【東方SS】こぁ「ホムンクルスを作れば仕事せずにすみそうですね……」
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【東方SS】こぁ「ホムンクルスを作れば仕事せずにすみそうですね……」

2017-04-22 19:50
    これは東方のSSです。






    -紅魔館 大図書館-

    パチュリー「ちょっとこぁ!! なによこれ全然作業進んでないじゃない!」

    こぁ「ひ、ひえー! おゆるしを~」ドゲザー

    パチュリー「またサボってたのね! 困った小悪魔だわ!」

    こぁ「え、えへへ、やだなぁサボってたわけじゃないですよ。ただちょーっと休憩をですね」

    パチュリー「早苗達の持ってきた漫画を読みながら何時間も隅で座ってるのが休憩だって?」

    こぁ「げ、バレてる」

    パチュリー「別にずっと仕事しろとは言わないけど、話してた所までは進めないと困るんだから」

    こぁ「はぁい……」

    パチュリー「罰として、今日はここの整理が終わるまで寝ちゃダメ」

    こぁ「ひぃ、ブラックだぁ!」

    パチュリー「また外来用語覚えて……」

    こぁ「で、でもここの整理って結構大変じゃ……」

    パチュリー「少しずつでもやってれば大変じゃなかったはずなのよ?」

    こぁ「うえ……そういわれるとなんとも……」

    パチュリー「自分の始末くらい自分でつけるのね」

    こぁ「自分のケツは自分でってやつですね……人のお尻は撫でたいところですが」

    パチュリー「あ?」

    こぁ「何でもないですなんでもええはい何でも」

    パチュリー「たく……じゃあ、よろしくね」

    こぁ「はぁい」

    パタン

    こぁ「……はぁ、全くパチュリー様は人使いが荒いなぁ」

    こぁ「まぁ一日中サボってたから仕方ないですが……」

    こぁ「まぁ言うほど大変な作業というわけでもないし、ちゃっちゃとやってしまいましょか」






    こぁ「これは……ええと、こっちで、これがここ、と……」

    こぁ「ふう……区間がそう広くないとはいえ大きな本が多いですね。これは思ったよりも重労働になりそうですな……」

    こぁ「……あれ、これは」

    こぁ「ありゃ、違う種類の本がまぎれてますねぇ。これは……何でしょう。生物学? ううん、錬金の本ですね」

    こぁ「この手の本は普段はさわらせてもらえないから別室ですが……まぁこんな所にあったんだし仕方ないですね」

    こぁ「一度あそこ入ってみたかったし……ぐふ」



    -大図書館 奥書庫-

    こぁ「なんだか空気が冷たいですねここは……初めて入りましたが、あんまり気持ちの良い場所じゃないですね」

    こぁ「物色もいいと思いましたがここはさっさと片付けて出るほうがいいですね……」

    こぁ「おや?」

    こぁ「机の上に本が出しっぱなしに……大きなフラスコもありますねぇ。魔法の実験か何かでしょうか」

    こぁ「どれどれ……これは、ホムンクルス?」

    こぁ「ホムンクルスといえばフラスコの中に精子か卵子を入れて血をあげて云々っていう、あれですかね……なんでまたそんなものを」

    こぁ「人員確保のためかな? まぁこれだけ広いと大変なのもわかりますが……ん、待てよ」

    こぁ「ホムンクルスを作れば仕事せずにすみそうですね……」

    こぁ「これはいいこと思いついたかも!」

    こぁ「そうと決まれば……うへへ」







    -一日目-

    パチュリー「きゃあああああ!!!」

    こぁ「ふわ……なんですかもう、朝っぱらから大声出して……」

    パチュリー「へ、部屋に何かいる……」

    こぁ「何か? お嬢様とかじゃなくて?」

    パチュリー「違う違う。確かに背丈はそのくらいだけど、知らない人がいる」

    こぁ「いやそんな急に超人見知りな性格丸出しにされましても、いつもの事じゃないですか」

    パチュリー「少なくとも知り合いしか来ないでしょ。でも全く知らないのよ」

    こぁ「はぁ、そんな変なやつがいるわけ……あ、いや待ってください」

    パチュリー「あ、ちょ、迂闊に近づくと危ないかも……」

    こぁ「わ!!」

    パチュリー「こ、こぁ? どうしたの大丈夫……」

    こぁ「凄い! すごいです! 見てくださいよパチュリー様!」

    パチュリー「見るって何を……って侵入者を抱えて何してるのよあんた」

    こぁ「ホムンクルスですよホムンクルス! 本当にちゃんとできたんです! うわぁ、感動だなぁ」

    パチュリー「ほ、ホムンクルス……? どうしてそんな……」

    こぁ「え、あ……えっとぉ、それはですね……なんといいますか、その……」

    パチュリー「あんた勝手にこの部屋入ったわね……」

    こぁ「ちっ、ちち違いますよ! 整理してたら錬金の本が紛れ込んでて、それで片付けに来たんです!」

    パチュリー「それで勝手に錬金してみましたって?」

    こぁ「ご、ごごごめんなさい! でも、でもでもパチュリー様もこれやろうとしたんじゃないんですか?」

    パチュリー「…………まぁ、違うとも言えないけど」

    こぁ「りっ、理由はともあれ、何とかうまくいったんですからこれで働き手ができました!」

    こぁ「やったねこぁちゃん! 家族がふえるよ!」

    パチュリー「…………そうね」

    こぁ「(あれ怒られないな……うまくいったし、何とかなったか?)」

    こぁ「ま、まぁともあれこの子にも仕事を教えて手伝ってもらいましょう。とりあえず名前が必要ですね。うーん」

    こぁ「ホム子にしましょう」

    パチュリー「そんな安直な……ううん、そのくらいがいいかもしれないわね」

    こぁ「よーしホム子、私が貴女の親ですよ! こぁ、です」

    ホム子「うー?」

    こぁ「か、可愛い……」

    こぁ「でも喋るのはまだ無理そうですね。となると、少しは育成期間が必要ですか」

    パチュリー「いや、動く分には問題無いはずよ。実際の錬金術に魔法を加えて改良してあるから、今日からでも本の整理くらいはできるはずだけど……」

    こぁ「なるほど、さすがパチュリー様ですね。そこまで完了済みとは」

    パチュリー「え、ええ……」

    こぁ「じゃあホム子、早速ですがお仕事教えますよ!」

    パチュリー「生まれたばかりなのに仕事って、可哀想ねなんだか」

    こぁ「それ用に作ろうとしてた人が言いますか」

    パチュリー「……まぁ」

    こぁ「元気そうですし、勿論無理はさせませんよ。きちんと動く事はできるんですよね?」

    パチュリー「私の魔法が確かならね。下準備はちゃんとしたから……」

    こぁ「なら無理のない程度にやってみます」

    こぁ「ホム子、行きますよ」

    ホム子「うー?」

    パチュリー「…………」

    アリス「いないと思ったらこんな奥にいたのね……」

    早苗「こんにちは!」

    霊夢「相変わらず埃臭いところね、掃除が行き届いてないんじゃない?」

    パチュリー「なんかまた来たよ……」

    アリス「いつも煩くしてごめんなさいね……でも、今日は用があって来たのよ」

    パチュリー「入館許可は」

    早苗「美鈴さんにも咲夜さんにも聞いたので!」

    パチュリー「私は出してないけど」

    アリス「それを訊きにきたけど肝心の本人の姿が見えないから図書館中を探した、という感じ。あれなら帰るけど」

    霊夢「そこまで無理にってわけじゃないけど、許可もらえるなら助かるわ」

    パチュリー「察するに霊夢が本を必要としてるって感じかしら。珍しいわね」

    霊夢「ちょっと里の方で厄介な妖怪が出たらしいんだけど、小鈴の所じゃ調べきれなくてね」

    パチュリー「妖魔本ってこと? その手合いはあまりないけど……まぁそういう話なら好きに見てきなさいな」

    霊夢「ありがと」

    アリス「普通に許可くれるのね」

    パチュリー「意外かしら?」

    アリス「それはもう」

    パチュリー「まぁ、単なる気まぐれよ」

    早苗「それはそうと、さっきこぁさんが楽しそうに誰かと仕事してましたね。新顔さんですか?」

    パチュリー「え? あぁ……そうね」

    アリス「? 何だか歯切れの悪い返事ね。何かあったの?」

    霊夢「働き手が増えたと思ったらあんまり役に立たないとか?」

    早苗「そ、それは複雑ですね……」

    パチュリー「ううん、そういうのじゃないけど……」

    パチュリー「アリスなら気づいたんじゃない? あの子の存在」

    アリス「うん? 可愛らしい子だったけど、あのホムンクルスのこと?」

    パチュリー「そう」

    霊夢「ほむ……なんだって?」

    早苗「ホムンクルスですよ。人為的に生み出された生命の事です」

    霊夢「人為的って、人はみんな人為的に生まれてくるでしょ」

    早苗「えーっとそういう意味じゃなくてですね、作られた命といいますか」

    アリス「まぁ普通は男女の交わりで命が生まれるけど、ホムンクルスは男だけとか女だけで命を作るっていう試みね」

    アリス「大きなフラスコの中で時間をかけて育てるの」

    霊夢「なんか神に歯向かう行為って感じがするわね……怖ろしいというか、おぞましいというか」

    早苗「まぁ感じ方はそれぞれでしょうね。命を造る、というのは」

    霊夢「人それぞれだし何も言わないけど……それがどうかしたの?」

    パチュリー「どうもしないというか、なんというか……」

    アリス「見た感じだとこぁがあれを造ったようだけど……あの子そんな力あったの?」

    霊夢「魔法かなんか使うわけ?」

    パチュリー「本来は使わないけど、実際のホムンクルスはフラスコ内でしか生きられなかったりするからね。働き手として外に出す為に、多少の魔力注入を行って下準備をしていたのよ」

    アリス「ってことは、途中まで進めてたけど最後の段階をこぁがやったってこと?」

    パチュリー「そうとも言えるし、違うとも言えるわ」

    霊夢「煮え切らないわね。何が問題なのよ」

    パチュリー「……私は、本当は造る事を諦めてたの」

    霊夢「まさか配下に先を超されたからショックってやつ? それは傑作ね~」

    パチュリー「……そんな理由だったら、どれだけ良かったかしらね」

    早苗「あんまり嬉しくなさそうですが……」

    アリス「……その下準備って、どのくらいのものなの?」

    パチュリー「貴女にはやっぱりわかるのね。まぁ、そういう事よ」

    アリス「なるほど……そういえば以前に、うちに来て幾つか薬品を持って行った事があったわね」

    パチュリー「まぁ、そのためだったのよ。元々はね」

    アリス「そう……」

    霊夢「よくわかんないんだけど、その魔法使い同士で納得するのやめてもらえない?」

    早苗「わかるようなわからないような……」

    アリス「すぐにわかる事だけどね……要約するとね、つまり……」





    -紅魔館 大図書館-

    こぁ「いいですかホム子。こうやって、本を一つずつ本棚に入れていくんです」ストン

    ホム子「うーあう」ストン

    こぁ「おお、偉いです! 本当にすぐにできちゃうんですね~」ナデナデ

    ホム子「あうあう」

    こぁ「重い本はどうでしょう。これとか……もてますか?」

    ホム子「うー」ヒョイ

    こぁ「普通に持ちますか、しかも三つ重ねて……パチュリー様も中々に怖ろしいものを造りますね……」

    ホム子「うー! あう」フンス

    こぁ「お、まだまだやれますか? じゃあこの辺一気に片付けちゃいましょう!」





    パチュリー「片付いてる……」

    こぁ「いやぁホム子すごいですよ。少し教えたらバンバン仕事できちゃいますね! これなら私がいなくても大丈夫そうです」

    パチュリー「……そんな事にはならないから」

    こぁ「デスヨネー」

    パチュリー「でも、ここまで片付いたら後の仕事が随分楽だわ。今日はもう終わりでいいくらい」

    こぁ「まだ朝ですよ。もう終わりってことは、後は自由時間ですか?」

    パチュリー「そうなるわね。仕事が終わってるんだもの、これ以上することないわよ」

    こぁ「わお! これは快挙ですね! じゃあホム子、何かして遊びましょう!」

    パチュリー「紅茶を淹れてくるけど、二人とも飲む?」

    こぁ「ん、いいんですか? 私淹れてきますよ?」

    パチュリー「これだけ楽させてもらったんだし、私がするわよ」

    こぁ「ありがとうございます! ほらホム子も、良いことしてもらったときは御礼を言うんですよ? あ・り・が・と・う!」

    ホム子「あぃ…うぅー?」

    こぁ「むー喋るのは本当に中々難しいですねぇ」

    パチュリー「いいのよ、ちゃんと思いは伝わったから。じゃ、ちょっと待っててね」

    こぁ「はい!」

    ホム子「うー♪」

    こぁ「あ、でもホム子って飲んだり食べたりって大丈夫なんですかね……」

    ホム子「う?」

    こぁ「まぁパチュリー様が淹れてきてくれるって事は大丈夫なんでしょうね!」

    ホム子「うー!」




    パチュリー「次は魔理沙を何とかしないといけないわね」

    こぁ「でしたら今度は皆で迎え撃つというのはどうでしょう?」

    ホム子「うー」

    パチュリー「そこまでガチなの求めてないわよ……こう、動かなくても済むような」

    こぁ「どんな警備システムですかそれ……外部に委託するしかないですよもう」

    パチュリー「河童か早苗あたりかしら」

    ホム子「うー!♪」

    こぁ「そういえばさっき来てましたね。ホム子に挨拶させるのを忘れていました」

    パチュリー「まぁいいでしょ別に。今日はなんだけど、普段は急に来る礼儀知らずだし」

    こぁ「れ、礼儀知らずって……まぁ今度はお話しに行きましょう。ね、ホム子」

    ホム子「うー?」

    パチュリー「ふふ、ちゃんとわかってるのかしら」

    こぁ「こちらの言葉はしっかり理解してるみたいですし、大丈夫ですよきっと」

    ホム子「うー!」





    -昼 紅魔館廊下-

    美鈴「おや、その子が例の」

    こぁ「ですよ! ホム子です。今後ともよろしくです」

    ホム子「うー♪」

    美鈴「元気いっぱいね。ホムンクルスは噂には聞いていたけど、まさか実在するとは」

    こぁ「まぁほとんどパチュリー様の成果ですけどね。でも、生まれたのは私の成果です!」

    美鈴「ほう、それはすごいな。それで、見たところ随分丈夫そうね」

    こぁ「どういう風になってるのか、歩いても走っても重いものを持っても平気みたいです」

    美鈴「ならいっちょ私とトレーニングでもしてみるか~?」

    ホム子「う?」

    こぁ「どうでしょう。無理のない程度なら大丈夫と思いますけど……」

    美鈴「ん、心配? はは、すっかり親だなぁ」

    こぁ「生みの親で育ての親ですから」ドヤァ

    ホム子「う、う!」

    美鈴「なんだかやる気みたいだね。よし、ちょっと表に出よう」

    ホム子「うー!」

    こぁ「私はパラソルの下で微笑ましく見守ってます」

    美鈴「ほんっとうにお母さんって感じだねそれ」

    こぁ「実は少しだけ憧れてたり」




    美鈴「いやぁー、強い強い、まいったまいった」

    ホム子「うー!」

    こぁ「打ち込みも強いし走らせても持久力あるし……本当にすごい能力ですね」

    美鈴「ホムンクルスってこんな凄い生き物だったんだなー! この子がいたら私もトレーニングの相手に困らないよ」

    こぁ「半端なものを造るパチュリー様じゃないですからね、時間をかけて精度を高めていたのかと」

    ホム子「う?」

    こぁ「ホム子は偉いねって話ですよ」ナデナデ

    ホム子「うー♪」

    美鈴「いい汗かいたし、お風呂に入ろう!」

    こぁ「ホム子ってお風呂大丈夫なんでしょうかね」

    美鈴「大丈夫でしょ、造りは人間のそれと同じなんでしょ?」

    こぁ「そうらしいですが……一応訊いてみます」

    美鈴「それがいいね」




    -昼 紅魔館エントランス-

    妖精メイド「」オロオロ

    咲夜「……あら?」

    咲夜「もうここの掃除終わったの?」

    妖精メイド「い、いえ、来たら既に綺麗になっていまして……」

    咲夜「既に? それはどういう……あら?」

    ホム子「う、う、うー」ゴシゴシ

    こぁ「この辺って意識してなかったですけど、きちんと掃除すると大変ですね……」ゴシゴシ

    咲夜「ねえ」

    こぁ「ひあ! は、はい……あ、咲夜さん」

    咲夜「どうしたの急に掃除なんて。エントランスもあなたたちが?」

    こぁ「ええ。今日は仕事が早く終わったので、手持ち無沙汰でして」

    ホム子「うー!」

    咲夜「この子がホム子?」

    ホム子「う!」

    こぁ「ですよ! 可愛らしいですが、ものすっごく仕事ができます」

    咲夜「親のあなたより?」

    こぁ「……はい」

    ホム子「うー?」ナデナデ

    こぁ「そして子に励まされています」

    咲夜「なんというか、なんというかね……ふふっ」

    咲夜「でも、あなた達含め、きちんと割り当てがあるのだから仕事しなくていいのに」

    こぁ「まぁそうなんですけどね。こう、あんまり遊んだ事がないですから、ホム子とのコミュニケーションも仕事しながらがやりやすくて」

    咲夜「……仕事ばかりさせるのも考え物ね。少しずつ纏まった休みを妖精達にも出してあげようかしら」

    咲夜「何にしても助かったわ。丁度良い機会だし、妖精達に休憩あげてくるわね」

    こぁ「ぜひぜひ」

    ホム子「うー!」





    -夜 紅魔館-

    レミリア「うわ、なんかちっこいのが増えてる」

    ホム子「うー?」

    美鈴「はは、ホムンクルスのホム子ですよ。今日からの新顔です」

    フラン「しんがお?」

    美鈴「新しい仲間ですよ」

    こぁ「もう私の家族です!」

    ホム子「うー!」

    レミリア「ふ~ん。まぁ何でもいいけど。私がレミリアよ。いい? 私が一番えらいの」

    ホム子「うー♪」ダッ

    レミリア「ひっ」ダッ

    ホム子「うー♪」

    レミリア「な、なんかこの子追いかけてくるんだけど! うー!」

    美鈴「すっかり気に入られたみたいですね」

    フラン「親近感ってヤツじゃない? 鳴き声同じだし」

    レミリア「うー! これは鳴き声じゃなーい!!」グルグル

    ホム子「うー!」グルグル

    こぁ「言いえて妙ですが……しめる所はしめないとですね。こら、ホム子!」

    ホム子「う?」

    こぁ「その方は一番の上司ですよ。あんまりおふざけが過ぎると大変な事になります」

    レミリア「そ、そうよ、たいへ、大変な、ことに」ゼーハー

    フラン「起き抜けには辛いね」

    ホム子「うー」シュン

    こぁ「落ち込む事はありません。きちんとわきまえればいいだけの話です」

    ホム子「うー……う、ん!」

    こぁ「返事した!」

    美鈴「喋れないんですか?」

    こぁ「パチュリー様によれば、脳の一部が不完全だからとのことです。外に出てからは魔力の供給ができなくなるから完全体を作るのは困難みたいです」

    フラン「やっぱりパチェが造ったんだ」

    レミリア「さすが私の友ね」ドヤッ

    美鈴「どうしてお嬢様が威張るんですか」




    -夜 紅魔館の一室-

    パチュリー「こぁー」

    パチュリー「こぁー!」

    パチュリー「……来ないわね」

    咲夜「パチュリー様、こぁなら先ほどホム子と外を歩いてましたが」

    パチュリー「あら咲夜、どうしてここに」

    咲夜「そろそろお食事の時間ですので」

    パチュリー「わざわざ呼びに来てくれたのね。まぁ私もこぁを呼びに来たところなんだけど……全くもう」ハァ

    咲夜「ふふ、焼けてしまいますね?」

    パチュリー「だ、誰が」

    咲夜「こぁはすっかりホム子に夢中ですからね」

    パチュリー「変な事言わないで。働き手が増えて、こっちも安心してるんだから」

    咲夜「……そう、ですね」

    パチュリー「…………」

    咲夜「…………」

    パチュリー「……はぁ、貴女には隠し事ってできなさそうね」

    咲夜「あ、いえ、そういうつもりではなかったのですが……」

    パチュリー「気を遣ってるのがよくわかるわよ。その気の遣い方で、どこを理解してるのかもわかる」

    咲夜「うーん、それはパチュリー様の洞察力が優れすぎてるせいと思いますが……」

    パチュリー「そういうのいいから」

    咲夜「でも……」

    咲夜「ホムンクルス……本で読んだ事があります。本来はフラスコでしか生きられないのですよね」

    パチュリー「錬金術ではね。ただ、そこに魔力を入れる事で更なる飛躍を可能としたわけだけど……」

    咲夜「……完全な生命を作れた事はない、と聞きます」

    パチュリー「元々錬金術でのホムンクルスもパラケルススしか成功例がないからね。魔力が助けになるとはいえ、魔法使いの間でも困難なのよ。色んな理由で」

    咲夜「……技術的な問題だけではない、ということですね」

    パチュリー「……不完全なのよ」

    咲夜「私は、以前からパチュリー様がホムンクルスの実験を行おうとしている事は知ってました。もう、何年前になるでしょうか……」

    パチュリー「そうね……一度は本気で取り掛かろうと思った。でも、私には難しいと悟ったの。だって、きっと耐えられないだろうから……」

    パチュリー「だから途中で止めてたんだけど……ね」

    咲夜「幸運と捉えるべきか、不運と捉えるべきか……」

    パチュリー「ううん、間違いなく幸運よ。ホム子はホム子としてこの地に降り立った。その事実に何の曇りもないわ」

    咲夜「そうですね……」

    レミリア『ちょっとさくやー! ごはんまだなのー! パチェはどこいったー!』

    咲夜「呼んでますね、行きましょうか」

    パチュリー「ええ」





    -夜 紅魔館食堂-

    パチュリー「……なんだか豪勢な食事ね」

    レミリア「今日はホム子の生誕祭だからね。こういう時はお祝いしないと!」

    こぁ「ありがとうございます!」

    ホム子「うー? うぁ、ぃお!」

    フラン「ごちそうだー!」

    咲夜「メインがお済み次第デザートをお持ちしますので」

    美鈴「新たな家族に乾杯ですね!」

    レミリア「ちょ、あんたが言う?」

    パチュリー「というか、まだ飲み物もきてないわ」

    美鈴「ありゃ言葉を間違えた感じですね」

    咲夜「まぁそう固くしなくてもいいでしょう。遅れましたが、お飲み物です」

    こぁ「ホム子は何がいいでしょう。何となくお酒はやめといた方がいい気がしますね」

    パチュリー「問題ないわよ? たぶん、貴女より強いんじゃないかしら」

    こぁ「まじすか」

    レミリア「ふーん。じゃワインのみっこしよ」

    ホム子「うー!」

    美鈴「そんながばがば飲むようなワインじゃない気もするんですが……あれいくらするんですか」

    咲夜「こういうときだし、かまわないわよ。あれで家が一軒建つけど」

    美鈴「ぶほっ」

    フラン「たっかいね~」

    パチュリー「最奥のワイン棚が一部寂しくなるわね……」

    咲夜「しかし、お嬢様もすっかりお気に入りですね」

    フラン「さっきもご飯までずっと何か喋ってたよ」

    パチュリー「偉そうにご高説垂れてたんじゃないかしら、まったく」

    美鈴「ありゃ、パチュリー様も踏んだり蹴ったりですねぇ。こぁはとられお嬢様もとられて」

    パチュリー「あ?」

    美鈴「ひっ」

    フラン「でも楽しそうだな……私も話してこよっ」

    美鈴「トレーニングも凄かったですよ。割と本気で走っても普通についてきましたし」

    パチュリー「まぁ身体つきは一番気を遣ったからね。頑丈にできてないと困るし」

    咲夜「物覚えも凄く良いみたいですね。もうエントランスから廊下の掃除まで理解したみたいです」

    こぁ「パチュリー様たちも一緒に話しましょうよー!」

    ホム子「うー!」

    パチュリー「ええ、勿論よ」

    咲夜「ふふ、すっかりみんなの中心ですね」

    美鈴「今後が楽しくなりそうですね!」






    こぁ「ふぐぅ……むにゃむにゃ、もう食べられないですぅ……ホム子はどうですかぁ」Zzz

    ホム子「ぅー」Zzz

    レミリア「ぐーぐー」Zzz

    フラン「んふぅ……ふふ、ふふ」Zzz

    咲夜「すっかり眠っちゃいましたね」

    パチュリー「揃って机に突っ伏しちゃってまぁ」

    美鈴「かくいう私もすごぉく眠いですはい」

    咲夜「さて。だけどここで寝てもらったら困るから、寝室へ連れて行きましょうか」

    パチュリー「そうね。隣の部屋でいいかしら」

    咲夜「今日はそうしましょう。窓も無いですし、お昼になっても大丈夫です」

    こぁ「っうぉあ、隣!? ホム子は私がはこびましゅよぅ!」シュタ オブリ

    こぁ「しゃあ隣の部屋へまいりょぅ~」テクテク

    咲夜「……寝ぼけてるのかしら」

    パチュリー「半分寝てた、ってくらいかもしれないわね」

    咲夜「母性もここまでくるとさすがね……そういうの、私たちの誰も知らないから」

    パチュリー「まぁね……よいしょ」オブリ

    レミリア「うー」

    パチュリー「たく、うちの主たちはいつまでも子供みたいなんだから」

    咲夜「ふふ、そうですね」オブリ

    フラン「うー」

    美鈴「」Zzz

    咲夜「さすが毎日やってるだけあって立ったまま寝るのは得意ね美鈴は……」



    -紅魔館の一室-

    パチュリー「あら」

    咲夜「倒れこむようにして寝てるわね、二人とも」

    パチュリー「ん、でもこぁはそうでもないみたい」

    咲夜「ん……」

    こぁ「や~わらかぁな~、そよかぜ~♪」

    咲夜「子守唄ね……本人も半分寝ているようだけど」

    パチュリー「器用な事するわね……さ、レミィたちはこっち」

    咲夜「こっちもこっちで姉妹微笑ましいですね」

    パチュリー「はぁ。いつから私たちは保護者になったんだか」

    咲夜「長い長い人生の一ページにこういう時間があってもいいでしょう」

    パチュリー「……そうね」

    咲夜「あ……すみません」

    パチュリー「ううん……仕方の無いことだから」

    咲夜「はい……」

    こぁ「」Zzz

    ホム子「」Zzz






    -二日目 紅魔館大図書館-

    アリス「こんにちは」

    パチュリー「……また珍しい。今日も総出でご登場、かしら?」

    アリス「ううん、今日は私だけ」

    パチュリー「また更に珍しいわね。何か探してるの?」

    アリス「そういうわけじゃないけど……」

    こぁ「あら、アリスさんじゃないですか。今日はどのような御用事で?」

    アリス「ん……ちょっと魔導書を見せてもらいにね」

    パチュリー「(え? あぁ……そういう事か)」

    こぁ「ふむふむ、そうですか。あ、そうだ! ホム子、ご挨拶を」

    ホム子「うー?」

    こぁ「昨日から家族になりました、ホム子です。よろしくしてやってくださいまし」

    ホム子「うー!」

    アリス「あら、この子が……」

    アリス「(え……嘘でしょ、一日で、こんなに……?)」

    こぁ「アリスさん?」

    アリス「あ……ううん。ふふ、よろしくね」

    ホム子「うー!」

    パチュリー「……ねえ、今日は整理もういいから、アリスと一緒に遊んでらっしゃい」

    こぁ「え、でもまだ向こうの棚が」

    パチュリー「そこは私がやっておくわ。元々早めに進んでた作業だし、問題ないわよ」

    こぁ「なら、いいんですけど」

    ホム子「うー?」

    アリス「ほら、ご主人の許可も出たことだし、何しよっか」

    ホム子「うー、うー」

    こぁ「折角アリスさんが来られたわけですし、何か魔法使い的な遊びがいいですね」

    アリス「どういう遊びよそれ……」

    こぁ「あんまりはしゃぐと怒られますし、あっちのスペースでお話がてら魔法使い的なことを」

    アリス「だから『魔法使い的』ってのが抽象的すぎるんだって」

    こぁ「とにかく行きましょう」ダッ

    ホム子「うー!」ダッ

    アリス「はぁ。まぁいいわ」

    パチュリー「……ねえ」

    アリス「うん?」

    パチュリー「もう気づいてるかもしれないけど、あの子はね……」





    アリス「で、魔法使い的な遊びって?」

    こぁ「マジック的な?」

    アリス「マジックは種も仕掛けもあるでしょう……まぁ、とりあえず人形でも動かそうかしら?」ヒョイ

    ホム子「うー!?」

    上海「シャンハーイ」

    ホム子「う、うーっ」バッ

    上海「」ヒョイ

    ホム子「うー!」バッ

    上海「」ヒョイ

    こぁ「追いかけっこが好きなんですよね。美鈴さんのトレーニングでも美鈴さんの後ろをついて回ってましたし、お嬢様を追い掛け回したりしてましたし」

    アリス「よく動けるみたいだしね」

    こぁ「とても元気ですが、寝てる時は本当に可愛いんですよ~。横に添い寝して、子守唄を歌ってあげるんです」

    アリス「ふふ、そうなの」

    こぁ「他にも、お掃除を教えるとすぐに覚えてきちんとやっちゃいますし、頭もいいんです!」

    アリス「親の貴女よりも?」

    こぁ「はい……うう、複雑です」

    アリス「まぁ、それは仕方ないわよ。親より賢い子供なんて世の中に沢山いるわけだし」

    こぁ「恐縮です」

    こぁ「食欲も旺盛ですし、なんですかね、ホムンクルスってもっと弱弱しいイメージあったんですけどぜんぜん違いますね! もう元気元気!」

    アリス「とても良いことよ。元気が無いと何もできないからね」

    こぁ「そこらの人間や妖怪とは違いますね! ふふ、鼻が高いです」

    アリス「すっかり親の顔ね~」

    こぁ「親ですからね!」

    アリス「ま、身体を動かす事が好きなら、外に出て遊びましょうか」

    こぁ「いいですね、そうしましょう!」

    上海「シャンハーイ」

    ホム子「う?」






    こぁ「もう日が暮れてきました……時間が経つのは早いですね」

    ホム子「うーうー」

    アリス「ほんと、あっと言う間。でも、楽しい時間を過ごせたわ」

    ホム子「うー♪」

    こぁ「そろそろ戻らないと怒られそうですね。アリスさん! 今日はありがとうございました。また遊んでやってくださいね!」

    アリス「ええ……」



    パチュリー『……ねえ』

    アリス『うん?』

    パチュリー『もう気づいてるかもしれないけど、あの子はね……』

    パチュリー『貴女にもらった薬品も使っているの。だから、貴女ならわかるはず。あの子がどういう状態なのか、これからどうなっていくのか……』

    パチュリー『だから…………ね?』



    アリス「また……うん、また、一緒に遊びましょ……っ」

    ホム子「うー!」

    こぁ「えへへ、なんだかとても嬉しいです。ほらホム子、お礼、言いましょう」

    ホム子「う~? う、あぃ、あ!」

    こぁ「ううん、喋りだけはどうしてもですね……」

    アリス「ううん、いいのよ。ちゃんと、伝わってるから。だから、ね」

    アリス「ありがとう……ばいばい」

    ホム子「うー♪」

    こぁ「ではでは、今日はこの辺で。また、です!」

    アリス「ええ。それじゃあね」


    アリス「……さよなら」







    -夜 紅魔館-

    パチュリー「今日は疲れたでしょう、お風呂に入って寝なさいな」

    こぁ「え、でも整理……」

    パチュリー「そんなものは私がとっくに終わらせたわよ。そんなに量もなかったし」

    ホム子「ぅー……」

    パチュリー「それに、ほら……ホム子も眠そうだし」

    こぁ「ふむ……それじゃあまぁ、お言葉に甘えるとしますか」

    こぁ「ホム子、お風呂いきますよー!」

    ホム子「ぅ? うー!」

    パチュリー「…………」

    パチュリー「(ホムンクルスは、術者さえいれば魔法理論上フラスコの中でなら永遠に生きる事ができる)」

    パチュリー「(だけど外に出てしまったホムンクルスはもう、魔力供給を受ける事ができなくなってしまう)」

    パチュリー「(通常、魔力を断たれたホムンクルスの寿命は三日……それはどれだけ事前に魔力を詰め込んでいたとしても、例外は無い……)」

    パチュリー「(私は……新たな命が芽生えた事に喜ぶべきか、儚い命を造ってしまった事を償うべきか……)」

    パチュリー「ホム子…………」








    -三日目 紅魔館大図書館-

    こぁ「これはここ、これはこっち……」

    ホム子「うーう、うーう」

    魔理沙「こっそりこそこそ」

    ホム子「う?」

    魔理沙「ひぃ! な、なんだお前……」

    ホム子「うー!」

    こぁ「ん? おお、ホム子お手柄ですよ! 泥棒を見つけました!」

    魔理沙「ま、まぁ待て私は泥棒じゃない」

    こぁ「じゃあその手に持ってる本は何ですか」

    魔理沙「これか? これはだな、ええと、あれだよほら。あれだって」

    こぁ「現行犯逮捕です」

    ホム子「うー!」

    魔理沙「ちえ……にしても、そいつは誰だ? 新顔みたいだが」

    こぁ「ホム子です。新しい家族なんですよ」

    魔理沙「家族だぁ? またそれはどういう……」

    パチュリー「魔理沙」

    魔理沙「んお、なんだ? 主にも見つかってしまったじゃないか」

    パチュリー「今日はどの本がほしいの? 特別に貸してあげるから選びなさいな」

    魔理沙「な、なんだよそれ気持ち悪いな……」

    パチュリー「ごめんなさい。邪険にするつもりはないのだけれど……」

    魔理沙「どういう事だ?」

    パチュリー「今日はちょっと忙しいのよ。だから、ごめんなさいね?」

    魔理沙「そ、そうか……ならあのちっこいのに挨拶くらいしてくるか」

    パチュリー「……そうね、お願いするわ」

    魔理沙「よう新顔ちゃん。私は魔理沙ってんだ。よろしくな」

    ホム子「うー♪」

    こぁ「この子はホム子です。魔理沙さんも、また今度来た時にでも遊んでやってくださいね!」

    魔理沙「遊ぶのは得意だからな、任せて……」

    魔理沙「……?」フリムキ

    パチュリー「…………」ウナズキ

    魔理沙「そういう事か……色々あったんだな……」

    こぁ「え、なんです?」

    魔理沙「いや、なんでもないさ。また近いうちに来るから、そのときはよろしくな!」

    ホム子「うー♪」

    魔理沙「じゃあ、私は帰るよ」

    こぁ「あれ、本はいいんですか?」

    魔理沙「そうだな、今日はなんていうか、星を眺めてぼんやりしたい気分なんだ」

    こぁ「よくわかりませんが……次に盗みに来た時は容赦しませんからね!」

    魔理沙「はは、そいつは楽しみだぜ」





    -昼 紅魔館大図書館-

    こぁ「ひぃ、ひぃ、もうすぐこの棚は終わりそうですね……」

    ホム子「ぅー……」

    ホム子「うー!?」グラッ

    ドサッ

    こぁ「ホム子!? 大丈夫ですか!?」

    ホム子「ぅー」

    こぁ「疲れがたまってきたんですかね……座り込んでしまうとは」

    パチュリー「大丈夫? そろそろお茶にする?」

    こぁ「是非そうしましょう。よく考えたら、今日はずっと働きづめですし」

    ホム子「ぅー」

    パチュリー「今日はどれにしようかしら。淹れる側になってみると、リーフ選びも楽しいわね」

    こぁ「あの、お茶なら私が」

    パチュリー「私が三人分淹れてくるから、大丈夫よ」

    こぁ「はぁ、ありがとうございます」

    ホム子「ぅー……」

    こぁ「ホム子? 眠いんですか?」

    ホム子「ぅー?」

    こぁ「瞼が半分落ちてますね……今日はお願いしてお休みにしてもらいましょう」

    ホム子「ぅー」

    こぁ「いくら身体が強いとはいえ、かなりのペースで仕事してますからね。疲れがたまって当然です」

    こぁ「労働者にも権利はあるんですよぉ!」

    パチュリー「お茶がはいったわよ」

    こぁ「わぁ、良い香り!」

    ホム子「ぅー」

    こぁ「パチュリー様、この後なんですけど、ホム子を休ませてあげてもいいですか?」

    パチュリー「疲れてるみたいね……勿論いいわよ。今日くらい、二人でゆっくり休んでらっしゃい」

    こぁ「あ、いや、私はまだ仕事も残ってますし」

    パチュリー「そのくらい私がするから。私はあんまり整理できないとか思ってない?」

    こぁ「いえいえ、そんな事は……」

    こぁ「(今日の分、いつも以上に多いんだけどな……)」

    パチュリー「そこまで狭量な主人じゃないわよ。労働者の権利、だったかしら?」

    こぁ「うえ、聞こえてたんですか……」

    パチュリー「まぁ最近特に大変だったし、休暇も大事だからいいわよ。私も適度にやって休むから」

    こぁ「ならいいのですが……」

    こぁ「じゃあホム子、今日はもう寝ましょう。それで明日に備えるんです」

    ホム子「ぅー……」

    こぁ「あれホム子? もう、動けないくらい疲れてるんですか……仕方ないですねぇ」オブリ

    こぁ「では今日はすみません。しっかり寝て、またしっかり働きますので!」ビシッ

    パチュリー「ええ、そうね……期待、してるわ……」

    パチュリー「…………おやすみなさい」





    -紅魔館こぁの寝室-

    こぁ「よいしょ」

    こぁ「さホム子、今日はもうお休み」

    ホム子「ぅー…………」

    こぁ「あらあら今にも寝ちゃいそうですねぇ。子守唄を歌う隙もなさそうですか」

    ホム子「ぅ…………」

    こぁ「ゆっくりおやすみ。ふわ……私も一眠りしましょうかねぇ……」











    「うー! うー!」

    こぁ「……ん、う?」

    「うー! うーうー!」

    こぁ「あれもう朝……ううん、夜?」

    「うー!」

    こぁ「この声は……」

    こぁ「ホム子!」ガバッ

    ホム子「う~♪」

    こぁ「ありゃ寝すぎちゃいましたか……まさかホム子に起こされる日がくるとは。私もしっかりしないとですねぇ」

    ホム子「う~」

    こぁ「よし! しっかり寝た事ですし、仕事再開ですね!」

    ホム子「うー!」ギュッ

    こぁ「? こらこらホム子、掴まれたらお仕事に行けないですよ」

    ホム子「うー!」ギュー

    こぁ「ありゃ、まさかの我侭ですか? むぅ、困りましたねぇ。パチュリー様になんていえばいいか……」

    ホム子「うーうー!」

    こぁ「もーどうしたんですか今日は。何か私に言いたい事でもあるんですか?」

    ホム子「うー」

    こぁ「では聞きましょう。何でしょうかホム子」

    ホム子「うー……うー」

    ホム子「ぁ…ぁい……あい、あと!」

    こぁ「え……」

    ホム子「あいあと! あいあとぉー!!」

    こぁ「ありがとう、って……そんなお礼言われるようなこと、私は何も……」

    ホム子「うー!!!」

    ホム子「ぅー……………………」

    こぁ「あれ、ホム子?」

    ホム子「…………」

    こぁ「おーい、ホム子またおねむですか? もう、さっき起きたばかりだっていうのに」

    ホム子「…………」

    こぁ「今日はほんとに、我侭が多いですねぇ……仕方ないです、今日も、パチュリー様に言って、お休みを…………」

    ホム子「…………」

    こぁ「ホム子……」

    こぁ「そ、そういえば寝る前に子守唄を歌っていませんでしたね……それで寝つきが悪かったのかもしれません……」

    ホム子「…………」

    こぁ「ホム子は良い子ですから、よく眠って、それでまた、よく働いてくれますよね……?」

    ホム子「…………」

    こぁ「や、わらかな~っ、そ、ょか、ぜ~♪」







    こぁ『よーしホム子、私が貴女の親ですよ! こぁ、です』

    ホム子『うー?』

    こぁ『か、可愛い……』



    こぁ『ありがとうございます! ほらホム子も、良いことしてもらったときは御礼を言うんですよ? あ・り・が・と・う!』

    ホム子『あぃ…うぅー?』

    こぁ『むー喋るのは本当に中々難しいですねぇ』

    パチュリー『いいのよ、ちゃんと思いは伝わったから。じゃ、ちょっと待っててね』



    こぁ『ホム子は偉いねって話ですよ』ナデナデ

    ホム子『うー♪』

    美鈴『いい汗かいたし、お風呂に入ろう!』



    ホム子『うー?』ナデナデ

    こぁ『そして子に励まされています』

    咲夜『なんというか、なんというかね……ふふっ』



    ホム子『うー♪』ダッ

    レミリア『ひっ』ダッ

    ホム子『うー♪』

    レミリア『な、なんかこの子追いかけてくるんだけど! うー!』



    アリス『ふふ、よろしくね』

    ホム子『うー!』



    魔理沙『いや、なんでもないさ。また近いうちに来るから、そのときはよろしくな!』

    ホム子『うー♪』










    ホム子『あいあと! あいあとぉー!!』





















    -数日後-

    アリス「……そうだったのね」

    パチュリー「ええ。仕方が無いこととはいえ……私のせいだわ。私の考えが甘かった」

    アリス「ううん、慰めるとかじゃないけど、それは貴女のせいじゃない。むしろ、貴女がしなかったらあの子は生まれてくる事すらできなかったのよ」

    パチュリー「それは、そうだけど……」

    こぁ「パチュリー様ー! この本はこっちでよかったんでしたっけ」

    パチュリー「ええ、それは経済学だからそこでいいわ」

    こぁ「らじゃー!」テクテク

    アリス「……私も、そういう事を考えた事があったわ」

    パチュリー「でしょうね。相談してすぐに該当する薬品が出てくるんだから、そうだと思った」

    アリス「私はもっと早い段階で断念したけどね」

    パチュリー「どうして?」

    アリス「同じ理由……」

    パチュリー「……そう」

    アリス「私にもその覚悟や勇気が……無いからね」

    パチュリー「普通そうだと思うわ」

    アリス「でも、知らなかったとはいえ、全部乗り越えたあの子は私たちより強いって事かしら?」

    パチュリー「……かもしれないわね」

    こぁ「ふいー疲れたぁ……そろそろお茶がほしいな~」チラチラチラァァァァァ

    パチュリー「……お茶にしましょうか。飲んでく?」

    アリス「是非に」

    こぁ「やったぁ!」

    パチュリー「それじゃ、淹れてくるわね」

    こぁ「あ、私がみんなの分淹れてきますよ!」

    パチュリー「いいの。私がやるから、貴女は座ってなさい」

    パチュリー「ちゃんと四人分、淹れてくるからね」

    こぁ「あ…………」

    こぁ「はいっ!!」












    おしまい
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