古いままなのは報道ニュースも一緒でしょ ~報道ステーションを見て~

今回はうさみのりやさんのブログ『うさみのりやのブログGT~三十路の元官僚、社会起業家を目指すの巻~』からご寄稿いただきました。

※この記事は2013年02月14日に書かれたものです。

■古いままなのは報道ニュースも一緒でしょ ~報道ステーションを見て~
一年ぶりくらいに報道ステーションを見ました。

あまり好きな番組ではないので普段だったらチャンネルを変えるのだけれど、当時浪人中でこのブログのご縁で佐久市でご一緒にイノシシ鍋をつついてアツく語り合った、みんなの党の井出ようせいさん(http://yousei-ide.com)が当選されて国会質問の場に立つ勇姿が流れていたのでちょっと見てみることにしました。

『衆議院議員 井出ようせい』サイト

http://yousei-ide.com/

番組の内容はいわゆるよくあるタイプの公共工事無駄批判で流れとしてはこんな感じです。

(1) 補正予算の約半分の5兆円は公共事業

(2) 補修・修繕費は公共事業の1/4で残りの3/4は着工途中工事の再開とか新規着工とかいった内容。これは無駄があるかもしれませんね。

(3) 地元の一般人にインタビュー「公共事業は無駄」と言わせる。やっぱり無駄がありますね。

(4) 兵庫県の農道事業を取り上げて、「農道なのに舗装が必要なのか?」と批判。土木センターの職員が「荷運びで痛んでしまうから舗装は必要」と説明するが、「7割は穀物なのに?」(なにベースで7割かわからないが)とテロップで一方的に反論。

(5) 朝日新聞の解説の方が登場。お決まりの箇所付け(公共事業の工事場所を示した資料のこと)非公開批判。

「公共事業が無駄の温床になるのは事前に工事場所を公開して議論しないからだ。役所は事前に工事場所を公開すると利権争いが激しくなる、というがそれは霞ヶ関の理屈。ガラス張りの議論が必要。」

(6) 自民党は古いママみたいですね。これではダメかもしれませんね。来週、三木谷さんと古賀茂明さんを呼んで解説していただきます。

「えっと今は2008年でしたっけ??」

と思わせるような、政権交代前と全く変わらない報道を続けていてちょっと閉口してしまいました。自分たちが古いままなのに、それを棚に上げて自民党を「古いまま」と批判するのはいかがなものなのだろうか、というのが第一印象。今更、古賀茂明大先生を呼んだところで彼は官庁の内情なんて何も知らないんだけれどな。

・・・とダメだしばかりしても仕方ないのでここから先は少し建設的な話を。

民主党政権の失敗っていうのは「庶民の目線」っていうのを強調しすぎてプロの力を軽視し過ぎたことにあると思うんですよ。彼らがやっていたことは「民主主義」より「民意主義」っていう方が適切で、民意さえあれば専門家の意見や民主主義の原則に反すようなことをしても良い、といって外交や内政をボロボロにしていったと思うんですよ。


で、それをマスコミが後押ししたのは間違いないわけです。
だからそういう失敗を経た今、マスコミがすべきことは

 「ニュース解説には現場のプロを招くこと」

にあると思うんですよ。

確かに今回の補正予算には色々と問題があるのは事実ですが、それを無理矢理番組で流れを作って素人のインタビューや机上で理想論ばっか述べてる評論家インテリの意見をそこにのせるんじゃなくて、本当の現場のプロの意見をきちんと放送することが、政権交代の失敗を踏まえた報道番組の在り方というもの何じゃないでしょうか。

例えば補正予算を批判するにも

● まだ若いですが地域経済だったら18歳の頃から全国各地で商店街や中心街の再生に取り組んでる木下斉さんとか

「木下斉@shoutengai」 『twitter』

https://twitter.com/shoutengai

● 科学技術だったら半導体やbig-dataの部門で世界的成果を上げている中央大学の竹内健先生とか

「kentakeuchi2003の検索結果」 『twitter』

https://twitter.com/search?q=kentakeuchi2003&src=typd

● 農業や過疎問題なら学生を地域に送り込んで次々と再生させている同志社大学の今里滋教授とか

「プロフィール of 今里 滋」 『同志社大学大学院総合政策科学研究科・今里滋ゼミ』

http://imasato.jpn.org/mt31/archives/2004/12/_of.html

こういった人を呼ぶべきだと思うんですよね。(皆様、勝手に名前を挙げて申し訳ありません。)

もちろん視聴率がとれるかどうか、という重大な問題がありますが、むしろこういったプロの方達にコメンテーターとしての基礎を学ばせるような機会を設けて視聴率が取れるようなコメンテーターとして育てていく仕組みっていうものを考えなければならないと思うんですよ。

私自身上に上げたような識者の方と必ずしも意見を同じくする訳ではありませんし、むしろ異なる意見を持っていることが多いのですが、こういった方々の政府批判は常に現場発信で、なるほど、と目から鱗が落ちるようなことをいつも発信してくださいます

ということでまとめ

「自民党だけでなく、マスコミも古いままではダメだ。たまたま口がうまいだけの机上の評論家ではなく、本当の現場を知るプロをコメンテーターとして育てる仕組みを考えるべきじゃないでしょうか?」

ってことで。

なんか今日はひたすら人の紹介をしているような記事でしたね。

ではこの辺で。

執筆: この記事はうさみのりやさんのブログ『うさみのりやのブログGT~三十路の元官僚、社会起業家を目指すの巻~』からご寄稿いただきました。

寄稿いただいた記事は2013年02月25日時点のものです。

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