5月3日に公開となるスウェーデン発の映画『シンプル・シモン』。
スウェーディッシュ・ポップにのせて鮮やかな色調で綴られる今作は、アスペルガー症候群という特性を持つシモンを主人公にしたハートフルなラブコメディです。
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●安心して過ごすために、シンプルに生きるシモン
シモンはこんな特徴を持っています。
・他人の感情を読むことが苦手
・他人に触られることを嫌い
・自分だけのルールで生きている
・気に入らないことがあると宇宙船(ドラム缶)にこもる
一見自分勝手に見えてとても臆病なシモンは、安心して過ごすために定めた細かなスケジュールに沿ってシンプルな生活を送っています。曜日ごとの食事、曜日ごとの夜の過ごし方、分刻みの一日のスケジュール……歯磨き粉の量までなにもかも。
●シモンを受け入れる人、そうでない人
両親と相容れなかったシモンは、大好きな兄・サムとそのガールフレンドと一緒に住むこととなりますが、自分のルールを曲げることのないシモンとの生活に耐えられなかった彼女は家を飛び出してしまいます。サムは大切な恋人を失ったことで意気消沈。もうシモンのルールに付き合う余裕はありません。
大好きな兄を失ってしまいそうなシモンは、解決方法を考えます。
「アスペルガーの僕を受け入れられる“科学的にカンペキな恋人”がサムにできれば、もう一度自分の安心できる生活が取り戻せるはずだ」
そうしてシモンは、サムのための“科学的にカンペキな恋人”を探して奔走します。シモンが、非常識でユーモラスな独自の恋人探しを繰り広げた末に出会った、ある一人の女性とは――。
●自分と違う相手と付き合っていく方法
今作のシモンは一見特異なキャラクターですが、彼は“他人と違う自分”のシンボルであり、私たちは誰しも他人と相容れない部分を持っています。それは憎むべきところかというと、決してそうではありません。
誰もの価値観や考え方が寸分違わず同じであれば、揉め事も起こらずうまくやっていけるのかもしれない。だけれどそれはあまりに退屈。違いがあるからこそ新鮮で、違いがあるからこそ楽しくて、違いがあるからこそ相手を好きになる。だからこそ一緒にいたい。そのためにはどうすればいいか。
映画『シンプル・シモン』は、自分と相手が違うことの素晴らしさ、誰もが自分と相手との違いを受け入れて楽しむためのヒントを教えてくれます。
決して説教臭くならず、笑いを交えてじんわりと染みこんでくるストーリーは心の何処かにいつまでも残ることでしょう。
監督は、本作がデビュー作となる1985年生まれの若き新鋭アンドレアス・エーマン。シモンを演じたのは、名優ステラン・スカルスガルドを父に持つビル・スカルスガルド。
たくさん笑えてちょっと泣けて、幸せな気持ちになれる映画『シンプル・シモン』は渋谷ユーロスペースほかにて5月3日より公開です。
『シンプル・シモン』公式サイト:http://www.simon-movie.jp/
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