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【自然災害メモリアル】第053回:平成16年新潟県中越地震(2004)の日 [防災]避難生活の寝床
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【自然災害メモリアル】第053回:平成16年新潟県中越地震(2004)の日 [防災]避難生活の寝床

2018-10-23 21:00
    どうも、
    管理者のNDです。

    10月23日は、
    平成16年新潟県中越地震から14年です。

    平成に入って2回目の震度7を観測した地震で、規模はM6.8でしたが
    新潟県長岡市で震度7を記録しました。
    この地震の大きな特徴は、顕著な地震活動があったことで
    当時の新聞に、「6強 6強 6強」の文字が3つ続けられていたのが自分の記憶に刻まれています。
    これは速報の段階でその日のうちに震度6強が3回あったからこの記事になったのです。
    この時代は緊急地震速報もない時代で、自分もこの揺れを経験しましたが長い揺れが
    関東を襲っていました。長周期地震動などのワードが注目され始めたのもこの地震からで、
    同時に耐震偽造問題なども浮き彫りになった、社会的にもこの地震がきっかけで大きく世情が
    防災に関心を持ったともいえる平成の大地震です。
    この地震では、初めて運行中の新幹線が脱線した事例でもありました。
    関連映像が今でも動画サイトに残っています。
    復旧工事中にも地震が来て一瞬新幹線が傾いた映像などを見た人もいると思います。
    尚、この地震で68人の人々が亡くなりましたが、実はこの内50人以上は直接的な死ではなく、
    その後の避難生活やストレスなどによって死亡した震災関連死でした。

    今回は、
    「避難生活の寝床」をテーマにお伝えしていきます。

    先に言いますと、これまでの記事でも何度かお伝えしてきましたが、
    避難所は宿泊施設でもなければ、介護施設でもありません。
    皆さんが衣食住の「住」を失った人が、復興に向けて暮らすための一時的な凌ぎ場であることは
    仮に震災があった後でも忘れてはいけません。特に高齢者と贅沢な暮らしをしている人には
    このことを伝えてほしいです。通常家が無事なら家で強いられることになります。

    そして、避難生活と一言で言ってもその被災地で一夜を過ごし方には何通りとあります。
    いくつか事例を紹介しますので参考にしてみてください。

    まず、なんとか被害を免れていれば、これまで通り家で一夜を明かせると思います。
    この時通常と寝方を変えてみることをお勧めします。よほど無傷ならこれまで通りでもいいですが
    今後も地震活動が続くケースは十分に考えられる為、地震に備えた動きをしなくてはなりません。
    例えばパジャマではなく、普段着のままで寝るなどしてみると良いと思います。
    寝心地は幾分落ちますがその後も何があるかわからない環境では着の身着のままで寝ることも
    一つの選択肢に繋がると言えるでしょう。また、寝床も安全を確保していれば
    玄関に近い場所に移動したり、1階なら防災対策(飛散防止など)できているなら窓の近くで
    寝てすぐに外へ避難できるような形を作っておくことも悪いことではありません。
    スタイルは皆さん自身にあるので、寝床を変えるのが苦手な人は無理にしなくても大丈夫です。
    長めのソファなどで寝る選択肢は友人が避難してきた時とかは有効です。毛布などをかけ、
    暖かくして寝ましょう。

    続いて、車中泊する場合ですが基本的に長くても3日までにとどめてください。
    また伸ばせられるのであれば、足を伸ばしたり横になって寝ましょう。
    下手な寝方をすると、エコノミークラス症候群を引き起こす可能性があります。
    贅沢な車じゃなければ数時間おきに起きて少し体操等をして体をほぐす必要は出てくるので、
    少なからず睡眠不足に陥りやすくはなります。生活リズムが多少なり狂わされるので、
    覚悟はしないといけません。

    避難所で寝る場合は、周囲とのコミュニケーションが重要になってきます。
    プライベートな空間がかなり限られた状態になるので、長期化すると精神的に参るでしょう。
    そうなる前に仮設住宅の手配や実家に移動する手段などを早め早めに計画しておくことが大切です。
    また、避難所には高価なものを持っていくのは控えましょう。下手すると崩れかけた家に
    置いておくよりリスクが高い場合があります。こういう状況下でも熟睡できてしまう人の場合は
    逆に盗難などの対策を最低限とっておくと多少は良いでしょう。

    外で寝袋があれば敷いて寝るという選択肢もありですが、冬場は避けることをお勧めします。
    また、また公園などでは一時避難所に指定されていることも多く、
    寝床として活用できない場合もあります。
    直下型地震で津波の心配がない場合は敢えて砂浜で寝るのも一つの選択肢ですが、
    これもせいぜい2日以内に止めておいた方が良いと思います。
    都心部ではそもそも寝床は避難所にしておき、許可を得ているなら校庭などでせめて寝ましょう。

    座ったまま寝るのは、そこそこリスクがあります。
    夜行バスなどで慣れている人ならばそれでもいいですが、体自体はそこまで疲労を回復できないので
    狭いからと座って寝るのはできるだけよすようにしましょう。多くの人がいる場合は、
    譲り合いながらせめて日ごとに交代できるような形をとってあげてください。
    どうせ寝れないなら敢えて寝ずにちょっと夜更かしして、
    強い睡魔に襲われた時に寝るというのも一応ありです。
    人間恐怖を感じているのに中々寝ることは難しいと思いますので、
    生活リズムのリスクを考えず、寝てみてください。
    人によっては無理してリズムを作る方が苦痛になることもあるようです。
    時に自由なタイミングになってみるのもありです。

    停電する程の大規模災害ではなかった場合は、
    マンガ喫茶などの施設で寝るなど、選択肢を増やせますが運が良ければ寝れる程度に考えましょう。
    運よく確保出来たら優先はやはりフルフラットシートで足を伸ばせる環境で寝ることです。
    リクライニングで寝れる人はそれでも良いですが、姿勢を時々崩しながら寝てください。
    オープン席で寝るのは諦めた方が良いです。PCで情報収集すると良いでしょう。

    尚、観光地で旅館施設や温泉施設だった場合、倒壊していなければ休憩スペースが確保されている
    こともあるので、仮の寝床を使用することができます。温泉自体は入れなくなりますが
    余程混んでいなければ、一夜を明かすことぐらいはできるので一時凌ぎにはなります。
    リラクゼーション施設など環境が整った場所なので、体育館などで寝るよりはいいかもしれません。
    ただしプライベートな空間は避難所と同程度になるので、状況によりけりにはなります。
    一夜明かせば帰宅を命じられるなどするので、短期限定の寝床となるでしょう。
    帰宅困難に陥った時にだけ、利用を考えてみると良いです。

    さて、いずれにしても共通点として挙げられるのは、
    大地震直後は、地震活動が活発で寝ている時に再び地震が来るリスクが
    通常の時と比べて2~3日は高い状態が続きます。再度来ても大丈夫なようにして寝ましょう。
    そして精神的に疲労がたまるのは3日経ってからとなります。
    はじめのうちは"たまにはこんな非日常も"とポジティブになれますが、
    人間不便を感じると、以前が良かったと嘆くようになってきますし、
    疲労感も堪えるようになります。肉体的・精神的の双方でストレスを抱える前に手段を
    考えていきましょう。こういう状態でも早め早めの行動が功を制するのです。

    ちなみに、防災用品にはアルミ製の寝袋の他、
    キャンピングベッドと言ったエアーマットが売られています。興味があれば
    布団が使えなくなった時、スペースだけは確保できているという時に使用すると良いですよ。




    今日の記事は以上です。
    皆さんの防災意識に少しでもプラスすることができたら嬉しいです。

    明日もどうぞお楽しみください。
    尚、感想はブロマガコメント欄でも放送内のコメントでもお気軽にどうぞ。
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