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大企業だけ儲けることは不可能
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大企業だけ儲けることは不可能

2013-05-14 18:35
    大企業だけ儲けることは不可能

    今回はメカAGさんのブログからご寄稿いただきました。

    ■大企業だけ儲けることは不可能
    アベノミクス批判をしている人たちが、どうにも目の前の現実と自分の主張がマッチしないのに苛立ち、おそらく最後に持ちだした論法。「アベノミクスで儲けているのは大企業だけだ」。

    アベノミクスでとりあえず景気がいいのは輸出産業だろう。つまり製造業。製造業の場合、物を作らなければ話が始まらない。大企業の業績が伸びるということは、子会社や下請会社の仕事も増えるということ。仕事が増えれば人手不足になり、雇用が増えるか、より優秀な人材を確保するために給料を上げる。

    大企業の社員の給料が上がれば、多くはそれを国内で使うだろうから、他の産業も活発になっていくわけだ。というか大企業「だけ」儲けるというのは、不可能じゃなかろうか。大企業の活動が活発になれば輸送やその他すべての国内の活動が活発になってくるはず。

    まあ社員はすべて国外において、儲けた金も国外に投資するなら不可能じゃないけど、それってもはや日本企業じゃないよね。というかそれだとアベノミクスの恩恵を受けられないような。

       *   *   *

    金融の投資家とかはわからない。アベノミクスで変動した為替に上手に便乗したり、株で儲けることは可能だろうし、儲けた金を国外に投資すれば、彼ら「だけ」が儲けることはできる。

    でも投資家ってそもそも日本企業なんでしょうかねぇ。だって上記のことはどの国でも同じ事ができるよね。国外の投資家がアベノミクスで儲けるのと変わらない。

    投資が海外に行っちゃうんじゃないかと心配する人もいるけれど、それはどうかね。株は安い時に買って高い時に売る。日本はこれまで景気低迷で株も安かったのだから、むしろ上がる余地が大きいかもしれない。アメリカの企業とかの最初から高い株を今から買っても、そんなに儲けられないんじゃなかろうか。

    まあどの株を買えばいいかは神のみぞ知ることだけど、日本が特別不利だとは思えない。ここはひとつ日本に投資して大儲けしようという人間だっているだろう。それで十分だと思うけどね。

       *   *   *

    あと実態が伴ってないのに株だけ上がっているのは、虚飾だバブルだという人がいるけど、株というのはそういうものだろう。「これから業績が上がる」と予想する企業の株をみんなが買うわけで、いくら現状の業績が良くても、これからは斜陽だと思う企業の株はみんな売るから安くなる。

    それをバブルだというなら、そもそも株というものが本質的にバブル。予想が当たるかを賭けてるのだから。実績が出た後なら誰でもわかるわけで、もう誰も買わない。もちろん実績を出せば、今後も引き続き良い実績を出すだろうと「予測」して、株が値上がりすることはあるだろうけど。

    庶民の隅々にまでアベノミクスの効果が波及するには時間がかかる。これは事実。そして円安による輸入製品の値上がりの影響は残念ながらおそらくそれより早い。つまり庶民の生活は一時的には辛くなる。これはどうにもならない。日本経済再生のために踏まなければならないステップ。

       *   *   *

    ただ儲けが大企業だけで止まるとういうのは、ありえないと思うね。大企業の業績が上がれば、遅延はあっても最終的にはすべての庶民にまでその恩恵は回ってくるはず。

    一時的に耐え忍ぶ覚悟は必要。今回の春闘ではボーナスの増額だけでベースアップはほとんどなかった。物価もまだ上がってないし業績回復も始まったばかりだから、今回の春闘でのベースアップがなかったのはしかたない。

    庶民がアベノミクスの成果を得られるのは来年の春闘だろう。ただ輸入製品の値上がりは、それよりは早く来るだろうから、その間は耐えないとね…。

    小泉総理が「痛みを伴う改革」を国民に訴えたように、本当に正直になるなら安倍総理も「インフレの先にある景気回復」を国民に訴えて、国民の理解を得るべきなのだろうけど、これはどうするのが正解かはわからない。どんな方法をとっても裏目に出る可能性があるから。

    たとえボーナスだけとはいえ、大企業が増額を表明したのは、よかった。普通に考えればあの段階ではボーナスすら増額は無理だったろう。それでも増額したのは、景気が良くなってほしい、これで失敗したらもう日本は後がないという危機感からだと思う。大企業も日本の景気がよくなることを望んでいるわけだ。なのに「儲けるのは大企業だけ」とか言う人は、よく言えたものだとあきれる。

    ●追記


    下請けが、もうかなり海外に出てしまっているからねえ。あと不景気時に、少ない発注量に最適化されてるのは下請けの方が強くて、設備投資の重みが上流企業より更にキツイみたい。
    http://twitter.com/ph_nglui/status/331722597135945728

    国内に下請けが残ってないなら、そもそも「儲けられない」中小企業は国内に存在しないんだから、問題ないだろうに。あと発注量云々はその理屈だと好景気になるほど下請けは苦しいってことだね。ならばずっと不景気の方がよいってことになるね。つーか木を見て森を見ずの視点がくだらん。

    本筋は同意。ただ問題は既に企業が破綻済みだったり、海外にかなり製造拠点を移した後だって事なんだよね。時間がかかりそ。

    これも同上。すでに破綻しているなら、もう存在しないんだから「儲けられない」下請けはないんだから、問題ないだろうに。俺の文章ちゃんと読んでるの?

    同感。ただサプライチェーンの頂点から順に利益を増していく事になるので、一番トップに君臨する企業と、一番末端の企業では受け取る益の量が違うと言う事はそれなりにありうる気はしている。そこに手当は必要かと

    なんですべての企業が同じ量だけ儲けるようにしなければならないのか。大企業の方が儲けの量が多いのは当たり前だろう。売上が大きいんだから利益も当然大きい。それは普通のこと。まさか平等にしろとか言ってんの?大企業も中小企業も社員の給料は同じにすべきだとか?大企業の方が給料が高いのは当たり前だよね。そうでないならなんでみんな大企業に入りたがるのか。

    あなた達のいっていることは、円高の時に国内の中小企業は儲けが減る(もしくは倒産する)ということ。俺がいってるのは円安の時に国内の中小企業は儲けが増えるということ。なんで前者の主張が後者の主張に対する反論になるのか。本気で言ってるなら、相当頭悪いねw。

    1社しか儲かってない国が隣にあるじゃないですか。。

    それはアベノミクス(金融緩和、インフレ政策、円安)とは関係ない。なんの話をしてるかすら理解できない馬鹿。

    「下請けの仕事が増える」が「雇用拡大」や「給与増」に直結するような素敵な世界は少なくとも俺の周りには無いなぁ。支払いを削る代わりに仕事は増えて支払据え置き、なら腐るほどあるけど。

    それは不況の時の話だろ。局所的・突発的に仕事が増えるだけならそうだろう。その後また仕事が少ない状態が続く。それは労働力不足ではない。日本全体で長期的に仕事が増えれば労働力不足になるわけで、それが好景気。まあ、物心ついてからずっと不況しか経験してない世代には同情するが。

    いつから資本主義はヒエラルキーを維持、容認するようになったんだ?構造上、中小の立場が弱いのは事実であるし金融緩和、消費税のアベノミクスに逆進性があるのも事実。再分配をしなければ中小は極貧になるだろう。

    ちょっと何言ってんのかわかんないんですけどw。「いつから」って、資本主義というのはむかしからそういうもんだよね。それを平等にしようというので社会主義ができたわけで(でも、あんまりうまくイカなかったのは承知の通り)。

    そもそも一般論として富の再配分は国家の重要な機能。都市部に集まる富を地方に分配するとかね。で、それはアベノミクスとは関係ないと言ってるんだけどねぇ。何度も言うけれどアベノミクスによる格差拡大というのは何も特別なことではない。景気が良くなれば格差拡大するのは当たり前。

    こうやって物事をきちんと分けて考えることができない人が、あれこれごっちゃにした挙句、ヒステリックになる。そういうきちんとした判断ができない人の意見を政治にとりいれても、物事は悪くなるだけ。つーか典型的な馬鹿が書きそうな文章だよね。景気を良くするには格差拡大の政策をとるべき。で、景気が良くなったら(つまり格差が拡大したら)、格差是正する政策をとるべき。同時にはできない。

    一回トヨタとかの調達と接してみれば「大企業が儲かる→下請けが潤う」って理屈の現実味ってもんがわかるんじゃない(適当)

    こいつもホント馬鹿だな。「儲かる」の定義は本文で述べているように「仕事が増える」ということ。以前より仕事が増えることが「儲かる」のであって、具体的に給料の金額がどうとかいう話ではない。大企業の方が下請けよりも給料が高いの当たり前だろう。利益だって下請けよりもはるかに大きいはず。だからこそ大企業なわけで。それを同じじゃないから嫌だというのはアホかと。

    1か0かみたいな無意味な議論

    1か0かのように物事を単純化して考えることが重要。それがわからない人間は自分でものを考えたことがない人間。まずは物理などのように基本的な原理までさかのぼって考えることが重要。その上で理論と実際の違いがなにによって生じるか(たとえば力学なら摩擦とか)をカンガル等順序をとることが必要。それを最初から「わからない」「現実は理論とは違う」では、なにも意味のある考えを生み出すことはできない。

    あなたのように経験だけを重視し「現実はそうじゃない」というだけでは、経験したことしか考えられないわけだよ。デフレしか経験したことのない世代は、インフレの世の中は(経験だけでは)想像できないだろう?だからロジックで組み立てて導いてやってるわけだ。

    でも大企業って本当に儲かるのかなあ?自分が思っているのは、アベノミクスの兆候を見越した個人投資家や不動産保有者だと思うけどな。

    http://twitter.com/heroicjack/status/331913117988712448

    この人もわかってない典型だな。金融緩和しただけで儲かるわけないじゃん。金融緩和は儲けるための原動力になるもの。そもそも金がなければ商品開発もできないわけで、金があれば商品開発ができるというだけ。

    その結果、儲かる商品が開発できるかは保証の限りではない。しかしいままでは商品開発する金もなかったから、絶対に儲けられなかった。それが儲ける道は開けたというだけ。

    本文でも述べたがアベノミクスが安直だという人は、そう考える人がアベノミクスを都合よく考え過ぎなんだよ。甘く見てるのはそういう人の方。

       *   *   *

    竹中平蔵が言っていた「トリクルダウン」とやらがどうしてものの見事に大失敗したのか、これの原因を突き止めないと景気はいいのに庶民はションボリ状態が再来するなあとこの記事見て思った。今度本でも探そうかな

    「失敗した」という点から確認した方じゃいいんじゃないかい?(笑)。不景気になったのはリーマンショックのせいだよね。別に日本に原因はない。その後回復が遅れたのは日銀の金融政策のせい。まあ、馬鹿な人間は最初からボタンを掛け違えるという典型ですな。こういう人間は基本的な分析力(物事を切り分けて考える)がないんだから、いくら本を読んでも無駄。

    執筆: この記事はメカAGさんのブログからご寄稿いただきました。

    寄稿いただいた記事は2013年05月14日時点のものです。

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