【レポート】世界ボーカロイド大会に行ってきた7:PNT研究最前線(1)
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【レポート】世界ボーカロイド大会に行ってきた7:PNT研究最前線(1)

2013-07-08 12:05
    22:45。温泉から戻ってくると、部屋の前の廊下に張り紙が。
    「2704部屋 MK-PNT研究会」
     あれま、うちの部屋でやるのか。研究会主催のねぎもちさんと相部屋だからそうなんだろうな、と思いながら部屋に入ると、ねぎもちさんがフィギュアや資料用PCのセッティングをしていた。
    「部屋でやるって話は聞いていたけど、まさか自分の部屋でやるとは…」
    と困惑気味ながらも、精力的にセッティングを続けている。私自身、最初からMK-PNT研究会に入り浸るつもりでいたから、何の問題もなかった。

     都まんじゅうさんから「どんなメカな話をするんだろう」と恐れられていたMK-PNT研究会。ねぎもちさんを知っている人には、何を示しているかは自明だった。そう、パンツ。ねぎもちさんはミクさんパンツのデザイン研究の権威なのである!
     なんてことを書くとまるでねぎもちさんを変態として貶めてるような印象を与えてしまうが、下着もまたファッションのひとつであり、その研究もまた立派なデザイン・文化の研究である。実際、研究者が日本の下着のデザインの変遷をまとめた著書も出ている。ねぎもちさんは本当にまじめにミクさんのパンツを研究しているのだ。ねぎもちさん所蔵の、「パンツが見える」という下着文化研究の本につけられた大量の付箋が、ねぎもちさんがいかに文化研究としてしっかりと考察されているかを物語る。
     そんな人の開く研究会、どれだけ興味深い話が聞けるだろう…この期待は、予想を上回る形で叶えられることになる。

     開始時間の23:00を少しまわったあたりで、人が集まりだした。ねぎもちさんと私を含めて7~8人ぐらいだったか。シングルのベッド2つに大きなソファーが置いてある、そんな間取りにはこのぐらいの人数がちょうどいいように思えた。
     一人がビールの買いだしに行くことになって部屋を出て、戻ってきた頃には参加者は10人ほどに。多少狭いがまぁこんなもんだよね、ということで始めることになったのだが…おもむろに緑の縞パンを取りだし、それをかぶるねぎもちさん。
     さすがだ!さすがはねぎもちさんだ!

     無線のマウスを片手に、部屋のモニターに移した資料をめくるねぎもちさん。まずは研究会のオープニングとして、「研究会の目的」から入る。この辺りから、ねぎもちさんによる仕込みの質の高さの片鱗がうかがえる。
     まずは「MK-PNT」の説明だが、早速映し出されるパンツ映像と、
    みくぱんつですよ!大丈夫ですか?」
     早速盛り上がる参加者。もちろん!それが目的で来てますから!
     そして「討論会?何を?」というところから紹介される、2chの「パンツ派閥図」。これを討論しても決められないだろう。では何をするか、ということで、これまでのパンツ研究の経過と最新の研究結果について話をする、というところにつながっていくのだが、ここの流れがまた秀逸だった。

    当初はポスター展示でやるつもりだった
    →オープンスペースで卑猥なものは…と言われて夜の枠になった
    卑猥?ミクさんのパンツ卑猥じゃない!
     ファッションだ!アートだ!
    UGCだ!
    →ということで、ミクさんパンツの意識を変えるべく開催する

    マ ジ カ ル パ ン ツ 2 0 1 3 !

     卑猥じゃない!そうだそうだ!と盛り上がったところにこの企画タイトル。大爆笑と大熱狂に包まれないわけがない。

     その企画内容も、本当にしっかりと、かつ面白く練られていた。

    ミクさんパンツを2時間で楽しめるユーザー参加型文化祭
    マジコーナー:モニター上でマジな研究成果の発表
    カルコーナー:無地のパンツを着ているトルソーの絵が用意され、自分の思う「これぞミクさんのパンツ!」と思う柄を仕上げる。ユーザーの考える「理想のミクさんパンツ」カルチャーを明らかにするワークショップ。高級画材まで用意。
    パンツコーナー:実際のフィギュアの展示。のぞきこまずに見るための手鏡も。

     紹介のスライドはもちろん「アレ」をオマージュ。スチレンボードでそれぞれのコーナーの看板まで用意されている。このしっかりした用意もまた、参加者の爆笑と興味を引き出す。

     そして始まるマジコーナー。第一部では、これまでの研究の経過が紹介された。

     そもそものきっかけは「ツインテの森」と呼ぶ、ねぎもちさん所蔵の大量のミクさんフィギュア。これだけあればデータで研究できるんじゃないか?ついでにDIVAやMMDもやっちゃえ!ということで統計を取り、結果をブログに公開したところ…

    初音ミクみくさんに取り上げられ
    →Webメディア「kotaku Japan」に記事にされ
    2chに記事のスレが立ち、まとめサイトが大拡散
    →そして!海外では円グラフがパンツの柄になってるこだわり。

     この流れで参加者またもや大爆笑。まさに「どうしてこうなった」である。
     しかし「マジ」コーナー、ただ笑うだけでは終わらない。
     パンツ論はVOCALO CRITIQUE編集部からのオファーを経て、VOCALO CRITIQUE Vol.3に掲載されたのだが、タイトルが「草案」となっている。これは、調査期間の不足、文字数制限、そして「研究が進んでない分野」である、楽曲やイラスト、グラフィグや等身大像など特殊な造形物のパンツ、時系列での経緯など、数々の制約から語りつくしていない部分があるため、と語る。これらをまとめた物を、草案ではなく本として出したい!というところで第一部が終わるのだ。
     大爆笑だった参加者は、情熱を維持したまま、真剣な方向に引きつけられる。確かにまだ研究の余地は残っている。これをまとめたら本当に興味深い成果が出るのだ。これほどアカデミックな興味をかきたてられる流れもない。
     で、ふと思った。この話がVOCALO CRITIQUEがきっかけだったというなら…
    「『ぱんつクリティーク』ですな!」
     この発言はツイートされてましたw

     この流れのあまりの面白さにパンツすげえ!という参加者のツイートが広まり、それを見た他の部屋からの参加者が集まってくる。しっかり作られたスチレンボードに笑い、発表される内容に釘付けにされる。参加者は25人を超え、ベッドもソファーもカーペット敷きの床も人でいっぱい、立ち見まで出ている活況だった。

     さて、この時にこの部屋を訪れたのが「VOCALOID聴き専ラジオ」。な参加者に出迎えられて面食らうねずもずさん。目ざとくねぎもちさんがかぶっている「モノ」に反応。さらに参加者が差し出すスチレンボードの中身を読みながら爆笑。そして一言。
    「この部屋、酒臭くない。他の部屋は入ったとたん酒のにおいがしたけど、ここは酒臭くない!
     飲んでいないわけではなかった。あまりにも面白すぎる展開の数々に、まさに「ビール飲んでる場合じゃねえ!」だったのだ。それは聴き専ラジオでも放送された、ありらいおんさんの「パンツ面白いっすよ!」にも表れている。
     聴き専ラジオではこのあまりにも予想をつきぬけた流れに、kosyuさんが「どうしてこうなった」の選曲で応え、さらに爆笑を誘っていた。

     そしていよいよマジエリアの本題、データ研究会でも発表された、2012/2013年のパンツ動向へと進む。研究会はさらにマジな方向へ、そしてさらなる熱狂に包まれる。

     と言うことで、続きますw
     1記事に収めたかったんですが…推敲重ねて、まとめて、前半だけでこのサイズとなりました…。

     先に後半の様子をご覧になりたい方は、都まんじゅうさんのブロマガ記事
    「『第00回 世界ボーカロイド大会』にぼっちで参加してみた④変態淑女、覚醒編」
    をご参照下さい。

     また、MK-PNT研究会で発表されたスライドは、ねぎもちさんが
    「【WVC2013】 MK-PNT研究会 活動報告 」

    としてブロマガに挙げていらっしゃいますので、そちらもご参照下さい。
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