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なぜ欧州車はこんなにも美しいのだろうか…… コンセプトカーの祭典『Festival Automobile International』パリで開催
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なぜ欧州車はこんなにも美しいのだろうか…… コンセプトカーの祭典『Festival Automobile International』パリで開催

2017-02-04 15:30
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    2017年2月1日よりパリにて、『第32回Festival Automobile International』(国際自動車フェスティバル)が開催されている。2月5日までの開催で、各欧州メーカーの最新車やコンセプトカーを中心にした展示会となっており、過去の名車なども多数展示されている。
    そこでパリ在住の筆者が、「欧州車オンリー」という自動車ショーにしては日本人的に珍しい現場の様子を、美しいクルマの写真と共にお伝えする。

    毎年パリで開催されるコンセプトカー展示会

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    Festival Automobile International(以下、国際自動車フェスティバル)は、今年で通算32回目となるフランスの自動車ショーだ。場所はパリのど真ん中、ナポレオンが眠るオテル・デ・ザンヴァリッド。その前庭に仮設の大きなテントを設置し、欧州各社の最新車両などが展示されている。

    『Festival Automobile International』公式サイト(英仏語)
    [リンク]

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    また同ショーでは、「The Most Beautiful Car of the Year」などの各賞の表彰も行われており、今年はアルファロメオの新型『Giulia』が「最も美しい車」に選ばれた。

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    さらに、会期後には超レア車輌のオークションが開催されるため、開催期間を通じてオークションに出品予定の幻の車両などが展示されており、商談ブースなども設けられていた。ポルシェ『917/10』のプロトタイプが出品されていたのは衝撃的で、なんと推定落札価格は500万ユーロ以上だとか。

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    一部のメーカーは試乗会も行っており、マセラティやポルシェの新型車両でパリの一等地を優雅にドライヴすることも可能となっていた。例えば、画像のようにマセラティでは初のSUV『レヴァンテ』が試乗可能。

    というのが、このイベントの大まかな概要である。早速、展示された車両を見ていきたい。

    欧州ならではの美しいスーパーマシンが集結

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    見事に「欧州車オンリー」の展示会となった同ショーであるが、逆に美の都・パリではその方がしっくりくる。欧州車が身に纏う「エレガントさ」を堪能するにはもってこいの舞台だ。
    画像は新興メーカー・DSのフォーミュラEマシン、『DSV-1』と『Caterham Super Seven 275』。

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    アストンマーチンのDBシリーズ最新車両、『DB11』は「フロステッドグラスブルー」に染まったモデルが展示。精悍な印象のDBシリーズだが、このカラーリングからは非常に軽やかな印象を受けた。量産車両にも関わらず、その美しい外見は、並み居る最新コンセプトカー達の中にあっても圧倒的存在感を放っていた。

    DB11は「アストンマーチン史上最強のDB量産モデル」と謳われるように、ツインターボチャージャー5.2リットルV12エンジンを搭載。最高出力は608馬力にも達する。

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    ご当地シトロエンのコンセプトモデル、『CXPERIENCE』はハイブリッドの大型セダンだ。大きく抉られたバンパー横には、多数のLEDライトが複雑な構造で配置されており、なんとも近未来的な姿を演出している。

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    興味深い点はサイドミラーを廃し、代わりに360度カメラを搭載。車の前後左右の映像は、ドア側に装備されたモニターに映し出される。
    初公開は2016年のパリモーターショー。

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    ルノーからは『TREZOR』が展示。完全EVの斬新なデザインのコンセプトカーだが、極めてフランス的な車だ。
    車体は幅2180mm、全長4700mmとかなり大きいが、切れ目のない優美なシルエットのため威圧感は無い。

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    ハニカム状に加工がされたボディ下部の表面はマット。コーティングされた車体上部との対比が面白い。
    周囲の光を柔らかく反射し、とろけるようにその場に馴染むスタイリングはもはや芸術。
    初公開は2016年のパリモーターショー。

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    日本ではまったく見かけないフランスの新ブランド『Ds』から、コンセプトモデル『E-TENSE』。
    こちらのメーカーは、シトロエンDSから2014年にブランドごと派生したものである。

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    先程までのフランス車と異なり、非常にアグレッシブなデザインが特徴。フロントグリルなど、最近の日本車トレンドに近い物を感じる。

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    オペルの小型スポーツコンセプト、『GT コンセプト』。
    ダッシュボードはフラットなディスプレイに覆われており、高度な情報投影が可能。小振りなクーペは日本でも流行りそうな外見だ。
    初登場は2016年のジュネーブモーターショー。

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    このショーで最優秀賞を受賞した『アルファロメオ・ジュリア』。アルファ久々のDセグメント車で、ここパリでもフランス車を抑えて最優秀賞を得た事から、その期待値の高さが伺える。

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    各車両の解説には多くの人が注目していたが、フランス語なので全く理解出来ず。無念。

    過去のコンセプトカーも展示

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    コンセプトカーは、いつの時代でもタイムレスな魅力を放ち続ける。最新のコンセプトカー以外にも、会場には過去の名コンセプトカーがずらりと集結していた。もちろん、全車両が欧州車。恐るべき空間である。

    画像手前は2000年のコンセプトモデル、アルファロメオ『Vola』。デザイナーは元ピニンファリーナ所属で、数々の名車を生み出したレオナルド・フィオラヴァンティ氏。

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    そしてその奥には、1998年にエンツォ・フェラーリ生誕100年を記念して作られた記念碑的マシン『F100』のロードスターモデル。デザイナーは同じくレオナルド・フィオラヴァンティ氏。15年以上経った今でもフューチャリスティックな外見だ。

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    サーキットからも、伝説的名車が展示されていた。

    去年のル・マンを優勝したポルシェ『919ハイブリッド』。トヨタとの歴史的接戦を経てポルシェ18回目の優勝という大記録を打ち立てたプロトタイプレーシングカーだ。
    死闘を繰り広げてきたマシンだけあり、表面には無数の傷。しかし、それでもなお圧倒的な佇まいを放つのは流石ポルシェといったところか。

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    ポルシェのプロトタイプレーシングカー『917K』。ポルシェが初の総合優勝を果たした、1970年ル・マンで活躍した伝説のマシンだ。

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    オペル『EXPERIMENTAL GT』。1965年のフランクフルトモーターショーでデビューしたこのマシンは、当時のヨーロッパでも革新的なデザインとなり、数年後の量産モデル『オペルGT』の前身となった。
    モールドの少ない見事な曲線美は、息を呑むほど美しい。

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    マセラティ『Tipo/M/58 Eldorado』。1958年に作られたこのマシンは、アメリカのインディマシンと競うレースに参加。普段はモデナの博物館に収蔵されている。

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    アシンメトリーの特異なデザインが目を引く。横から見た姿は、まるでWW2のイタリア戦闘機「マッキ」のようだ。

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    悪名高い1955年ル・マン優勝車で有名なジャガー『D-TYPE』のプロトタイプ。1954年にイギリスで作られ、直ちにフランスのル・マンに輸送されテストされた経歴を持つ。

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    世界記録達成車も展示されていた。1927年にフランスのメーカー・ヴォワザンが記録樹立の為に作ったマシンで、当時17の世界記録を樹立している。

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    同じくヴォワザンの『C28 Aerosport』。1935年に試作された車両で、数台ほどしか作られなかった貴重な自動車だ。80年以上前の車とは、到底信じがたい程のオーラと気品を放っていた。

    その他にもシトロエン『C3』のWRCモデルや、フェラーリ『GTC4 LUSSO』、ジャガー『F-PACE コンセプト』、マセラティ『Levante Ermenegildo Zegna edition』など多数が展示。欧州各社が初のプレミアムSUVを販売するなど、大きな動きがあった2016年。この後3月にはジュネーブモーターショーも控え、更なる動きがあるかもしれない欧州車シーンからは当分目が離せそうにない。

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