11月16日、コラムニストの吉田豪さん(@WORLDJAPAN)が、『Twitter』にて
「某番組のスタッフの人(面識なし)から「某芸能人の絶版の本を番組で紹介したいから、表紙の写真を撮ってメールして下さい」との連絡あり。…もちろん謝礼云々の話はないので、無償でやってくれってことなんだと思います! テレビすごい!」
とツイート。150件以上リツイートされ、「失礼だ」「図々しい」といったような意見が寄せられていたようだ。放送作家の柳田光司さん(@anokoro_no)は
「ひとりの常識なき馬鹿のために…テレビ界全体の信頼が失われていく。本当、恥かしい。癖になるので…「無視」して下さい」
と返信していた。何の番組なのか気になるところだが、翌17日には『日刊ナックルズ』の吉田さんの連載コラムにて
『日曜お昼の番組は豪さんにおまかせ! もちろん無償で...『ほぼ日刊 吉田豪』連載83』
という記事が掲載された。先述のツイート内容に続き、
「面識もない43歳の中年男を完全にAD扱い! ちなみに、この番組はもう10年ぐらいしょっちゅうこんな感じでいろいろ頼んできて、最初は何度か協力したんですけどいつも当たり前のように無償だったので、一度だけ「せめて番組のグッズぐらい下さいよ!」と食い下がり、和田アキ子貯金箱と和田アキ子ストラップをもらったこともあったりします......って、番組名バレちゃいますかね?」
と語っている。番組名に関しては記事タイトルと内容でバッチリ連想できそうである。
民放TVのスタッフが識者をさながらノーギャラで“AD扱い”するということに関しては、昨年『日刊サイゾー』の
『「スタッフが横暴すぎる」人気番組『マツコ&有吉 怒り新党』に“怒り心頭”な人が続出中!?』
(http://www.cyzo.com/2012/08/post_11320.html)
という記事でも触れられていた。映画評論家の江戸木純さんや評論家の切通理作さんが『怒り新党』番組スタッフに対して憤っているというもの。
TV業界に限ったことではないのか、10月23日には、漫画家のいしかわじゅんさん(@ishikawajun)が『Twitter』にて
「N経新聞から依頼メール。あるテーマに沿って漫画作品を10点以上選び、上位5点に推薦文を書いて欲しいという依頼だ。ふむふむと読んでいったら、最後にとんでもないことが書いてあった。 「なお、今回は選者の方々に謝礼等はお支払いしない形式の取材として予定をしております」 どんな形式だ。」
とツイートし、こちらも3000件以上のリツイートをあつめネットニュースにもなっていた。
最近に限ったことではなく、専門家やライターなどにTVの制作スタッフがなにかしら依頼してギャラはなしということは昔からしょっちゅうある模様。TVにもよく出演している、とある著名なライターの方からは以前「何故かわからないが、彼ら(TVの制作サイド)は我々がギャラがなくても仕事を手伝って当然、みたいな前提で話をしてくることがある」という話を伺った。「以前のように制作費が潤沢に使えなくなってきて、ますますその傾向が強まってきているのでは?」とも語っていらしたのだが、果たして……。
※画像は『Twitter』より引用
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