今回はメカAGさんのブログからご寄稿いただきました。
■続・「好き」とは何か(メカAG)
「「好き」とは何か」 2014年04月26日 『ガジェット通信』
http://getnews.jp/archives/523060
ではなぜ「好き」な対象は人によって分かれるのか。これはたとえるなら、あてもなく近所を散歩するようなもの。特にどこに行くと決めていないから、デタラメな選択を繰り返していく。
でも何度も散歩を続けると、次第に通るルートが決まっていく。時々いつもと違う道をあえて歩いてみる。そっちを頻繁に歩くようになることもあれば、やっぱり元の道を頻繁に歩くこともある。
通り慣れている道は、1)大きな危険がなかった、2)過去に自分に新たな体験をもたらしてくれた、という理由で、他の道よりも優先的に選択されるのだろう。
* * *
むろんその一方で「新たな発見」を求めて違う道を選択したりもする。ただ思うに新たな道の開拓というのは、スタート地点から遠くで行われるように思う。スタート地点からいきなりいつものルートとは反対方向にはいかない。いや、かつては行ったのだろう。しかしやがて試さなくなる。そしてスタート地点から遠く離れた場所で、新規のルートを開拓しようとする。
おそらく「遠く離れた場所に良い物がある」という戦略なのだろう。だから例えば北へ向かう道をすでに開拓したならば、さらに北へ向かう道を優先的に開拓する。東へ向かう道を開拓し直すには、家の近所からやり直さなければならない。
たとえ北と東の違いはあれど、家の近所には新しいものは存在しないと人間は考える。これは幼少の頃、まだ家の中をハイハイしていたころの経験がそうさせるのだろう。遠くはなれたところに面白いものがある、と。行き止まりでもうその先に進めなくなるまでは、これまでとは全然違う方向を探索しようとは思わない。
かくて「興味」の方向も次第に固定されていく。人はそれを「好き」と名づけた。「好き」とは、これまで多く通ってきた道(多くやってきた事)なのだ。好きだからその道をよく通るのではない。よく通る道を好きと呼ぶ。それ以上でもそれ以下でもない。
執筆:この記事はメカAGさんのブログからご寄稿いただきました。
寄稿いただいた記事は2014年04月25日時点のものです。
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