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話題の新書『一億総ツッコミの時代』にツッコミをいれてみた
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話題の新書『一億総ツッコミの時代』にツッコミをいれてみた

2012-12-14 14:31
    話題の新書『一億総ツッコミの時代』にツッコミをいれてみた

    今回はHagexさんのブログ『Hagex-day.info』からご寄稿いただきました。

    ※すべての画像が表示されない場合は、http://getnews.jp/archives/278396をごらんください。

    ■話題の新書『一億総ツッコミの時代』にツッコミをいれてみた
    お笑い芸人であるマキタスポーツ*1こと、槙田雄司氏が執筆した新書『一億総ツッコミ時代』*2が話題だ。
    *1:「所属タレント:マキタスポーツ」 『オフィス北野』
    http://office-kitano.co.jp/talentposts/676

    *2:「一億総ツッコミ時代 (星海社新書) [新書]」 槙田 雄司(著) 『amazon』
    http://www.amazon.co.jp/gp/product/4061385267/

    Amazonの解説には次のように書かれている。

    ああ息苦しい 一億総ツッコミ時代

    ツイッターで気に入らない発言を罵倒し、ニコ生でつまんないネタにコメントし、嫌いな芸能人のブログを炎上させる。ネットで、会話で、飲み会で、目立つ言動にはツッコミの総攻撃。自分では何もしないけれど、他人や世の中の出来事には上から目線で批評、批難――。一般人がプチ評論家、プチマスコミと化した現代。それが「一億総ツッコミ時代」だ。動くに動けない閉塞感の正体はこうした「ツッコミ過多」にある。「ツッコミ」ではなく「ボケ」に転身せよ。「メタ」的に物事を見るのではなく「ベタ」に生きろ。この息苦しい空気を打破し、面白い人生にするために!

    異才・槙田雄司(マキタスポーツ)による現代日本への熱き提言!!

    この新書はオードリーのオールナイトニッポンでも取り上げられ、ネットでも話題を呼んだ(→オードリー・若林「評論家きどりばかりのツイッター」*3)

    *3:「オードリー・若林「評論家きどりばかりのツイッター」」 2012年11月19日 『世界は数字で出来ている』
    http://numbers2007.blog123.fc2.com/blog-entry-2026.html

    大変興味を持ったので、早速購入して読んでみたが、ボケだらけの内容でツッコミを入れたくなったぞ!

    話題の新書『一億総ツッコミの時代』にツッコミをいれてみた

    (画像が見られない方は下記URLからご覧ください)

    http://px1img.getnews.jp/img/archives/1238.jpg

    ツッコミを入れたくなる箇所に付箋を貼っていったら付箋だらけになってしまった…

    すべてにツッコミを入れると新書1冊ぐらい書けそうなので、特に気になった部分だけにツッコミを入れる。

    ●■ ツッコミがあふれる日本!?
    槙田氏の主張はシンプルだ。


    世の中の番組がバラエティ番組化していくと同時に、マスコミ視点で、他者に対して、ツッコミを入れる人が本当に増えた(P29)

    ツッコミの勢力が日本列島を包み込んでおり、ボケの勢力がとても小さい。いわば「ツッコミ高ボケ底」の気圧配置となっているのです。

    今の日本の社会は、みんながみんな何かに対してツッコミを入れたがっている。逆にボケにはなりたくないと感じている。ツッコミの価値が上がって、ボケの価値が下がっている。そんな様子を私は以前から「ツッコミ高ボケ低社会」と呼んでいるのです。(P32)

    ネットの発達により、評論家気取りのツッコミをする人間が増えた。しかし、それでは息苦しく何も生まない。みんなツッコミよりクリエイティブなボケを目指そう…… というのがこの新書で一番いいたいことだろう。

    しかし、槙田氏の主張通り、ネットではそんな「ツッコミ」ばかりなのだろうか? テレビと芸人さんを例に考えてみた。

    ●■ 人は変わらないが技術は変わる
    インターネットが出現する前・後のテレビと視聴者の関係を図にしてみた。インターネットのない時はみんなこんな感じでテレビを見ていたのではないだろうか?

    話題の新書『一億総ツッコミの時代』にツッコミをいれてみた

    (画像が見られない方は下記URLからご覧ください)

    http://px1img.getnews.jp/img/archives/2123.jpg

    テレビを見ながら家族や友人、もしくは独り言で感想をいうのは珍しくない。

    ただ、インターネットが出現したおかげで…

    話題の新書『一億総ツッコミの時代』にツッコミをいれてみた

    (画像が見られない方は下記URLからご覧ください)

    http://px1img.getnews.jp/img/archives/380.jpg

    このようにインターネットで、感想を公開する人が増えた。視聴者のスタイルは何も変わってない。技術が変化しただけだ(上の図はTwitterとFacebookのアイコンを入れてますが、2ちゃんねる、ブログ、mixiなども含みます)。テレビだけでなくネットの出現で、交友関係も可視化されやすくなった。

    そしてインターネットが出現する以前はこのように

    話題の新書『一億総ツッコミの時代』にツッコミをいれてみた

    (画像が見られない方は下記URLからご覧ください)

    http://px1img.getnews.jp/img/archives/462.jpg

    テレビに出演する芸人は、関係者としか交流を持たなかった。

    それがネットの出現により

    話題の新書『一億総ツッコミの時代』にツッコミをいれてみた

    (画像が見られない方は下記URLからご覧ください)

    http://px1img.getnews.jp/img/archives/545.jpg

    このように、視聴者の意見がダイレクトに芸人に届くようになった。

    つまり、槙田氏が言う「ツッコミ高ボケ低社会」になったのではなく、技術が進歩したお陰で視聴者の意見がオープンに、そして出演者にダイレクトに届くようになっただけだ。

    話題の新書『一億総ツッコミの時代』にツッコミをいれてみた

    (画像が見られない方は下記URLからご覧ください)

    http://px1img.getnews.jp/img/archives/6-1.jpg

    ●■ 凡人は黙っとけ
    そして、槙田氏の本を読んで感じたのは、彼は強烈な「テレビ・芸人が偉い」「視聴は全て凡人」「お笑いは絶対的なもの」「インターネットはクソ」という感覚を持っている点だ。

    ツッコむ、ボケる、ウケる、スベる……本来であればお笑い芸人だけが気にしていればよかったことを一般の人々も気にするようになったのです。(P22)

    一般の人は考えちゃダメなの?? 大阪の人は……どうなるの? 

    ツッコミだけを入れていれば、安全な場所から他人を攻撃できます。そのことで自分の価値を高めようと考えている。リスクを最小限にしながらリターンを最大限にしたいと考えたネット民はそのような方法をとってきたのです。(P34)

    確かにそんな人もいるけど、大多数でないのでは? そして安易なツッコミをしている人は、逆にツッコミを入れられてあぼーんする事例も珍しくないですよ。

    (※筆者注 Twitterやネットで得た情報に対して)そこで得た情報に対して、評論家目線や批評家的なスタンスをキープし続けて、何かを表現していくことは、一般の方にはとても大変で疲れることだと思います。(P125)

    「一般の方にはとても大変で疲れる」て大変失礼な表現だよな。そもそも誰が「評論家目線や批評家的なスタンス」を決めるんだろう? やっぱり芸人さん? 自由な発言をしちゃダメなの?

    一般の人ががんばってお笑いを取りに行く必要はないし、面白さを装う必要もない。(P185)

    なるほどなるほど「お笑い」は芸人の特権というわけですね!

    と、文章は丁寧ですが、基本は上から目線の1冊。

    テレビに出ている芸人さんで「視聴者のことを凡人」だと思っている人は、視聴者からのコメントは中傷であれ意見であれ頭に来るんだろうな~

    話題の新書『一億総ツッコミの時代』にツッコミをいれてみた

    (画像が見られない方は下記URLからご覧ください)

    http://px1img.getnews.jp/img/archives/637.jpg

    槙田氏の言いたいことも分かるけど、「芸人とテレビが偉い」「ネット憎し」「凡人は黙ってろ」という、裏メッセージが強すぎて、ちょっと受け入れられませんでした。

    ネット大好きッ子と大阪の人が読むと失神するので…… と言いたいところですが、全体的に薄い内容なので、これで820円+税という価格は高いのでお勧めできません。→試し読みができます*4

    *4:「一億総ツッコミ時代 槙田雄司」 『星海社新書』
    http://ji-sedai.jp/works/book/publication/tsukkomi/01/01.html

    執筆: この記事はHagexさんのブログ『Hagex-day.info』からご寄稿いただきました。

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