11月21日、京都北口に羅城門が出現。といっても、10分の1(幅8メートル、高さ2・4メートル、奥行き2・1メートル、重さ2トン)の模型です。この模型、平安建都1200年を記念し、1994年に宮大工組合により約一億円をかけて製作されたもので、その巨大さうえにJR京都駅近くのビル・メルパルク京都の地下に置かれていました。
今年の7月に「明日の京都 文化遺産プラットフォーム」による「平安京羅城門模型移設プロジェクト」が立ち上がり、歴史都市、国際観光都市京都の玄関口に相応しいモニュメントとして、京都駅北口広場へ移設されました。
参考:http://tomorrows-kyoto.jp/press/2016/3494/
夜はライトアップ、京都タワーとのコラボが幻想的な美しさ
夜になると、LEDライトによるライトアップが実施され、京都タワーとの光のコラボが幻想的です。記念撮影にはぴったりのポイントです。
現在の羅城門はどうなっている?
羅城門は平安時代当時、朱雀大路と九条通の交差するあたり、現在の千本九条の辺りに位置していました。門を境にして、洛中と洛外、つまり都の内と外を区別していたのです。東西には門を守護する東寺と西寺が置かれましたが、東寺のみ現存しています。羅城門も現存せず、跡地は公園となり、石碑だけがぽつりと立っているだけです。
バーチャルで楽しむ「羅城門」
スマートホンやPCで楽しめる「羅城門」「平安京」関連アプリが公開されていますので紹介します。
スマートホンで楽しめる「羅城門」アプリ「AR羅城門」
京都市南区が提供している「AR羅城門」は「羅城門」やメインストリート「朱雀大路」が目の前に存在しているような体験ができるスマートホンアプリです。羅城門跡地近くで起動すると、天井や柱、壁面の細部をCGで見られたり、屋根の詳細を上空から眺めることができます。また、羅城門のCGと一緒に記念撮影を楽しむこともできます。
出典:http://www.ar-rajomon.jp/index.html
記念撮影モード。一人で現地取材したので、人は写らず、風景のみとなっています。
平安京オーバレイマップ
Googleマップ上に平安京の地図を重ねて見られます。
製作したのは、立命館大学アート・リサーチセンターと京都市の博物館「平安京創生館」で、同館で公開されている「平安京跡イメージマップ」をGoogleマップ上に重ね合わせて見られるようにしたもの。
自由に拡大したり移動したりでき、地図の右上にあるスライダーを調整することで、現在の地図に重なっている平安京の地図の透明度を変更できます。
スライダーで調整するとこんな感じで平安時代当時と現在の地図が照合できます。
動画gifは筆者作成
出典:http://www.arc.ritsumei.ac.jp/archive01/theater/html/heian/
最期に
かつては京の都の玄関であった「羅城門」。芥川龍之介の小説や黒澤明監督の映画の舞台としても取り上げられ、「羅生門」という名称で知られてきました。今は実物を見ることはできませんが、10分の1に縮小された精巧な模型から当時の雄姿を想像してみませんか?
画像は筆者が撮影したものを使用しています。
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(執筆者: yasuu_kusayan) ※あなたもガジェット通信で文章を執筆してみませんか
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