-
*本日、菊地成孔日記と、BOOS THE NK(最終スパンクハッピー)の回想録は休載させていただきます。
2019-01-25 10:06 -
<BOSS THE NK(最終スパンクハッピー)の回想録(13)>
2019-01-24 17:00220pt
「とにかく、小田さんに迷惑かけたくないんですけど、似てるんだからしょうがないよねえ(笑)」「あのう、何度も何度もすみません。この子がしてるんじゃなくて、あたしがしている、という事になるんですか?」「そこがご相談で(笑)」
ご相談と言っても、菊地くんは小田さんに話を飲んでもらうしかない。「ODがもし、小田さんじゃなくて千住くんに似てたら、千住くんが女装してる事になってややこしいだろ(笑)。新顔でも良かったけど、却って面白れえよ」と言って、菊地くんはこの、大変なアクロバットがカスタマーにどう見えるか、それ以前に、そもそも賭場が立つのかどうか、二重の大博打の前にハイになっていた。私はODに毛布をかけてから、少し離れたソファに座り、二人の会話の録音を始めた。
-
<菊地成孔の日記2019年1月24日午後1時記す>
2019-01-24 16:00220pt6
松本人志監督作品に関しては単に先陣を切ったつもりが、出滑りみたいになって、要するに誰も後に続かないので(笑)、少々恥ずかしい感じのオレですが(笑)、あの時珍しく慎重に書いたのは、あの段階で一般的な監督論みたいに一回まとめてしまって良いかどうか?といった事で、とは言っても、もうR-100以後、作品はないだろうな。という確信があったので着手したんで、まあ慎重というほどではなかったんですが、実際にR-100以降、現在のところ、としますが作品はなく、というか、なんていうかな、要するに新しくPC買ったんで、暇に任せて検索というものをおっかなびっくり楽しんでいます。
-
<BOSS THE NK(最終スパンクハッピー)の回想録(12)>
2019-01-23 10:00220pt
菊地くんの才能でもあり、一種の病理とも言えるだろう。彼はほんのひと手間で、素材の潜在的な強度を引き出す。速度は、かからなければかからない方が良い。彼は歩きながら流れるように全てを決めてしまう。実家が日本料理屋だから、といえば、彼に倣ってフロイトになるのだろうが、とにかく彼はプレイングディレクターで、一緒に動きながらどんどんスタイリングしてしまう。場合によっては、買い物もする。買ったか買わなかったわからないぐらいの速度で。大谷能生氏に「大谷くん、ラッパーになった方が良いよ」と言って、そのままラッパーにしてしまった際、今でも谷王がきているスーツは、菊地くんが広告塔をしていたブランドのものだし、小物、大物、類例は枚挙に暇がない。
-
<菊地成孔の日記2019年1月22日午後19時記す>
2019-01-23 10:00220pt4
現在、モーションブルー横浜の楽屋におります。あまりにライブがなくて、この歳になって緊張してきたよ(笑)。とはいえモーションブルーは、ブルーノート系列では青山本店と1、2を争うフードとワインの水準なので、カニとサフランのスパゲッティに鴨のローストをキャラメリゼした大根の上に敷いたすげえ美味しいワンプレートを食おうとしたら、ODとボスが来て、ODに喰われてしまった(笑)。彼らはモーションブルーの出没率が高いですね。アジトが京浜地帯にあるのかも知れない。
-
<BOSS THE NK(最終スパンクハッピー)の回想録(11)>
2019-01-22 10:00220pt
「ファイナリスト諸君(笑)乾杯だ。小田さんすいません、シャンパングラスじゃなくて良いんで、グラスを4つお借りできますか?」
バラバラのグラスにルイ・ロデレールがロシア皇帝に献上したシャンパンが注がれ、菊地くんが「OD、乾杯の音頭をとってくれないかな」と言うと、ODが「音頭っスか?」と目を丸くした。私は「いや、歌わなくて良い。お前、乾杯したことあるだろ?」と言うと、ODは「毎晩してたじゃないスか!(笑)」と言って、楽しそうに「今日も一日お疲れさんデス!!かんぱーい!!」と言って、同じ顔をした二組がグラスを当てあった。ODだけが一気に飲み干して「プハーすげえ旨いじゃないスか!!」と言った。パン工場の兄たちを真似ているのだ。
-
<菊地成孔の日記2019年1月22日午前2時記す>
2019-01-22 10:00220pt20
コメント欄が活況を呈していて大変ありがとうございます。がしかーし(笑)、なんでもありにしちゃうと交流サロンになっちゃうんで(笑)、書いてある事へのコメントに限る、とします(笑)。青の亡霊さん、コメント消しちゃってごめんなさい(笑)。悪気は全くないです(笑)。あと、忙しくなったら突然返事しなくなるかもしれないので悪しからず。今、ムッチャクチャ暇なんですよ(笑)。あんまこの話したら気ぃ悪いですけど、やっぱ夜電波がないと暇ですね(笑)。毎週、前口上書いて、台本書いて、時にはコント書いて、選曲して、っていうのを全部やってたんで。今日、横浜でライブなんですけど、それが今年最初かつ、今月唯一のライブなんですよ(笑)。暇に任せて(笑)曲も作ったし一生懸命練習もしたから、めちゃくちゃクオリティ高いっちゅうの(笑)。
-
<BOSS THE NK(最終スパンクハッピー)の回想録(10)>
2019-01-21 10:00220pt
「うわー。うわー。ホントにそっくりじゃないスか~。凄いじゃないスか~」
ODは小田さんの顔を撫で、自分の顔も撫でたり、パッとステップバックして、鏡を見てはまた感心し、パンをパクッとくわえて、また小田さんの顔を見つめたりしている。小田さんの部屋のテーブルの上は、セブン&アイのコンビニエンスストアで買ってきたパンが山のように積んであった。小田さんはいつものクールな感じで微笑みながらも、明らかに困惑していた。菊地くんはお約束で遅れている。
-
<菊地成孔の日記2019年1月21日午後2時記す>
2019-01-21 10:00220pt14
新しいPCっていうか、ノートブック買ったんですよね。MacBookって言って、なんかすげえ薄くて軽いんですが、って、自分でもわかるぞ、これがスーパーガチ馬鹿コメントだってことが(笑)。
-
「花と水クラシック」
2019-01-20 10:00
「花と水」は、2009年3月に今は亡きEWEからリリースされました。僕の作品は多岐多数に及びますが、単純にCD売上だけに換算すると、UAとの「CURE JAZZ」、「機動戦士ガンダム/サンダーボルトOST1」に次ぐもので、評価もセールも高い作品の一つです。良質のコンサバティヴだからでしょう。
コンセプトはシンプルで、茶華道を中心とした(観念連合としては、俳句や水墨画、書道、居合、能狂言なども入ってくるんですが)、「日本」の、あらゆる美学を、ソプラノサックスとグランドピアノだけのジャズの完全即興と、ジャズのスタンダード曲を交互に演奏して、リテイク(録り直ししない)しないで出す。というものです。
「日本」とか「和」とかいうと、人々は和太鼓叩いたり笛を吹いたり、日本的な音階の曲を作ったり、民謡や童謡を演奏したりするものですが、そういう人々を馬鹿ともダサいとも言いま
2 / 5