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鹿や猪って本当に美味しいの? 気になるジビエを食べてみた
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鹿や猪って本当に美味しいの? 気になるジビエを食べてみた

2016-07-23 14:00
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    長野県とJR東日本グループが展開する“夏の信州ジビエ”なるイベントをキャッチした筆者は、さりげなくプレス向けの試食会に潜入して来ました。

    “夏の信州ジビエ”とは一体なんなのでしょうか?

    ジビエとは、なんぞや?

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    ジビエとは超分かりやすく言うと、狩りをして獲った獲物(動物)を使った料理全般を指します。

    更に細かく言えば、おフランスの貴族様が狩りをして、獲れた獲物を使った宮廷料理になりますが、今は家畜以外の野生鳥獣を使った料理をジビエと表現する事が多いです。

    日本だと鹿や猪、珍しい所では熊などの大型動物、鴨や雉(キジ)に雀(すずめ)が一般的でしょうか?

    ちなみに写真は筆者が三日間かけて作った“猪鍋”でして、猪の肉だけではなくホルモン(内臓)も入った日本の伝統的なジビエです。

    害獣問題が深刻化しているらしい

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    ここ数年は野生鳥獣、特に鹿や猪による食害が深刻になっています。

    一番分かりやすい食害は、それら動物達が畑に出て来て農作物を食べてしまう事で、被害にあった農家の労働意欲の低下や収入低下に繋がる深刻な問題になっているのです。

    その様な背景も踏まえて、ここ数年は“害獣駆除”にもチカラを入れているわけですが、いかんせん猟師の高齢化などで思うように進んでいない現状があります。

    さらに問題なのは、数少ない猟師の中にも害獣駆除には参加したくない人が少なくない事が挙げられます。理由としては

    「動物を殺すだけでは申し訳ない」

    「害獣駆除に参加しても日当すら賄えない」

    などがあります。猟師の中には殺して食べるなら良いけれども、ただ駆除するだけの行為には抵抗がある人が少なくありません。

    他にも夏は暑くてしんどいしダニ等の不快な虫が多かったり、あと下っ端だと害獣駆除に参加しても何故か報酬が(略

    JR東日本グループが動きだした件

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    というわけで、“JR東日本グループ”が動いたわけで御座います。

    静岡や長野県などは鹿を駆除すると結構な数が摂れるので、今までは全ての肉を利用する事が出来ませんでした。

    そこで駆除で得られた肉を少しでも活用しようという事で、JR東日本グループが“地域再発見プロジェクト”の一環として、2011年から害獣駆除で獲れた肉を買い取り、ジビエとして都内数店舗で限定メニューとして展開しています。

    肉を買い取る事で地域経済の発展、さらに猟師のモチベーションアップに繋げる効果があり、これら事業を継続していく事で害獣被害を抑制しつつ、多くの人にジビエの美味しさを普及させる狙いがあります。

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    今回はプレス向けの試食会って事で、一足先に味わう事が出来たのでレビューしてみましょう。

    『信州ジビエ夏鹿カレー』

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    まあ、それら色々な背景を延々と述べても良いのですが、恐らくみなさんの感心は“味”の方だと思うので、ちゃっちゃと実食に進みます。

    まず“夏鹿”とは、なんぞや?って話ですが、要は春~夏に葉っぱを食べまくった鹿が美味しいって事で良いと思います。

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    ざっくりと『信州ジビエ夏鹿カレー』の概要を説明しますと、それら鹿肉を使ったカレーでして、数種類のスパイスとトマトを使い、ライスは十六穀米(一部店舗を除く)を使用、福神漬けの変わりに長野の名産品である“野沢菜”を添えたカレーで御座います。

    味の方は結構スパイシーというか“辛め”でして、市販のカレーでいえば中辛と辛口の中間くらいに仕上がっています。

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    気になる“夏鹿”の味ですが、まあカレー味なので鹿肉らしさは掴みにくいのですが、確かに牛でも豚でも鶏でもない肉って感じで御座います。

    逆に、鹿特有のクセもカレーで抑えられているので、誰にでも違和感なく食べられるジビエとしては正解な予感です。

    更に気になるお値段はカレー単品690円、サイドメニューとドリンクのセットで1010円となっていて、都内にチェーン展開する“ベックスコーヒーショップ”(47店舗)で7月25日から期間限定で販売されます。

    『房総ジビエ猪肉のスパイシーピタポケット』

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    房総半島で獲れた猪を使ったメニューがコチラです。

    ちなみに猪は豚の祖先ですが、品種改良された豚と違い野趣溢れる風味が特徴です。

    野趣溢れると言えば聞こえは良いのですが、逆に獣っぽい臭みも出るので、そこら辺を上手く調理する必要があるのです。

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    というわけで、今回のジビエメニューを監修した藤木徳彦シェフはスパイシーなピタサンドに仕上げました。

    書いてしまえば簡単ですが猪の肉も加熱すると結構固くなるので、野菜やスパイスと一緒に“真空低温調理”するなどの工夫が見られます。

    食べた感じは、特に猪の肉である事を意識せずに、普通に美味しいピタサンドとして味わえますね。

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    個人的にはクスクスが良いアクセントになっていて、見た目よりもボリュームのある一品かと思いました。

    ちなみに『房総ジビエ猪肉のスパイシーピタポケット』は単品500円、プレートセットで790円となっており、“ベッカーズ”(18店舗)で7月25日から期間限定で販売されます。

    『夏向けジビエ』 総評

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    どちらの料理も誰にでも食べやすく、それぞれカレーやピタサンドとして普通に美味しく仕上がっていました。

    まあ、筆者の場合は肉が好き過ぎて猟師になったレベルなので、さして特別感はありませんが、初めて鹿や猪を食べる人にとっては、このくらいの食べやすさが大事かと存じます。

    お値段の方も普段使いのメニューとして食べて頂ける範囲に頑張って収めたという事で、意外と高価なジビエを上手くまとめたなと感心した筆者です。

    多分、市販されている家畜を使った方がコストも削減出来ると思うのですが、この企画は利益重視ではなく“地域の活性化”など大きな視野で捕らえているようで、

    「とにかく多くの人に鹿や猪を食べて貰う事が大事」

    と言っていたのが印象的です。後はジビエを提供する上でとにかく“食の安全性は絶対である!”と力説していて、大手でも利益を重視しない活動をしている人がいるんだなと、微妙にリスペクトした筆者です。

    それでは、是非みなさんも『信州ジビエ夏鹿カレー』と『房総ジビエ猪肉のスパイシーピタポケット』を試してみて下さい。

    手頃な価格でジビエを試す絶好の機会だと思いますよ。

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