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続・ヒット中!『TOO YOUNG TO DIE!若くして死ぬ』宮藤官九郎インタビュー「初稿にパワーと説得力が無いとダメ」
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続・ヒット中!『TOO YOUNG TO DIE!若くして死ぬ』宮藤官九郎インタビュー「初稿にパワーと説得力が無いとダメ」

2016-07-25 18:30
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    長瀬智也&神木隆之介主演、宮藤官九郎監督最新作映画となる“地獄エンタテインメント”『TOO YOUNG TO DIE!若くして死ぬ』が現在大ヒット上映中。公開から5週を過ぎても、10代を中心に劇場に足を運ぶ観客が多く、7月24、25日と立て続けに大ヒット記念イベントが開催されています。

    本作で監督を務めているのは、ご存知! 宮藤官九郎さんなのですが、宮藤さんの作品って監督だけをやるパターン・監督も脚本もやるパターンなど色々ありますよね。『TOO YOUNG TO DIE!若くして死ぬ』は、監督&脚本の両方タイプ。今回ガジェット通信が敢行したインタビューでは、そのへんの住み分けについてなど、色々とお話を伺ってきました。

    【関連記事】『TOO YOUNG TO DIE!若くして死ぬ』片桐仁が手掛ける鬼Phone・鬼ギター! ”地獄グッズ”に注目
    http://getnews.jp/archives/1477771 [リンク]

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    ―本作最高に面白かったです! 映画を観た多くの皆さんがいい笑顔で映画館を後にしているんじゃないかと思います。

    宮藤監督:最初に企画を考えるきっかけとなったのも、単純に「長瀬くんとバカみたいなロックの映画を作りたい」という想いだったんです。しかも今までの日本映画の枠にとらわれない方法でお客さんを笑わせたいという気持ちが沸いてきて、バカだと思われて“笑われる”映画をやりたいと思って。

    ―“笑わせる”ではなくて、“笑われる”。

    宮藤監督:そう。それで、長瀬くんとはすでに色々なことをやってきちゃったんで。ヤクザで落語家だったり、刑事もやったし……って考えていたときに「もう人間じゃなくてもいいんじゃないか?」って思ったんです。そんな時、ジャック・ブラック主演の『テネイシャスD 運命のピックをさがせ!』って映画が思い浮かんで、長瀬くんもたまたま観ていたんですよ。ああいうコメディって外国ではあるけれど、日本では誰もやってないよねって話になって。それで、音楽とビジュアルを結び付けていったら、地獄という舞台になったんです(笑)。

    ―「転生」の部分が、私が予告編や前情報から想像していたお話と違ったのでとても面白かったです。

    宮藤監督:最初は地獄だけでやろうと思っていたのですが、現世との対比がないと地獄に落ちた感じがしないんですよね。脚本を練っていくうちに主人公が死んでしまうところから物語が始まると、生きている人も描かないとダメじゃないかということになって、時々現世を行き来できるような設定にしたんです。そこから転生というアイデアが生まれた。でも実際転生した人なんていないから(笑)。自分で考えたルールですけどね。

    ―劇中で流れる音楽がどれも魅力的ですが、『天国』を向井秀徳さんが手掛けたと知って驚きました。

    宮藤監督:歌詞は脚本に書いていたのですが、すごく早めに向井さんに渡していたんです。その時点で向井さんから特に質問がなく、僕のほうも注文をしなかったんです。

    ―注文をせず、質問も無く、あの名曲が……!

    宮藤監督:映画や舞台を含めてこれまで何度も一緒にお仕事させていただいていますし、今回は完全にお任せしようって決めていたんです。出来上がった曲を聴いたときはビックリしましたね。ストレートなバラードになってて。アレンジも演奏も良かった。ギターソロまであって。「まさか向井さんがギターソロ!」って感じでした。

    ―私事ですが、向井さんはNumber Girl時代から大好きなので、また新たな一面を見させてもらったという感じで……。

    宮藤監督:そういう方多いと思います。俺もビックリしました。

    ―本作では脚本と監督の両方を務められています。脚本だけで作品に参加する場合、進め方は違うのでしょうか?

    宮藤監督:全然違います。脚本担当として作品に携わる場合は、まず初稿に全力をつぎ込みますね。三池崇史監督が以前仰ってましたが、初稿にパワーと説得力がないと、いくら直しても「何とかなったなぁ」ぐらいまでしかいかないと。だから初稿は大切。でも自分が監督をやる時は、正直初稿はどうでもいいと思わないと書けないです(笑)。

    やっぱり映画は監督のものなので、撮影途中で監督が「こう撮りたい」という絵が具体的に見えてくることが多いんです。だから脚本だけで参加する場合は、それについていくだけ。でも自分で監督する場合、脚本を書いている段階で「絶対こう撮らないだろうな」って自信があったり(笑)。なので今回の作品は絵コンテを書いたんです。絵コンテを書くと脚本が映画に近づいていく感じがするんですよね。すごくやりやすかった。よく今まで文章で書いていたものを映画にしてたなって(笑)。

    ―企画が決まった時、脚本だけにしようとか監督もやろうとか、そういう判断基準ってどこにあるのでしょうか?

    宮藤監督:「この人とやってみたい」という好きな監督がいっぱいいますからね。まあ誰にも撮ってもらえないような作品を自分でやろうかなって(笑)。あとは毎回そうなんですが、脚本ができて「この映画やります」となった時に、スタッフが「脚本読んだけれど説明を受けないと分からない」って言うんです。いつも言葉で説明している仕事をしているからかもしれませんが、言葉で説明できないような映画を自分で撮りたいという想いはありますね。

    ―誰も見たことがない世界を映像化するのは自由だとは思うのですが、一方で苦しくもあるのではないでしょうか?

    宮藤監督:これまで映画を3本撮っていて、自分のイメージを映像化するとき、どうしても現実にぶち当たるんです。この作品を考えたときも、地獄なんてどう撮ったらいいか分からないじゃないですか。自分が監督するのだから、分からなければ考えるのやめちゃえばいいんだけれど、今回はそれを超えなくてはいけないような気がしたんですよね。とは言いつつも、予算や尺の関係があるので、今回は全部、苦肉の策(笑)。でもお金や時間の制約があるからこそ、セットを工夫したりとか、逆に面白くできることもあるってことは、小劇場でさんざん学びましたから。

    ―今日は貴重なお話をどうもありがとうございました!

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    【ストーリー】
    フツーの高校生・大助は、同級生のひろ美ちゃんのことが大好き。修学旅行中のある日、大助は不慮の事故に遭ってしまう。目覚めるとそこは―深紅に染まった空と炎、ドクロが転がり、人々が責め苦を受ける、ホンモノの【地獄】だった!! なんで俺だけ!? まだキスもしたことないのに、このまま死ぬには若すぎる!! 慌てる大助を待ち受けていたのは、地獄農業高校の軽音楽部顧問で、地獄専属ロックバンド・地獄図を率いる赤鬼のキラーK。キラーK によると、なんと、えんま様の裁きにより現世に転生するチャンスがあるという! キラーKの“鬼特訓”のもと、生き返りを賭けた、大助の地獄めぐりが幕を明ける!!!!!

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