つい先ほど、非常に強い波動を感じまして、目眩と共に全身から力が抜けるような感覚を覚えまして、流石にもう病気でもあるまい、更年期障害もしくは日米首脳会談後の共同声明から受けた衝撃の余波か? 等と思い、直後に嗚呼と額に手を当て、携帯電話を取り上げたところ、昨年末から病床におりました育母の訃報が届いておりました。 

 

 とうに齢90を超えておりましたし、私も立派な初老ではありまするが、男子たるもの、育母なれども否、育母ならばこそ、最愛の女性を失った瞬間の気分とはこうしたものかと、しばらくは暗闇の中で動きが取れませんでしたが、その後、光を取り戻してからも脱力したままでありまして、ただ、彼女の存在は、むしろ近づき、存命中よりも些か我が身の側におります。