【東方SS】わらしべ長者
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【東方SS】わらしべ長者

2015-11-06 16:39
    アリス「んー、なんか眠いわね……」

    こいし「集まったのはいいけど、なんかだらっとしちゃうね~」

    輝夜「漫画でも読んでようかしら」

    藍「それ以前に、どうして集まっているのかわからないんだが……」

    アリス「早苗が神社に集合とか言うからよ」

    藍「待て、私はそれを聞いてないんだが……」

    こいし「あれ? じゃあなんでここにいるの?」

    藍「近くを通りかかった時に諏訪子に呼び止められたんだ」

    アリス「その諏訪子は?」

    藍「わからん」

    アリス「相変わらず無茶苦茶ねあいつらは……」

    輝夜「あっはっは! ソーニャちゃん怒りっぽー!」

    アリス「こいつは早速うるさいわね……」

    こいし「そういえばアリスさんこの前里にいたね」

    アリス「この前って一昨日の話?」

    こいし「うん、たぶん一昨日。何か用事でもあったの?」

    アリス「ちょっと人形劇してたのよ」

    藍「たまに呼ばれると言っていたな」

    アリス「ほんとにごくたまにだけどね。何かの催しがあった時にちょっと行くくらい」

    こいし「何かちょっとしたお祭りがあったねそういえば」

    藍「収穫祭か何かだったか」

    アリス「麻生家のだったわ」

    藍「農業と経営業を行っている家だったな、確か」

    アリス「うんうん、そうそう」

    こいし「それでお祭りを?」

    アリス「そういう事。普通はその家のお祭りだから、身内の祭りみたいなものになるの。ただ、麻生家は収穫祭になると周りを巻き込んでお祭りするみたいだけど」

    藍「どこぞの館みたいな話だな」

    アリス「あこはまぁ、何もなくたってお祭り騒ぎを始めるわね……」

    こいし「人形劇どうだった?」

    アリス「どうって言われても、まぁまぁよ。途中で人形無くなっちゃうトラブルあったけど、無事に戻ってきたしまぁ問題無かったわ」

    こいし「アリスさんの人形劇見てみたいなぁ」

    アリス「やってる時に来てもらうしかないわね。わざわざ自分からはしないわよ」

    こいし「残念……にしても、そういう事してるなんて、麻生家って面白いね」

    藍「麻生家の催しは子供から大人まで楽しめるようになっているからな、様々なイベントが中で企画されているらしい」

    アリス「寸劇や収穫品の競りなんかもあったわよ」

    輝夜「SAN値がピンチ!」

    アリス「うっさい」

    輝夜「何の話してるの?」

    こいし「ほ、本当に漫画に集中してたのね……」

    早苗「あ、皆さん集まってますね」

    アリス「ようやく主役、もとい、首謀者が来たか」

    早苗「首謀者って……今日はちょっと見てもらいたいものがあったので」

    こいし「見てもらいたいもの?」

    早苗「はい。クイズも込みで」

    藍「どうしてクイズが込みになるんだ……」

    早苗「その方が面白いからです」

    輝夜「え、で、結局アリス達は何を話してたの?」

    こいし「お祭りの話」

    早苗「祭り? 今日うちでやる祭りの事ですか?」

    アリス「え、そんな予定あったんだ」

    早苗「まぁ一応……いや、今はそんな事はどうでもいいんです。それよりも!」

    早苗「皆さん、わらしべ長者って知ってますか?」

    アリス「知ってるけど」

    こいし「わたしもー!」

    輝夜「一冊のラノベ持って旅に出たら最後はハイスペゲーミングPCになった話だっけ?」

    藍「物が明らかにおかしいが、間違ってるとまではいってないな……」

    早苗「あれって考えてみれば、すごいじゃないですか」

    アリス「まぁ、偶然というか、普通無いわよねあんなこと」

    こいし「あんなにトントン拍子で話が進んだら苦労ないよね~」

    早苗「私も同じことしてみたんですよ」

    アリス「よくやるわ……」

    藍「藁を持って旅に出たのか?」

    早苗「いえ、藁だと流石に現実味がないので、お酒を持って旅に出ました」

    輝夜「そこは何かネタであってほしかったわね」

    アリス「ネタを求めちゃだめでしょ……」

    早苗「そこで問題です。このお酒は何に変わったでしょう?」

    藍「クイズとはそういう事か……」

    こいし「え~、なんだろう……」

    藍「成功したのか失敗したのか、そこが問題だな……」

    アリス「でもわざわざ話にきたってことは、良い事あったんじゃないの?」

    輝夜「アニメBDになったとか」

    アリス「あるわけないでしょ」

    早苗「わかりませんか?」

    アリス「わかるわけないでしょ」

    早苗「じゃあ正解をどうぞ」ピッ

    アリス「何でVTR用意してあるのよ……」

    こいし「ぶいてぃ~あ~る~?」


    -わらしべちょうじゃ そのいち-
    *VTR中の『』内はリアル世界でのセリフ、「」は映像の中のセリフ

    アリス『は? その1って事はその2その3ってあるの?』

    早苗『映像が始まる前からツッコミ入れないでくださいよ』

    早苗「わーい守矢(もりや)のお酒(さけ)だー!」

    こいし『読み仮名がふってある……』

    早苗『子供でも楽しめるようにと思って』

    早苗「お散歩に出かけようかな」

    アリス『もうルビ無くなったし!』

    早苗「てくてく」

    早苗「あっ、萃香さんだ! やっほー!」

    萃香「ん、なんだ守矢の巫女か」

    早苗「萃香さんもお散歩ですか?」

    萃香「んや、ただぶらぶらしてるだけだよ」

    萃香「ところで、良い物もってるね」

    早苗「これですか? 守矢のお酒です!」

    萃香「ほう。どれどれちょっと味見させて」

    早苗「いいですよ」トクトク

    萃香「んっ、く……ふーん、まぁまぁだね」

    早苗「改良に改良を重ねて、更によくしていく予定です」

    萃香「ほう、そいつはいいね」ゴクゴク

    早苗「ゆくゆくは妖怪の山の地酒として売り出そうかと」

    萃香「それには時間かかりそうだなぁ」ゴクゴク

    早苗「やっぱりそうでしょうか……」

    萃香「まぁ、わからないけどね。っく。ごっそさん」

    早苗「いえいえ、また味見お願いしますね」ブンブン

    萃香「おうよ~」ヒラヒラ

    早苗「あっお酒なくなった」

    -VTR終了-


    早苗「というわけで、正解は何もなくなった、でした」

    アリス「何がしたいのよ何が!!」

    輝夜「クソゲーだー!」

    藍「まぁでも、これが現実だろうな……」

    こいし「物が悪くなる所か全く無くなるなんて……」

    早苗「そこで第二問です。今度は轍を踏んでしまわないようにクッキーにしてみたんですけど、何になったと思います?」

    アリス「今度こそ何かに変わったのかしら……」

    こいし「うーん、あんまり大きいのは期待せずに……晩御飯に招待してもらったとか?」

    藍「中々いい線だと思う」

    輝夜「漫画がもらえた」

    早苗「では正解です」


    -わらしべちょうじゃ そのに-

    早苗「家でクッキーを焼きました! いやーにとりさんにオーブン作ってもらって良かったですよ」

    諏訪子「早苗何してるの? 何かいい匂いするけど」

    アリス『嫌な予感しかしない……』

    早苗「あ、諏訪子様。ちょっとクッキーに挑戦してみまして」

    諏訪子「お、いいね。綺麗にできた?」

    早苗「はいっ、この通りです。食べてみます?」

    諏訪子「いいの? じゃあもらうよ」サクサク

    早苗「どうですか?」

    諏訪子「うん、美味しいよ! 和菓子もいいけど、たまには洋菓子もいいね」サクサク

    早苗「ですよね~。今度はケーキに挑戦してみようかな」

    諏訪子「その時はまた味見させてね」

    早苗「はい! ぜひ!」

    早苗「……あ、クッキー無くなっちゃった」

    -VTR終了-


    アリス「轍を踏むって言葉、辞書で引いてみた事ある?」

    藍「よく考えれば酒も洋菓子も似たようなものだったか……」

    輝夜「全力でクソゲー」

    こいし「食べ物とか飲み物じゃ難しいのかな……」

    早苗「そう思って、今度は違うもので挑戦したんです」

    アリス「まだあるの……もういいじゃない、おしまいで」

    早苗「折角作ったんですから全部見てください」ピッ

    こいし「あれ、もうクイズは無し?」

    アリス「あーもう思い出させなくていいんだって」

    早苗「忘れてました」ピッ

    早苗「今度はこのお祓い棒にしてみました」

    アリス「それは色々と問題なんじゃないの!?」

    早苗「大丈夫です、神社で売ってる量産品ですから」

    こいし「そ、そういうのも売ってるんだ……」

    早苗「魔除けグッズみたいなものです」

    藍「ふむ。だが、今度は少しはまともに進みそうだな……お祓いが必要な人間に会って、払った後これを渡すと夕飯に招待してもらえた、という所か?」

    こいし「わ、それありそう! 私もそれにする!」

    輝夜「二度ある事は三度あるで言えば、霊夢辺りと遭遇してお祓い棒を持って行かれたとかじゃないかしら」

    アリス「私は輝夜に一票」

    早苗「これが正解です」ピッ


    -わらしべちょうじゃ そのさん-

    早苗「さー、今度こそわらしべ長者目指して! このお祓い棒と共に!」フンスフンス

    早苗「神社の周りに人はいませんね……よし! これで山くらいは下りられそうですね!」バッ

    早苗「行くぞー! おー!」ダッシュ

    早苗「……はぁはぁ、とりあえず下山完了ですね」

    早苗「あれ? あれれ?」

    早苗「お祓い棒がない……」

    早苗「まさか途中で…………」

    -VTR終了-


    アリス「お疲れさまでしたー」

    藍「さて、そろそろ夕飯の支度をしに戻るか」

    輝夜「8巻まだかなー」

    こいし「ううん、流石に何ともいえない……」

    早苗「ま、待ってください! 今度こそ! 今度こそは大丈夫ですから!」

    アリス「あのねぇ……なんだってこんな茶番に付き合わないといけないのかわからない」

    藍「わざわざ五人で集まる意味があったのか?」

    早苗「某番組っぽくていいじゃないですか! それより、最後はほんとにちゃんとしてるので!」

    輝夜「ちゃんとGBがPS4になるんでしょうね?」

    アリス「それはならないと思う……」

    輝夜「希少価値的な何かで何とか」

    こいし「折角だし、最後って言うんだから見ていこうよ」

    アリス「あんたは何でちょっと楽しみにしてるのよ」

    早苗「最後はこれです!」

    藍「なんだ……本当に藁で出かけたのか」

    アリス「また無くしたとかいうオチだったら赦さない」

    早苗「大丈夫です! 今度はちゃんと交換していく事ができましたし、本当に藁以上の価値になりました」

    輝夜「真面目に言うけど、藁以上のものって、大抵藁以上のものになるわよね……ん?」

    こいし「うーん、本当に交換できたって事は、どこかで何か手を加えてるんだろうけど……」

    アリス「まぁ、いいとこお菓子にでもなったって感じじゃない?」

    藍「妥当だな。ちゃんとしてると言うなら、そうだな、菓子は通過点として、置物辺りに落ち着いたと予想する」

    こいし「う~ん、私はやっぱり晩御飯くらいになったんじゃないかなぁと思う。でも、藁がそこまで行ったら充分すぎるくらいだよね」

    輝夜「野菜を沢山もらったんじゃないかしら」

    アリス「何で野菜……」

    早苗「それじゃ答えも出そろった所で、最後のVTR行きますよ~!」ピッ


    -わらしべちょうじゃ そのよん-

    早苗「本当のお話にのっとって、今度は藁で旅に出るとしましょう」

    早苗「藁ですから食べられたり飲まれたりはしないですし、無くさないように落ち着いて行動すればゼロにはなりませんよね」

    アリス『ネタでやってたわけじゃないのね』

    早苗『私はいつでも真面目ですよ!』

    諏訪子「あ、早苗でかけるの?」

    早苗「はい、ちょっと里の方に行こうかと」

    諏訪子「そっか。それじゃあちょっと頼み事していい?」

    早苗「かまいませんけど、何ですか?」

    諏訪子「これを紅魔館に届けてほしいんだけど」

    早苗「お届けものですか……ううん、でもそれじゃあ例の企画が……幾つか所持品があると意味がないですし」

    諏訪子「あ、問題あった?」

    早苗「いえ、実はですね……」

    諏訪子「……なるほど、そういう事か」

    諏訪子「うーん、それならこうしよう。私がその藁をもらうから、早苗はこれを紅魔館に持って行ってよ」

    諏訪子「交換で物をもらう約束になってるから、早苗にそれをあげる。だからそれを持って旅の続きをするっていうのはどう?」

    早苗「いいんですか?」

    諏訪子「うん、大丈夫だよ。もらうのはだって……」

    早苗「あ、それは言わないでください! その方が面白いので」

    諏訪子「おっけー。まぁもらって困るようなものじゃないのは確かだから」

    早苗「了解でし!」ビシッ

    藍『早速まともなものになりそうだな』

    アリス『最後はまともっていうのは本当みたいね』

    そして紅魔館

    早苗「えっと、渡すのはパチュリーさんだから……」

    パチュリー「……何をこそこそしているの?」

    早苗「わぁお! いるならいるって言ってくださいよ」

    パチュリー「そのつもりで声かけたんだけど……」

    パチュリー「何でもいいけど、超怪しいわよ」

    早苗「他の人に見つかるわけにはいかないんです。欲しがられると困りますから」

    パチュリー「何の話?」

    早苗「これです。諏訪子様から預かってきました」サシダシ

    パチュリー「あら、もう? さすが早いわね」ウケトリ

    早苗「その木箱、何が入ってるんですか?」

    パチュリー「知らない方がいいわよ。知った所で特に意味もないし」

    早苗「えー、そう言われると凄く気になるんですけど」

    パチュリー「別に教えてもいいけど、気持ち悪くなっても知らないわよ?」

    早苗「え、それってどういう……」

    パチュリー「この箱の中身はね、蠱毒の」

    早苗「やっぱりいいです。何も聞かない事にします」

    パチュリー「そう」

    早苗「それで、代わりに何かもらえるとか?」

    パチュリー「そうだったわね。ちょっと待ってて」

    早苗「はい」

    早苗「……まさかその手の何かじゃないですよね」

    早苗「自分でフラグ立ててる気がしますが……もらって悪いものじゃないって諏訪子様もおっしゃってましたし、大丈夫ですよね……」

    パチュリー「お待たせ。はい、どうぞ」

    早苗「これは……」

    パチュリー「チョコレートよ。某有名店のものを再現して作ってみたの」

    早苗「パチュリーさんがこれを?」

    パチュリー「そうだけど」

    早苗「はえー、凄いですね! 今度私にも教えてください」

    パチュリー「別にかまわないけど、私が暇なときにしてね」

    早苗「はいもちろん!」

    こいし『今度はほんとにちゃんと進んでってるね!』

    藍『藁がチョコレートか、この時点で既に成功していると言えるな』

    アリス『このチョコ、食べられてなくなったりしないかしら……』

    早苗『大丈夫です、今度はそういう事にはなりませんから』

    アリス『ならいいけど……』




    その後早苗は幾度か順調に品物を交換して行った
    *♪ 風神少女(緋想天)


    ミスティア「美味しそうなお菓子だね! ウナギと交換しない?」

    早苗「いいですよ!」

    パチュリーからもらったチョコはウナギになり


    幽々子「良いウナギを持ってるわね……ごくり」

    早苗「何かと交換しますよ」

    幽々子「交換と言われても……そうねぇ、それじゃあこの着物をあげるわ。寄付するつもりだったし」

    早苗「喜んで!」

    ミスティアからもらったウナギは高級な着物になり



    てゐ「うわ何か凄い着物持ってるね……ちょうだい?」

    早苗「だめです。何かと交換ならいいですよ」

    てゐ「交換か……何も持ってないしなぁ……あ」

    てゐ「おししょーからもらった何でも治す軟膏がある」

    早苗「ふむ……何かと用途の多そうなものですし、それなら交換してもいいかもしれませんね」

    てゐ「やったー! 詐欺じゃないからね、本物だからね」

    早苗「わかってます。もし偽物だったら永琳さんに言いますし」

    てゐ「ま、まぁ大丈夫だよ、本物だから」

    てゐ「(おっほー、上物の着物だ~。売って一儲けしよ! 軟膏はタダでもらったし、ぼろもうけぼろもうけ)」

    幽々子からもらった高級な着物は何でも治す軟膏になり



    にとり「そ、それは何でも治す軟膏!」

    早苗「どうしてわかるんですか?」

    にとり「似たようなものを私らも持ってるからね」

    早苗「そういえば運松さんがもらったらしいですね」

    にとり「それそれ。でさぁ、その薬もらえない?」

    早苗「だめです。何か交換品をください」

    にとり「あれぇ、いつも優しいのに今日は厳しいねぇ」

    早苗「優しいからって何でもかんでもプレゼントできるわじゃないんですよ?」

    にとり「仕方ないな……じゃあ、これでどう?」

    早苗「こ、これは……次世代CPUを積み込んだ新型PC!? しかもマルチプリンタつき!」

    にとり「前に早苗がくれたやつを改良してみたよ。まぁ肝心のプログラムなんかは狐に頼んだけど」

    アリス『そんな事してたの?』

    藍『いや、まぁ……やってみると意外と楽しくてな』

    早苗「おーけー交換しましょう。しかし凄いですね、これはまだ外の世界でも出回ってません。ヘタしたら百万近くしますね……ふう。幻想郷が外の世界を上回った瞬間ですね……」ゴクリ

    てゐからもらった何でも治す軟膏は次世代スペックの新型PC+マルチプリンタになり



    早苗「もう充分すぎる気がしますねぇ……箱も重いですし、そろそろ帰りますか」

    早苗「うん? 里が何だか騒がしい……あ、今日は麻生さんの家が主催のお祭りでしたっけ」

    早苗「今日は神奈子様がご参加されると言う事でしたし、あまり気にしてませんでしたけど……」

    早苗「ちょっと寄ってみますか」


    早苗「いやぁすごい人ですねぇ……流石麻生さんの家のお祭り、もはや一大イベントですね」

    早苗「にしてはかなりてんやわんやしてる気がしますけど……」

    麻生家の人「あ、これは東風谷様、ようこそおいでくださいました」

    早苗「楽しそうですね。ただ騒がしいみたいですけど、何かありました?」

    麻生家の人「それは、実はですね……催しなどの管理を行う段取りが悪くなってしまいまして」

    早苗「具体的には?」

    麻生家の人「私どもは頭の中で順序や構成を把握しているのですが、手伝ってくださってる方々に伝える術がなくなりまして……」

    早苗「ふむ、プログラムが紛失したって事ですか」

    麻生家の人「今年は節目の年という事で規模も大きく、様々な方をお呼びしているので……」

    早苗「神奈子様も呼ばれていますね。偉い人も沢山来てるわけですか……」

    麻生家の人「もう祭りが始まってしまいます。このままでは……」

    早苗「(麻生家の信用は失墜、各方面にも顔がきかなくなる、か……失態の対価とはいえ、何だか可哀想ですね……)」

    早苗「いいでしょう、私に任せてください」

    麻生家の人「手立てがあるんですか!?」

    早苗「要は進行に支障が出なければいいんですよね?」

    麻生家の人「は、はい、口による伝達では限界で……」

    早苗「ここにハイスペPCがあります」

    麻生家の人「は、はいす……?」

    早苗「プリンタもありますし……電力供給は問題ないですね、ここなら」

    早苗「各リーダーを集めてください、今すぐ!」

    麻生家の人「は、はい!」

    早苗「うらららららららっ!」

    ものすごいはやさで、さなえはたいぴんぐをはじめた!

    早苗「印刷が完了したものから配っていってください! 急いで!」

    麻生家の人「なんだかわからないけど、ものすごくはやい……」

    早苗「貴女には操作を教えます。今を乗り切っても、今後どうなるかはわかりませんし」

    麻生家の人「で、できるでしょうか、何が何だかさっぱりなんですが……」

    早苗「慣れですよ、大丈夫です」

    早苗「それに麻生さんの所は経理関係の仕事もされますよね? これがあれば役に立ちます」

    麻生家の人「え、こ、これいただけるんですか?」

    早苗「勿論です。以前から麻生さんの所のお仕事が大変なのは知ってましたし、これで効率化がはかれたら、里全体に良い影響が出ると思うんです」

    麻生家の人「何から何まで申し訳ない……」

    早苗「いいんですよ、これで誰かが助かるんでしたら」

    アリス『あんた……』

    輝夜『イイハナシダナー』



    早苗「ふー、しかし、何もなくなってしまいましたね……」

    早苗「おや?」

    早苗「こんな所に人形が……ふむ、これで再開しろという神の思し召しでしょうか……」

    「困ったわ……はぁ、まさか無くしちゃうなんて……」

    早苗「ん……」

    早苗「ははぁ、そういう事でしたか……しょうがないですねぇ、もう」コッソリ

    「あっ、ありましたよ! ここにありました!」

    「え、うそ! あぁ、よかった……」

    早苗「さてー、私はそろそろ帰りましょうかね……お祭りを見ていくのも良いですが、なんだか気恥ずかしいですし」

    麻生家の人「こ、東風谷様!」

    早苗「ふぇ?」

    麻生家の人「あぁよかった、まだおられた……あのですね、お礼をしたいと思いまして」

    早苗「あー、いえ、別にいいですよ、いきなり私が出しゃばっただけですから」

    麻生家の人「そんな事はありません。助かりました。東風谷様のお助けが無ければ今頃どうなっていた事か……」

    早苗「折角のお祭りが台無しになるのは残念な事ですからね。主催側だけでなく、来てくださった皆様にとっても」

    早苗「皆が笑顔になる為にした事ですし、誰のおかげと言う事もありませんよ」

    麻生家の人「それでも……それでもお礼させてください、でないと気がすみません!」

    早苗「あはは、それじゃあ楽しみにしてますね」

    麻生家の人「はい!」

    -VTR終了-



    アリス「人形見つけてくれたの、あんただったのね……ありがとう」

    早苗「見つけたというか、偶然そこにあっただけです」

    藍「だが、その人形を見つけ届けていたからこそ、お礼をいただく話も聞けたんだ。まぁそこで会っていなくとも後日訪問して来ただろうが……これも縁だな」

    こいし「すごいな……ほんとに最後はまともだったね」

    こいし「でも、結局正解は?」

    早苗「正解はですね……あちらです」

    アリス「あっちって……外?」

    こいし「うわ、なにあれ!」

    藍「凄い量の……」

    早苗「野菜です!」

    こいし「わー! 輝夜さん正解だー!」

    輝夜「うん、ごめん、答える最中に諏訪子が野菜運んでるのが見えたから……」

    アリス「全然気づかなかったわ……あの野菜、麻生さんの所から?」

    早苗「そうですよ。お礼にって、収穫したものほとんどくださいました」

    こいし「ほとんど!?」

    藍「本当に凄い量だが……もしやあれの使い道は」

    早苗「そうです、今日のお祭りで使いますよ! 秋の味覚パーティです!」

    早苗「お代はいただきませんし、皆さんも食べて行ってくださいね!」







    アリス「美味しいわね、流石新鮮な野菜」

    藍「これだけの量を作るというのに、大味にならないのは凄いな……」

    輝夜「あったまる~。もう朝も夜も寒くなってきたし、良い感じにしみるわ」

    こいし「みんな大満足だね!」

    アリス「あっちでみっともないくらいに大食いしてるのもいるしね……」


    霊夢「食べられるだけ食べておくわよ!」

    魔理沙「おい…………おい」


    レミリア「ふーん、まぁまぁの味ねぇ。うちの料理の方が美味しいわ」

    美鈴「そう言いつつ既に五杯目ですけどね」

    レミリア「キッ」

    美鈴「ひぃ」


    萃香「飲むぞー! 食べるぞー!」

    勇儀「たまにはこういうのも悪くないな」

    華扇「ただし落ち着いてね」


    幽々子「ゆかり~、食べてる?」

    紫「いただいてるわ」

    幽々子「こんなに沢山タダで食べていいなんて、守矢は儲かってるのねぇ」

    紫「良いとも悪いとも、何とも言えないわね……」



    アリス「凄い量だけど、幽々子がいるなら大丈夫か」

    藍「それはそれで凄い信用だ……」

    こいし「でも、良かったの?」

    早苗「何がですか?」

    こいし「わらしべ長者」

    輝夜「食べちゃってるし、結局オチは同じ?」

    早苗「あはは、そうかもしれません。でも……」

    早苗「こうして皆の笑顔が見られるのならそれで、満足じゃないですか」

    早苗「藁一本でこの光景がみられるようになったんです、それってすっごいすっごい、わらしべ長者だと思うんです!」

    アリス「……ま、あんたらしいわ」

    藍「ああ、素敵な事だ」

    輝夜「ゲームのラストっぽくていいね!」

    こいし「感動だよー!」













    後日

    早苗「みなさーん! 集まってますかー!」

    早苗「おむすびころりんって知ってますかね」

    アリス「もういいって」





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