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2014年の改正労働安全衛生法によりストレスチェックが義務化されるなどを受けて、各企業でも従業員の健康管理に力を入れるようになっています。そんな中、経済産業省と東京証券取引所が共同で取り組んでいる『健康経営銘柄』に2年連続で選ばれているのがコニカミノルタ。同社では“コニカミノルタグループ健康宣言”を社長名で発信し、3ヵ年の健康中期計画“健康KM2016”を推進。「健康リスク者のミニマイズ化」「健康ムーブメント」をテーマに目標を設定しているといいます。

そんな同社が2016年10月6日に社員向けに開いた『特茶カフェインゼロ presents 気軽にできる健康セミナー』では、運動や食事で健康をどのように維持していくのか、専門家による講演が行われていました。ここではその模様をレポートします。

運動は“分けて”いい!? オフィスでできる“チリツモ”運動法

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「チリツモ健康術 運動編」に登壇した筑波大学大学院人間綜合科学健康所の久野譜也教授。

そもそも「チリツモ」とは……。久野教授によると、科学的根拠から歩くことは足し算と考えてよいとのこと。つまり、20分続けて歩いても、合計20分を細切れに歩いても効果は同じといいます。そのため、「ちりも積もれば山となる」ではないですが、数分ずつ歩くことで健康に確実に貢献できるのです。久野教授は、車通勤よりも駅や会社までの徒歩分が確実に差が出てくるとデータを提示しながら説明していき、歩く数を「3000歩増やすと体重が落ちる。3か月で2kg落ちます」と語りました。

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また、久野教授は「日本人の約3分の2が運動する習慣がない」といい、WHOの研究で死亡リスクの4位に「運動不足」が入っていることを説明。「高血圧、高血糖、肥満も運動不足と関係している」と話し、さらに認知症対策も運動不足の解消が効果的だとしました。

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続いて、オフィスでできる2つのメニューの筋トレを実践。

まずはお腹まわりを動かす“ツイスト腹筋”。頭の横に手を置き、お腹に力を入れたまま、4秒かけて右ひじと左ひざを近づけるように身体をねじっていき、4秒かけて戻していきます。次に反対側の左ひじと右ひざを近づけて同じように身体をひねります。

このセットを8回繰り返すと、健康に気を遣っている人が多いと思われる受講者もさすがに辛そうにしている人が目立ちました。ちなみに、インストラクターによれば、声を出して数える余裕を持って行うのが大事とのこと。

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2つめは特に下半身を鍛える“大腰筋ランジ”。右足を大きく前に踏み出して、そのままひざを落としていきます。また、足を伸ばすときに、胸の位置から前にグッと腕を伸ばします。ゆっくり足を戻すと同時に腕もたたんで背中を引き寄せると二の腕の運動にもなります。

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この運動を10回繰り返すと、かなりの筋肉を動かすことに。辛い時は、右左の足を交互にやってもOKとのこと。

野菜摂取と糖質制限のポイントは?

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運動の次は食事。特にダイエットしているという人には気になるところなのでは?

この日レクチャーしたクックパッド編集部の管理栄養士・尾花友理さんによると、野菜は価格が高く、下ごしらえや加熱しないと量が摂取できないということで「時短・節約と相性が悪い食材」でつい欠かしがちになると話し、それを解消するために作り置きの“野菜玉”を作ることを薦めます。

“野菜玉”とは……。時間がある時にいくつかの野菜をみじん切りにして沸かした鍋に入れて加熱。水を切りあら熱を取ってラップでくるみ冷凍します。これを使いたい時にスープやオムレツに入れるだけで簡単に野菜メニューが作れるというわけ。尾花さんは「自分好みにアレンジできる。新鮮なまま冷凍すると栄養価が落ちない」ことがポイントだと話します。

※参考:[動画]作りおきすると絶対便利な【野菜玉】!(クックパッド料理動画)
https://cookpad-video.jp/videos/1637 [リンク]

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野菜摂取と並んで尾花さんが説明したのが、糖質制限。ここで強調されたのが「糖質を抜くのではなく減らす」ということ。そのために、米の代わりに豆腐、パンの代わりに高野豆腐、小麦粉の代わりにおからを使ったレシピを紹介しつつ、3食しっかり食べることと、糖質は減らしてもカロリーは減らさないことがポイントとして挙げられました。

その上で、“チリツモ健康術”の心得として、「頑張らない、無理しない」「とにかく続ける」「楽しい・おいしいを大切に」の3点が大事だと説いていました。

イマドキの健康は“がっつり”から“手軽”がトレンドに

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「バブル世代は結果よりも過程を重視していて、必死に一生懸命健康になろうとしていたし、かつての中高年はガッツリ学んでという遊びのない健康法をしていた」と語るのは、トレンド評論家の牛窪恵さん。そこから、イマドキ男女の健康トレンドは「お昼の時間に30分トレーニングをしたり、すき間時間のスマートなヘルシー」に変化していると分析します。

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また、「サニーな朝活」として、通勤前に遊ぶ“エクストリーム出社”や、SNSでのシェアをする「つぶやきハッピー」、「心のデトックス」として“涙活”などのトレンドを紹介。「時短で、手軽に、チリツモで健康になろうとしている」のが現在の流れだと語っていました。

広がりつつある“トクホ飲料”

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1991年に制度化された特定保健用食品(トクホ)。サントリー食品インターナショナル・食品事業本部ブランド開発第一事業部課長の五十嵐享子さんによれば、2011年から2014年までの間にトクホ飲料の市場は倍増以上に伸びており、そのうち9割が脂肪系の対策飲料だといいます。

同社の調査によると、1週間あたりのトクホ飲料の平均飲用頻度は全体で上がっている中、特に20代は増加が顕著に出ています。また、トクホ飲料の効果を実感している人が20代では男女とも約3割と突出して高くなっており、若い健康志向の人によく飲まれているようです。

同社では脂肪の分解に着目し、体脂肪を減らすのを助ける『伊右衛門 特茶』を2013年10月に発売していますが、2016年8月には大麦ブレンド茶の『特茶 カフェインゼロ』を発表。苦味がなくやわらかい口当たりで、飲みやすさと健康志向を両立させたといい、特に女性に受け入れられているといいます。2016年9月には温かい『ホット 特茶 カフェインゼロ』の発売も開始。さらに“トクホ”の認知度が広がり、特に健康志向の強い若い世代にどこまで浸透していくのか、注目されます。

健康飲料NAVI(サントリー)
http://www.suntory.co.jp/softdrink/kenkounavi/

RSS情報:http://getnews.jp/archives/1538906