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アサヒグループ食品さんの“アマノフーズ”ブランドが運営するウェブマガジン『アマノ食堂』とガジェット通信のコラボ企画として、昨年末にスタートした『思い出の給食フリーズドライ化企画』。思い出の味を再現してフリーズドライ食品で届けてくれる名物企画『まごころ出前』で、ガジェ通編集部スタッフの思い出の給食メニューを、フリーズドライにして届けてもらえることになったのです。編集部が挙げたリストの中からメニューが決定し、ついにフリーズドライに! 開発と試作の過程から完成品の試食までの流れをレポートでお届けします。

参考記事:
好きだった給食メニューは? 「ソフト麺でラーメン」「七夕ゼリー」「タケちゃんマンライス」 ガジェット通信×アマノ食堂<思い出の給食フリーズドライ化企画>
http://getnews.jp/archives/1578259[リンク]

ちなみに今回のコラボ企画は、『アマノ食堂』でも同時に記事を配信中。
あの味、香りが一瞬で蘇る…!?みんな大好き「思い出の給食」ついに完成!(アマノ食堂)
http://amanoshokudo.jp/journey/8604/[リンク]

フリーズドライ化されるメニューは?

編集部がリストアップした思い出の給食から、アマノフーズさんが決定したフリーズドライ化するメニューはこちら!

メイン:カレーライス
スープ:かき玉スープ
おかず:さんまのかば焼き
サラダ:コールスロー
デザート:フルーツポンチ

思い出深い給食独特のカレー、「美味しかったけど硬かったよね(笑)」という評判のさんまのかば焼き、そして定番のかき玉スープ、コールスローサラダ、フルーツポンチが選ばれました。これらをフリーズドライで再現することはできるのでしょうか?

開発の模様を取材 いざ工場へ!

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開発の模様を取材させていただけるということで、新幹線・岡山駅から山陽本線に乗り継いで、アマノフーズ岡山工場へ行ってきました!

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野心的なメニュー開発に日夜取り組んでいる“ABC+開発室”で筆者を出迎えてくれたのは、“フリーズドライの伝道師”とも呼ばれる室長・島村雅人さんと、敏腕助手の副課長・三村真奈美さん。2人とも『まごころ出前』ではすっかりおなじみ、アマノフーズの名物社員さんです。

お2人の思い出の給食メニューを聞いてみました。「好きなものはカレーシチューとホワイトシチューで、嫌いなものがコールスローだった(笑)」と、今回フリーズドライ化するメニューが好き・嫌いともドンピシャだった島村さん。三村さんは「基本、給食は食パン。たまにソフト麺が出て、ミートソースをかけて食べるのが楽しみでした」とのこと。2人とも、さんまのかば焼きが出たことはないそうです。

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開発室にはキッチンがあり、ここで調理した料理を冷凍庫で凍らせ、真空凍結乾燥機でフリーズドライ化します。調理法や分量、素材を変えて試作を繰り返した結果、実際の商品化に結びついていくのです。ABC+開発室から生まれたのは“ひとり鍋”“土瓶蒸し”“チキンカツの玉子とじ”など、革新的なものばかり。

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ABC+開発室の強力な武器が、真空凍結乾燥機の“島村号”。数時間から、長いものでは丸2日かけてじっくりと水分を抜いていきます。内部の棚は高さが変えられるので、様々なサイズのものに対応できるのが特徴。生花をそのままフリーズドライにしてしまうこともできるそうです。

試作品を3段階でチェック

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ABC+開発室では、試作中のカレー、フルーツポンチ、かき玉スープの3種類を「冷凍前」「冷凍後」「フリーズドライ後」の3段階にわたって見せていただきました。

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まずは給食といえばこれ、の定番メニュー、カレー。作り置きで冷凍することはよくありますが、さらにフリーズドライ化した姿を見るのは、今回が初めてです。ゴロっと大きいジャガイモとお肉たっぷりの具材に注目してほしいとのこと。懐かしい味を再現するために、給食センターにリサーチしたり、脱脂粉乳を入れるという工夫の末に完成した逸品です。

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かき玉スープは「アマノフーズの得意分野」(島村さん)。見た目はおなじみのフリーズドライのスープといったイメージです。給食らしいチリチリした玉子、玉ねぎの入った懐かしい味わいに注目してほしいとのこと。

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フルーツポンチには、みかん、パイナップル、チェリー、黄桃が入っていて、水を入れて戻します。フリーズドライになると、シロップが雪のように固まるのが面白いですね。黄桃とチェリーはいい状態で戻るのに対して、みかんはスカスカになり、なかなかうまく戻らないのが難点なのだとか。

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完成品を編集部に送っていただき、編集部スタッフみんなで試食します。楽しみ!

全5品目が完成! 編集部で試食会を開催

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それから数日後。アサヒグループ食品 アマノ事業本部 アマノマーケティング部の中村勇也さんが『アマノ食堂』を代表して、編集部に完成品の給食を届けてくれました。

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当たり前ですが、1品1品パッケージに包装された給食。「懐かしの給食」と書かれた、イラスト入りのラベルがかわいいです。

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アルマイトの食器に入れると給食っぽい! ですがまだフリーズドライ状態。それぞれ戻していき、編集部スタッフで試食させていただきます。

なんとみかん入り! いろんな意味で完成度高いコールスロー

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まずはコールスローから。水をかけ、箸でほぐしながら戻していきます。給食らしさを再現するために、みかんを入れているのがポイント。

試食後の感想:
・学校給食っぽい味付けの決め手となっているであろう、みかんの存在感。キャベツは切り立てのようなシャキシャキの歯ごたえも再現されていて、新鮮さがあった。とてもフリーズドライとは思えない一品。

・なんで給食はみかんやレーズンをデザート以外にも入れたがるんだろう。自然な甘み=フルーツ→甘くて子ども好き、には絶対にならないのに! でもフリーズドライとは思えないキャベツの歯ごたえと瑞々しさがすごかった。

・なぜサラダを甘くする? なんで美味しくないの? ……といった、嫌いだった給食そのものの味わいでした。当時の好きじゃなかったメニューの思い出も鮮明にフラッシュバックする再現度の高い一品。

あえて給食の味を再現したかき玉スープ

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お次はかき玉スープ。お湯を注いでかきまぜれば完成です。アマノフーズの得意分野であるスープ。どのように給食の味が再現されているのでしょうか。

試食後の感想:
・やさしい……。いくらでも飲めるかきたまスープ、懐かしい。

・なんだか薄くて頼りない味が給食を想起。こちらも当時の記憶が“ハッ”とよみがえってきます。

・玉ねぎが入った優しい味わいのスープ。これぞ給食のスープ! という仕上がり。濃すぎず、スパイシーじゃないスープの若干平坦な感じに、あえて仕上げるバランス感覚が素晴らしいです。

これは珍しい! 魚料理をフリーズドライにしたさんまのかば焼き

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続いてさんまのかば焼き。お湯をかけて、溶け出てきたタレをからめながら戻していきます。フリーズドライでは珍しい魚料理ですが、その再現度はいかに?

試食後の感想:
・事前のメニュー打ち合わせの際、「給食の魚のかば焼きってなんだか固かったよね」と話していたそのまま、あの懐かしの固さです。この独特の甘ジョッパさも給食ならでは。

・水分が少なくてギュッとしている感じが、一般的なかば焼きより、こっちの方が好きって人もいそう。

・かば焼き独特のタレも含め、お湯だけでよくぞここまでできたと驚き。言われないとフリーズドライとはわからないくらい、かば焼きの味わいが表現されていました。

給食の王道 あのカレーを完全再現

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メインのカレー。お湯で戻し、炊き立てのご飯にかけていただきます。見た目は給食のカレーそのもの。

試食後の感想:
・学校給食独特の、スパイシーさがないザラザラ感あるカレーの再現度は秀逸! 食べた瞬間に「給食のカレーだ!」と思えるのが本当にすごい。薄切りの豚肉の弾力感やゴロリとした野菜のぎっしり感など具材も当たり前に美味しく再現されているのはさすが。

・「懐かしのカレー! これだ!」とまさに記憶通りのカレー。そうそう、給食のカレーは、なぜか辛くないんですよね。でも、かつての給食よりおいしい気がしました。

・これは本当にすごい!!! 刺激が抑えられたマイルドさと“もったり”とした感じ、まさに給食でしか食べられない味。忘れていたけど「これこれ!」と、一気に記憶が甦った。当時は何も思わなかったけれど、スパイスを抑えられた小学校のカレーってかなり特徴的だったんだな、と実感。でも不味いわけではなく、すごく美味しかった。懐かしすぎるので、友だちとの話題用に売って欲しい。

懐かしのデザート! あのころのフルーツポンチ

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最後にデザート、フルーツポンチ。水で戻していきます。雪のように固まったシロップが溶けて、フルーツが入ったおなじみの見た目が再現されていきます。

試食後の感想:
・フルーツが美味。フリーズドライの桃が水で戻すとトゥルンとした食感になっていてびっくり。

・ほんのり甘いシロップに、真っ赤なチェリーが懐かしい! あ、寒天が入ってたと伝えるのを忘れてた!

・味付けが給食独特の、ギリギリの甘さで完璧なバランスです。

・スポンジ状のみかんが新食感でクセになる。

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筆者が給食を食べるのは小学校以来なので、実に33年ぶり。その懐かしさに、思わず笑みがこぼれてしまいました。個人的には、かき玉スープがオススメ! 煮込んで柔らかくなった玉ねぎの甘みと食感、やさしーい味わいは懐かしさ満点でした。「あの給食のかき玉スープ」と名付けて売り出してほしいぐらいです。

未来の商品開発につながるかも?

今回の「給食をフリーズドライにしてください」という企画。技術的なチャレンジや達成があり、今後の商品開発にもつながるかもしれないとのこと。

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コールスローは、島村さんが「めちゃくちゃ再現できた。100点に近い」と胸を張る自信作。島村さんはあえて美味しくない味を再現して売りたいそうですが、このキャベツのシャキシャキ感は、ぜひ美味しいコールスローサラダにして売ってほしいです!

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さんまのかば焼きには、島村さんも苦労したそうです。タレの飴状になった糖分が昇華すると、泡が立ってしまうほか、魚の油は酸化してにおいが出やすいのが課題なのだとか。何度も試行錯誤を繰り返した成果は、魚のかば焼きや照り焼きといった今後の新商品に結びつくかもしれません。

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『アマノ食堂』の『まごころ出前』では、島村さんに出前してほしい思い出の味を募集中です。今回の給食のように「懐かしいあの味をまた食べてみたい!」「お母さんの味を再現してほしい!」という料理がある人は応募してみては? 読んだら絶対おなかが空いてくる、これまでの『まごころ出前』の記事も読み応え十分です!

アマノ食堂:
http://amanoshokudo.jp/

ABC+開発室の取材やフリーズドライを戻す様子、試食の模様を動画にまとめていますので、こちらも是非ご覧ください。

思い出の給食メニューがフリーズドライに! ガジェット通信×アマノ食堂(YouTube)
https://youtu.be/V-3-F82kbno

RSS情報:http://getnews.jp/archives/1637258