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2026年5月の記事 5件

「菊地成孔のアンダーグラウンドX (26/5/29=No.39)」

 「軽い肺炎」を庇ったままゲンロンに出たら、結果として熱が40度まで上がって咳と痰が3倍付けになってしまった笑。前回、「仕事がオーヴァーフローして倒れてしまった」と書いたその口で、ゲンロン1発で再び(もっと酷く笑)倒れてしまったという形。あまりに咳と痰がひどいので、またコロナかなと思い、あらゆる感染症のチェックをしたが、すべてネガティヴだったので、まあまあ良かったとはいえ、今、ロキソニンで解熱こそしているが、昨夜39~40度台を往復したので、目と指先しか動かせない状態で書いている。特に「Hair Cut 100」のチケットを入手していた方々には大変申し訳ありません。何もかもあずまんが悪い、というか僕が悪い、というかそもそも松尾くんが全部悪い笑。もう本当に政治ブーム終わってほしいよ麻辣湯ブームぐらいのもんなんだから。    というか、シンプルな話で、歴史の反復性(帝政や王政の復古や日本の右傾化)といった、巨視的な話、というか、<ネタ>はともかく「誰も彼も=素人もバカも、戦争について真剣に語る」「事が」「ブーム」なんて、こないだのゲンロンに沿っていえば、サイレント転向して左翼リベラル化した新人類バブル世代と、上の世代への嫉妬から自分の世代に呪いのようにしがみつく就職氷河期世代、団塊ジュニア世代という、本来、結束する根拠がなかった3世代の人々が、歴史の反復という大事実と、「Xのお友達」トランプの出現によって一丸となっただけで生じたモンで、火鍋とラーメンとブッフェが健康志向と刺激という火力でマッシュアップしてでき上がった麻辣湯ブームと大差ないでしょ。  

「菊地成孔のアンダーグラウンドX (26/5/26=No.38)」

 例によって例の如くだが、仕事がオーヴァーフロウして倒れてしまった、今僕は、大切な友人がガンになって(ドラムの秋元ではないです念の為。秋元に寛解のテレパシーを送ってくださいみなさん。でないと、僕が「ポピュリズムに屈せず=石若を絶対に雇用しないというストイシズムの王」であることが見えなくなっちゃうじゃん。逆か?笑)、術後(かなりの大手術)のリハビリをちょこっとサポートしながら生活している訳だが、「ああ、介護疲れみたいなやつですね。介護するほうが倒れたりするんで気をつけてください」といったアレではなく、ガン患者の術後は免疫力がガタ落ちするので酷い風邪を引いてしまい、そのままそれをガッツリ貰ってしまった笑。    ちょっと前に謎風邪で声が出なくなった時、多分アレは宇川くんと同じやつだったんだと思うが、今またアフターコヴィッド19として、新型のウイルスができているので、車とかAIの業界のようだ。僕は完全な非喫煙者になってまだ8~9年で、その前は40年ぐらい吸っていたので、今になって肺気腫がちょこっと出来ているので、新型の風邪なんかくらうとすぐ肺にくる。XーRAYの結果「軽い肺炎ですこれは」と言われて、いろんな吸引役とか貰った。親父が肺ガンで死んだので、僕もそうなるだろうきっと。肺ガンは日本人男性の死因の1位だからコンサバである。  

「菊地成孔のアンダーグラウンドX (26/5/16=No.37)」

 理論科高等の皆さん、そろそろ卒業が近づいておりまして、レジュメと言いますか、コンテンツと言いますか、モーダリティの話は前回の授業で収めた、という事で、モーダリティの実作や分析は初頭から高等までずらっとありますんでね、ジャコ・パストリアスの「ティーン・タウン」からウエイン・ショーターの「ピノキオ」まで、と言いましょうか、これはさっき言ったように、こんな時代であるのに、インターネット上に「これが正答」というコード進行がありません。エヴィデンスが存在しないわけです。    どの曲も10パターンぐらいがネット空間内に飛び交っている。出版物もありますが「公式」は一つもない。つまり、ワグナーの有名なトリスタン和音どころではなく、1曲まるまる多義的であって、これはにべもない言い方をすれば、現在のあらゆる音楽の書式にモーダリティ用のものがない、トーナリティ用で止まっているので、書き表せない。言うならば無文字社会の詩作を各国語に訳しているような話とも言えます。演奏用にも、作曲用にも、全てアコースティックジャズの標準装備でできているというのに。    さっきチャットGPTのモデル5に「ウエイン・ショーターの<ピノキオ>のコード進行の楽譜で、正しいものはどれ?」と聞きましたが、さっきまで僕が言っていたことと全く同じこと、つまり唯一の正当はない。とのことでしたので、これは正真正銘にない。という事実に、AI分の上乗せがちょこっと乗ったような形です。    とさて、無文字社会の詩作に比べれば、遥かに手元に近い話ですが、とはいえ、それを改めて1からやるのは結構大変です。それが(板書)「ナチュラル界とメロディック界」という、調性の拡張というか、整備し直した状態。を学ぶわけですが、これそうですね、例えば、J-POPの歌詞、その多くが、日本語と英語の混ぜ物です。    混ぜ物なし。もいっぱいありますが、何が言いたいかというと、日本語とスワヒリ語の混ぜ物とか、日本語とフランス語さえないわけで、そうなると、ははあ、これは帰国子女のバイリンガルが書いたのかな?と言えば、違います。  

<菊地成孔のアンダーグラウンドX(26/5/12=No.36)>

 もう情報公開されたので大っぴらに言って良くなった訳だが、東浩紀さんと対談が決まった。勿論、僕から持ちかけたのではない。っていうか覚えてるよね?笑、覚えてないか笑、ゲンロンカフェでちょっと前に後藤博士と対談した時、あれもオファーを受けてのものだったのだが、最初は「吉田豪さんと」という話で、なんともうすでに吉田さんに話も言っていて、OKもらっているとのこと!    吉田さんを嫌いな人なんて多分いないし、僕も大変に好きだが、話す内容がトランプのこととか、aikoの分析だとか、政治と音楽、とかいう話になると、ちょっと違うよなあ。    例えば、これは諧謔でもなんでもないが「結婚について」という話を、僕と吉田さんでする。という企画であれば、我ながらとても面白いと思うので乗ったし、あるいは「今、格闘技はどれぐらい見られているか?(格闘技はサブカルではなくなったのか?)」という話でも良い、多くのUFCファン、ボクシングファンが驚くべきような物になるに決まっているし、「改めて、アイドルをプロデュースすること(AI時代に)」だって良い。地下アイドルを地上に出す方法、とかいう話だ。歴史に残る対談になるだろう。まあ、適材適所というものがあるわけだ。マッチメイクですよね。昔のジャーゴンだが。  

ビュロ菊だより

「ポップ・アナリーゼ」の公開授業(動画)、エッセイ(グルメと映画)、日記「菊地成孔の一週間」など、さまざまなコンテンツがアップロードされる「ビュロ菊だより」は、不定期更新です。

著者イメージ

菊地成孔

音楽家/文筆家/音楽講師 ジャズメンとして活動/思想の軸足をジャズミュージックに置きながらも、ジャンル横断的な音楽/著述活動を旺盛に展開し、ラジオ/テレビ番組でのナヴィゲーター、選曲家、批評家、ファッションブランドとのコラボレーター、映画/テレビの音楽監督、プロデューサー、パーティーオーガナイザー等々としても評価が高い。

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