続・ネットで議論の相手をされない人々のパターン

今回はメカAGさんのブログからご寄稿いただきました。

■続・ネットで議論の相手をされない人々のパターン
このところグチグチ似たようなことを書いているが、むかしはコミュニティ毎に火消し屋がいて、それがある種、議論の教育の場になっていたと述べてきた。堅苦しくはあったけど、勉強というのはそういうものだ。

それがブログ時代になって、議論の仕方を教える・教わる機会というか場がなくなってしまったように思う。自由に書けるけれど、教えてくれる人がいないから、あまり成長できる機会もない。

もちろん別にブログを通して成長しなければならない義務はないわけで、それでいいと思う。正直堅苦しいのはリアルだけで十分だし(笑)。だから俺はネットが見るに耐えない低レベルの議論で溢れていても、なんとも思わない。それでいいと思う。でも、それじゃダメだという人も少なくない。

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議論の仕方を教えるというのは、簡単ではないけれど、難しくもないと思うんだよね。たとえばネット越しで自転車の乗り方を教えるのは大変。実際に相手が自転車に乗っている場面をみることができないのだから。リアルタイムで指示を出すこともできない。

でも議論なら実際に誰がどういう発言をしているのか、ほぼリアルタイムで見れる。こういう場合はこういう方向に話を持って行きなさいとか、指導できるわけだ。自転車の乗り方に比べればはるかに簡単。

ただいまのブログやtwitter中心のネットだと、教える人・教わる人、双方がイマイチ。

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これはスポーツとかでも変な自己流のフォームが見についてしまっている人のフォームを直させる困難さと同じかもしれない。まず本人に「直したい」というモチベーションがなければならない。

直している間は一時的に確実に戦闘力が落ちる。今まで慣れ親しんでいたフォームを放棄させるのだから、新しいフォームに慣れるまで、思うように戦えない。ついつい勝つことを優先すると得意の元のフォームに戻ってしまう。

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教える人というのもコミュニティ中心の時代は、自分の所属しているコミュニティに貢献したい、育てたいと思う古参がその役割を担っていたのだけど、ブログやtwitter時代になると、コミュニティという枠がなくなったので、人を育てたいというモチベーションを持った人がいなくなってしまったように思う。

せいぜい自分に降りかかる火の粉を払うぐらい。まあ、無理もない。自分が属しているコミュニティなら、愛着が湧くだろうけれど、日本のネット全体に対して、「育てたい」と思う人はドン・キホーテのようなものだろう。とてもとても、そんなだいそれたことは…となる。

そもそもバトルの第三者として口を挟む人間からして、議論が上手くない。下手な人間が下手な人間にアドバイスしているようなもの。だからすぐにモラルとかどっちが失礼だとか、そういう不毛な話になる。そんなものいくら考えたところで議論は上達しない。

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罵り合いは未熟な議論の結果であって、結果をいくら非難しても上達しない。サッカーで「負けた」ことをいくら非難してもサッカーがうまくなるわけではない。どういう時にどういう行動を取ればいいかを教えなければならない。

「暴言を吐くな」と言ったところでなんの解決にもならない。暴言を吐くしか他に手段がない状況に追い込まれたからそうなったのであって、そういう状況に陥らないようにするのが、指導というもの。

相手の守りが強固で、自分が望むような土俵に相手を引きずり出せない。そういう時人間は苛立ち、それが高じるとついつい暴言を吐いてしまう。でもそれに対して「暴言を吐くな」といったところでなんの解決にもならない。暴言を吐くのをやめたところで思うような議論ができないことには変わりないわけで。相手の強固な守りをどうすれば突き崩せるかが、議論の指導なのだ。

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対戦ゲームとかでも同じだよね。全然歯がたたないと、人は大なり小なり苛立ちを覚える。これは仕方ない。苛立つか苛立たないかはあまり重要ではなく、じゃあどうすれば相手を攻略できるか?を考えることが大事。指導する側もそういうコツを伝授することが大事。そういう状況で「落ち着け」「冷静になれ」とかアドバイスしても、あまり有益だとは思えない。

冷静になれば実力では勝てるはずの相手に、感情的になったがために負けそうなら、そういうアドバイスも効くかもしれないが、そもそも能力的に明らかな差がある場合は、能力を補うことが重要。

●追記2013-03-01

ウェブでの議論は『時間の有り余るニートや定年世代が絶対的に有利』な面があり、フェアな環境という前提が無い。サッカーのくだりはまさにそうで、ヘタな国・チームほどラフプレーに走って退場を食らう破目に。

こういう考えをする人が、典型的な議論の下手なタイプ。フェアとか言い出すのは、幼稚園の先生にジャッジしてもらわないと、何もできないわけで、その頃から精神年齢が成長していないのだろう。こういう人間は一生議論は上達しない。と言うよりもあらゆることが上達しない。誰かに監視してもらわないと何もできないのだから、営業とかも無理じゃん?ライバル会社に負けて「あいつらはルール違反だった」とかいいそう。

ルールにこだわるなら、「ルールがないのがルール」という現状のルールにも従うべき。勝手に俺ルールを脳内で作って、他人をルール違反だとか言って自己満足しているうちは、ダメだろうね。サッカーの話しなら、一方のチームが「俺たちが審判だ」とかいうようなもの。自己中の自覚がない。

『メカAG』のひとは、さっさと政治家・法曹界にでもデビューしちゃえばいいのに。あの切れ味鋭い論駁の才能を、ウェブでの“勝ってもあとには何も残らない”場だけに埋もれさせるのは、それこそ『才能の無駄遣い』。

http://twitter.com/guldeen/status/307331035815890944

後には何も残らない? そう考えてるから、あなたはいつまでも弱者なんだよ(笑)。「学校の勉強がなんの役に立つのか?」とうそぶいている中学生と同じ。

執筆:この記事はメカAGさんのブログからご寄稿いただきました。

寄稿いただいた記事は2013年03月07日時点のものです。

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