フランスでは、身体的な制限や投票所までの物理的な距離など、さまざまな要因によって投票に参加できない高齢者が全体の3分の1を占めるというデータがあります。
その悲惨な現状を浮き彫りにしつつ、代理投票を通じて彼らに本来の民主主義を与えるべく動いたSaint Vincent de Paul Societyは「今年は3分の1の高齢者が自らの意思で投票に行くことができなくなります。そんな彼らの社会からの根絶を救うために、代理投票を通じて民主主義のあるべき姿を実現しましょう」と訴えました。
本来であれば市民から投票を受けるべき立場の人が口にする「わたしのために一票を」というセリフを、あえて投票する側に言わせることで全く異なる意味合いを持たせることに成功した広告は、民主主義のあるべき姿を思い出させつつ、全国民が政治に参加するための土壌作りに貢献しました。