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菊地成孔さん のコメント

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菊地成孔
>>3

 蓮實重彦が中原昌也を溺愛していて「あなたは現代のフランツカフカなんだから」と言ったのが、さすが蓮見と言いましょうか、カフカに関する日本人の言説で、最も<正しい>ものだと思っていますが笑、トランプ就任時に終末論的なイメージ(というか、シンプルに中後期KKKや中後期ナチスドイツのイメージ)を持った人々は、学識やセンスと無関係に誰も「帝政」が復古する、というフォーカシングがなかったと思うんですよ。

トランプ国王と皇帝ガスプーチン、全人代も毛沢東批判をかなぐり捨てて、習近平が帝政を敷くな。と僕はなんとなく直感していたんですが、それが(正体はまだわからないままの)ビットコインとかポイ活によるイメージの囲い込みによるものだったと考えています。

僕は、御節の通り、フォロワー数やライク数が「貯金」の額の位置に移動したと思いますし、それに貨幣的な実利をくっつけたのがポイ活だと考えており、要するに「旧・貨幣、旧・金=GOLD」からの脱却による古代戻りとして、とうとう「シン・貨幣、シン・金」が生み出されるのだろうな。というのが今回のテーマですが、「シン・貨幣」(まあビットコインは最初、シチズンのためのリベラル貨幣だったと思うのですが、文字通りビットコインそのものが転びましたよね。ロシアの皇帝に流れているのだから笑)はまあ、なんとか作るにしても「シン・金=GOLD」は難しいぞ、レアアースとかAIとかなの?とか思っているうちに、今、また旧・金=GOLDの価値が爆上がりしているので笑、また、美しきキメラである「金貨」(金にして貨幣=和牛やキャビアでできた1000円玉みたいな笑)が発行されないかな、無理だな。と思っています笑。

 ファシズムと退廃をくっつけた、漠然とした「終わり」への待望は、ヒトラーが自死した段階から生じているフェティッシュだと思いますが、現在に対してあれほど人々が興奮しているのは、未成年が自販機でビニ本を買ったからだと思いますね。Xに書きましたし、次のUOMOの連載の対象ですが、パク・チャヌクの最新作は、この動きへのカウンターになっていて(とはいえ、森林伐採=ペーパーレス社会=AIが人智や人労を奪う。という出口なしディストピアへの「茶化し」が入ってる喜劇なんで、絶妙なんですが)まあ、同い年のやつの話はわかりやすいな。と思っています。
No.4
1ヶ月前
このコメントは以下の記事についています
 「ビットコイン」が最初に出てきた時(それは東日本大震災の年だけれども)、僕はそれがどんなもんで、どうやって手にするかもさっぱりわからなかったが、バブリーなオモチャだとはあんまり思わなかった。    それより「ああ、貨幣や金で帝国主義が回っていたのがすっかり元気なくなったんで、<新しい貨幣(金 =GOLD に似た)>が生まれたんだな。結局世界は帝帝政時代を求めてるということね。まあそれもいいね」と思っていた。まだトランプが1回目の当選をする前だ。    ビットコインが生まれた年の大統領はオバマであり、中国共産党書記長は胡錦濤(こ・きんとう)で、ロシアはプーチンだったが、今ほど皇帝化していなかった。そして北朝鮮では、オレたちの女神であるプリンセス・テンコーを「家に帰さないぞ」とか言っていたジョンイルが1月に亡くなり、ジョンウンがデビューした年でもある。皇帝デビューは、ジョンウンが一番乗りだという事は押さえておいたほうが良い(嘘。別にどうでも良い)。  
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