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  • <菊地成孔の日記 2022年 10月2日午前3時記す>

    2022-10-02 10:0014
    220pt

     猛烈な速さと密度で9月が終わってしまった。ライブが2回、DJが2回あったが、どちらも何とか、自分のコンディションを鑑みるに、まあ、よくやったなあと思う。

     

     今は、来月、書評を書くのに、金原さんの長編を読んでいて、いつも言っている様に僕は、邦人文学者の、特に長編は、金原さんの作品以外読んでいないので、久しぶりで(というか、初めて)文学作品の書評を書くことにした。

     

     金原さんと、特に帰国後の作品は、プログラムピクチュア的といえるほどに毎回同じで、「複数の母親が出てきて、その中の一人は金原さんがモデルだと思しき人物で、複数の男性との関係を持ち、まさに<文学的>に、その男性と自分との関係について考察し続ける。という話に、料理に関する描写が、ものすごくいっぱい(ほとんど見開きごとに)入ってくる」というもので、やっぱ物凄い文学者だなと思うし、文学批評家の誰にも見えない、ヒップホップとの関係と、料理の話が入っているので、編集者は恐らく、そこを描いて欲しいのだと思うので、書く。

     

     アレッサンドロミケーレがグッチのプロモ用ショートフィルムを、キューブリックの作品からの引用的コラージュのみで構成したので、これに関してもコメントを依頼された。キューブリックの溺愛者も、今のグッチの溺愛者も山ほどいるだろうが、両者の溺愛者は山ほどはいないのだろう。

     

     「浜辺のアインシュタイン」が、何と今週末に横浜で上演される。ただ、今回は、日本語訳による日本語上演で(言葉の数は極端に少ないが)、振り付けもダンサーも、演奏するアンサンブルも全員日本人なので、どうなるか予想もつかない。コメントを求められたので書いた。

     

     オーニソロジーのアルバムがやっと完成(MV含む)したので、今、彼のアー写と、作品のジャケ写を選んでいる。時間をかけた甲斐があった。時流に全く乗っていない、ものすごく良いアルバムだと思う。

     
  • 「<菊地成孔とぺぺ・トルメント・アスカラール>を御愛顧いただいている、大阪、大阪近郊、京都、京都近郊、全国、全世界の皆様へ」

    2022-10-01 23:22

     楽団員とツアースタッフ全員を代表してご挨拶に参上仕っております。菊地成孔です。当楽団が結成されて、そろそろ20年が経過いたしますが、私が現在、指揮、運営する楽団として、とうとう最古参と相成りました。 

     

     我々、元々腰が重く、楽器の搬送だけでも大変な労力ですし、楽団員は腕利きばかりでマネージも難しく、そこにウイルスの蔓延も加わり、帝都東京都下で演奏会を行うのもままならぬ状況ではありまするが、数少ない演奏の機会には、皆様からの、それはそれは、言葉さえ選ばなければ、ふしだらとも、淫らとも言える愛と官能のバイブスは日々、頂戴しておりますし、私共も常に、皆様を愛し、淫しております。 

     

     この度、久しぶりに遠征の機会に恵まれ、私が最初に思いついたことと申せば、「我々を、酒や料理と共に、ゆったりとシーツに身を沈めて鑑賞したい方々もいらっしゃるだろう。しかし、我々の演奏で、現在、おおっぴらには禁じられておる所の、踊ったり歓声を上げての祝祭、そのトランスを味わいたい方々もいらっしゃるのではないか?」という事でした。 

     

     そこで今回、大阪ではスタンディング、京都ではシッティング、という、我々の遠征史上初めての形式を採らせて頂きました。演奏式目、いわゆるセトリも、それに準じて些かながら変えて御座います。 

     

     ただただ、生きる事だけでも大変な辛苦が必要な世の中になりました。我々がこの四半世紀、何を皆様にお届けするために演奏活動をしているかは、今更申すまでも御座いません。四半世紀前からのご贔屓から、動画でのみ見たことがある、というお若い方々まで、我々の音楽にはあらゆる区別は存在しません。ただあなたが、官能と浄化、生きる喜びと死の甘さを渇望されればこそ。逢瀬の愉しみと祝祭の全開放。それは初冬の生々しい寒さと共に。 

     

     菊地成孔




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  • <菊地成孔の日記 2022年9月20日午前5時記す>

    2022-09-20 20:0016
    220pt

     ラディカルな意志のスタイルズの反解釈0が終わったら、そのままクインテットのリハに入り、今日、というかさっき金沢から帰ってきて、あまりの疲れに寝落ちしてしまい、今目が覚めた。


     

     (と、ここまで書いたらもう一回寝落ちしたので笑、今は翌日の午後4時だ)



     

     ラディカルな意志のスタイルズは、今年はデビューして2回ライブをすると決めていたが、クインテットが今年、コロナで中止になるのまで含めると5回もライブがある予定だったなんて信じられない(自分で年間計画にゴー出してたのに)。「次は高崎ですね」と言われて、「え?次高崎?」と、電車を乗り間違えた人みたいな大声をあげてしまった。地方から地方へ。というパスは何十年ぶりだろうか?(大阪ー名古屋というサーキットは除く)。



     

     もう流石にコロナ云々とは、コンセプトとしてより、体感としてないのだが、コンセプトに支配されている人々は「後遺症で」というだろう