置いていくこともできそうだ。ここで、PCにレブナントの少女を連れていくか置いていくか選択させること。

    ※重要※
     なお、このレブナントの少女の描写は物語における大変な萌えポイントであるため、GMはがんばってレブナントの少女の描写をすることを推奨する。

    ▼階段をのぼる(地上1階)
     吹雪が窓を叩きつけている。
     中規模の邸宅、けっこう広い。戦闘できるくらいには広い。
     危険感知判定(目標値2d6+7)をさせる、成功すると窓の外の木の枝から猫がこちらを見ているのに気づく。猫はサっと吹雪の中の闇の中に消えて行った。この猫は使い魔である。

     PCがこの階を探索する場合、階全体を一括で探索判定させてよい。
     探索判定の達成値が8以上なら大量の神学書を見つける。達成値が14以上なら、さらに2冊の日記を見つける。

    ・大量の神学書
     見識判定(15)→穢れについて考察されたものが多いことがわかる。

    ・とても古びた日記(読むなら判定不要、5分経過する)
    <10年以上前の日付>
    「私はこの街に祠を立て、施療院を営むことにした。
     信仰の薄い土地であるが、街の人々は私達親子を暖かく迎えてくれた。
     なによりも、ナイトメアであるミネットにも友達ができたことが大きな出来事だ。」
    (ライフォス神殿の司祭であった日記の筆者が家財を全て売り払い、ナイトメアへの迫害の少ない土地を求めてこの街にやってきたのだという経緯が書かれている。)

    ・5年前の日記(読むなら判定不要、5分経過する)
    <5年前の日付>
     乱雑な字で書きつけられており、判読できない。
     同じページに新聞の切り抜きが挟まれている。
    <5年前の日付の地元の新聞>
    「南の山の麓の冷気溜りからナイトメアの少女の遺体が発見された。
     少女は1月前から行方不明になっていたミネット・クリサンツマンちゃん(12)であると確認された。
     父親のクロワ・クリサンツマン氏は冒険者を雇って山中を捜索させていたが、未発見の冷気溜りに落ち込んでいたために発見が遅れた。
     ミネットちゃんは遊んでいる途中、冷気溜りに転落して出られなくなったと見られる。
     少女の遺体は父親が引き取った。」
    <5年前の日付>
    「近くの街に、操霊術師が来ているという。
     なんという冒涜的な発想。
     だが、エルザの亡き今、私にはミネットしかいないのだ。
     転生だなんて!
     あの子が私とエルザ以外の家の子供になるだなんて、想像したくもない!
     だが、あの子が蘇生を拒むなら、転生を望むなら……」
    <5年前の日付>
    「なんということだ。
     ミネット、ああ、かわいそうなミネット。
     あの操霊術師は、動き出したあの子を殺そうとしたのだ。
     だからわたしは(以後の記述はない)

    ・玄関
     鍵はかけられていない。内側からなので、開錠に判定は不要。頻繁に1人の人間が出入りしているらしく、最新の足跡を見る限り現在は外出中であるようだ。なお、PCが屋敷の外に出た場合の展開について、当シナリオではサポートしていない。対応できなそうであれば、それとなくPCに屋敷の中を探索するように誘導することを推奨する。

    ▼さらに階段をのぼる(地上2階)
     地下1階のおぞましい研究室とは対照的に、整然とした部屋だ。
     フラスコや漏斗などといった錬金術の道具が置かれており、棚には本が一杯に詰められている。
     探索判定(目標値13)に成功すると日記と金庫を見つける。
     なお、この時の達成値が14以上であり、PCが地下1階及び地下2階で2枚の写真を見つけていなかった場合、ここで2枚の写真を見つけたことにしてもよい。

    ・日記
    <3年前の日付>
     キュア・インジャリーを使えなくなったことに気づいた。
     神は私に引き返せと言っているのか。
     もはや神には頼るまい。あの子を癒せぬ力は必要ない。
     私は、私の力であの子を救って見せよう。
    <2年前の日付>
     研究は進んでいる。
     私は可能と結論付けるに至った。
     そのためには多くの命が必要だ。
     穢れ 器 魂 魔剣 水 隠された火 投げ入れし者・・・
     意味不明な言葉が書きつけられている
    <1年前の日付>
     ミネット、あの日お前は蘇生を受け入れてくれた。
     私と一緒にいたいと願ってくれた。
     必ず助けるよ。
     必ずお前を人に戻してあげよう。
     そのためなら、私はなんだってするよ。
     ミネット、私とエルザのたった一人の娘。

    ・金庫(開錠判定の目標値は21)
     パスワード式の金庫のようだ。パスワードはひらがな6文字で入力できる。 
     パスワードは「きらきらぼし」である。
     地下2階できらきらぼしを聞いている場合、PLが答えに悩みそうであれば、GMは積極的にヒントを与えること。
     中には、杯に湛えられたキラキラと光る液体が入っている。
     PCは精神抵抗判定(目標値14)を行う。失敗したキャラクターは、この液体を無性に飲みたくなってくる。

    ・杯の中の液体
     どこか神聖な輝きを放っている液体。
     見識判定・薬品学判定(目標値15)を行うことができる。コンジャラー技能+知力Bで判定してもよい。
     成功したキャラクターは、「この液体が1000近い生命の死を代償に作られたものである」ことを理解する。
     レブナントが触れれば大ダメージは免れないだろう。
     この液体に直接触れたキャラクターはR100+20の回復効果の魔法ダメージを受ける。
     同時に「未完成品なのだろう、完成すれば別の効果を発揮するのではないだろうか?」ということもわかる。

     そして、PCがこの液体を発見したとき、館の主は帰ってくる。

    ◆クライマックスフェイズ◆
    ▼館の主の帰還
     ゲーム内時間で1時間が経過する、もしくはPCが「杯の中の液体」を見つけたとき、館の主が帰ってくる。
     館の主は、真っ直ぐPC達のいる場所へ向かってくる。
     もしPCが戦闘準備をするのであれば、1ラウンド分まで認めてもよい。
     それ以上の戦闘準備をする場合、館の主もそれに応じたラウンド数戦闘準備を行うこと。
     戦闘前のRPを行って戦闘を開始する。

    ▼敵データ
    ◆館の主……"穢れに抗う者"クロワ・クリサンツマン
    データは邪教の高司祭(BT162)のデータをネームド化したものである。
    ・魔物レベルが1上昇。
    ・神聖魔法10レベル(魔力15)→真語魔法11レベル(魔力16)に変更。
    ・操霊魔法7レベル(魔力12)→操霊魔法10レベル(魔力15)に変更。
    ・以下の賦術を使用する。
    ☆賦術(A級)基準値9(17)
    【クラッシュファング】【バークメイル】【パラライズミスト】【ヴォーパルウェポン】【イニシアティブブースト】の賦術を使用します。
    ・戦闘特技《魔法誘導》《魔法収束》《魔法制御》《鷹の目》《魔法拡大/数・距離》を取得している。
    ・アイテム、赤の眼鏡×1、琥珀石×1.魔化された岩×2を所持している。
    ・戦闘開始前にスケープ・ドールを使用している。
    ◆琥珀の目を使用したミラーゴーレム(BT118)
    ・命中力を+4した、女性の姿をしたミラーゴーレムである。外見は写真に写っていた女性の姿に似ている。
     クロワはこのミラーゴーレムを「エルザ」と呼んでいるようだ。
    ◆ファミリアII・猫
    ◆ぬいぐるみ

    ▼戦闘開始時の配置
     クロワ-1m-ぬいぐるみ-3m-ミラーゴーレム-4m-PC側前衛

    ▼戦闘の方針
     先制判定時、クロワはファミリアII・猫に対してイニシアティブブーストを使用する。
     最初の1~2ラウンドは、インスタント・ゴーレムでロックゴーレムを作成したり、味方の打撃点や防護点を上昇させる効果を使用してもいいだろう。
     クロワの攻撃は魔法で行う。近接戦闘が苦手であるため、ゴーレムやぬいぐるみで進路妨害してできる限り前衛キャラクターに乱戦させないようにする。

    ※なお、以上の敵データと戦闘の方針は一例である。GMは任意に敵データを変更し、戦闘バランスを調整してもよい。

    ▼少女のレブナント(ミネット)が同行している場合のイベント
     少女のレブナントが同行している場合、戦闘開始すると同時に、彼女は虚ろな目をしたままPC側前衛の袖を引っ張るような動作をする。
     データ上の扱いとしては、少女のレブナントはPC側の前衛に乱戦宣言を行い、乱戦エリアが形成されることになる。
     少女のレブナントには攻撃を行おうとする様子が全くないということをPLに伝えること。
     実際に、少女のレブナントは攻撃を一切行わない。

    ◆真相◆
     クロワ・クリサンツマンはライフォス神官であった。
     彼はエルザという女性と恋に落ち、結婚した。そして、1人の子供が生まれた。
     生まれてきた子供はナイトメアの少女であった。エルザはナイトメアの出産に耐えることができず、死んでしまった。
     当時のクロワには、彼女を救うだけの力はなかった。
     クロワは、生まれてきた女の子をミネットと名付け、亡くなった妻の分も愛し育てることを誓った。
     しかし、クロワの住んでいた地域ではナイトメアへの迫害が激しく、またライフォス神殿の中でもナイトメアの子を持つ彼への風当りは日に日に強くなっていった。
     彼は、ナイトメアの迫害の少ない地域への移住を決め、そこに小さな祠をたてて生活することにした。
     神官として治療を行う彼への住民の信頼は厚いものであっただろう。ミネットにも友達ができた。
     ミネットが行方不明になったのは、その街に住み始めてから5年後のことだった。
     死体となった娘が発見されたのは、さらに一か月後のことだった。
     妻を失っていた彼の心は、この上最愛の娘を失うことに耐えられなかった。
     クロワは、近くの街にたまたま来ていた操霊術師に娘の蘇生を依頼することにした。
     だが、死亡から発見までに時間のかかりすぎていたミネットはレブナント化してしまった。
     クロワは、ミネットを破壊しようとした操霊術師を殺害し、娘を屋敷の地下にかくまった。
     それから彼は「穢れを払う研究」に没頭しはじめた。
     さらに5年後、現在。
     クロワはついに「穢れを消す薬品」の製造法に辿りついた。
     その方法とは、「1000人の生命を穢れの受け皿とする」というものであった。
     彼は自分の住んでいた街や近隣の村の人々を、数多くのゴーレムに襲わせて殺害した。
     そして、調査にやってきた冒険者も同様に殺害し、研究を進めたのであった。

    ◆結末◆
     クロワが気絶もしくは死亡すると、戦闘終了となる。
     ゴーレムも動きを止める。
     クロワは愛娘の名前を叫びながら、その場に倒れ伏す。
    クロワ台詞「エルザ……えるざ……ああ、むかえにきて、くれたのかい?」
     彼は、這いずって杯に湛えられた液体へ向かって手を伸ばす。
    クロワ台詞「――……みねっと……すまない……いっしょにいて……やれない……」
     その時、クロワの口から白い煙のようなものが出て、杯へと吸い込まれていく。
    クロワ台詞「える……ざ……………………………………………………」
     ゴロンと仰向けになった男の胸には、ナイフが突き刺さっていた。

     ここで再び、PCに杯に注がれた液体について見識判定か薬品学判定、もしくはコンジャラー技能+知力Bで判定を行わせる。
     目標値は14である。失敗した場合でも、ここからのゲーム内時間はいくらでもあるため、判定の再挑戦を許可しても良い。
     判定に成功すると、PCは完成した杯の情報を得る。

    ・完成した杯
     最後の1人分の魂を捧げることで、杯に湛えられた液体は「穢れの受け皿」というアイテムになった。
     分量は5口分あり、1口飲むごとに穢れ点が1減少する。
     穢れ点が4点以下になることにより、レブナント化していたPCは非レブナント化する。
     このアイテムの効果によって穢れが減少するとき、好きな穢れによる変異を解消できる。
     なお、このアイテムはナイトメアの生まれ持つ穢れや蛮族の初期穢れ点を消すことも可能であるとする。

    ◆そして、終わった冒険者の後日談へ◆
     ここからの行動はPLに委ねられることとなる。
     穢れを消し、人に戻る術を得た彼らがどのような選択をするのか、GMは見守ること。
     それぞれのPCごとに、個別エンディングを演出するのもいいだろう。

    As your bright and tiny spark,
    (あなたの明るさと小さなきらめきが)
    Lights the traveller in the dark,
    (闇夜の冒険者を導きます)
    Though I know not what you are,
    (あなたが誰なのか わからないけど)
    Twinkle, twinkle, little star.
    (きらきらひかる 小さなお星様)
    Twinkle, twinkle, little star,
    (きらきらひかる 小さなお星様)
    How I wonder what you are...
    (あなたはいったい誰なのかしら?)


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