今回はメカAGさんのブログからご寄稿いただきました。
■続・なぜ「ググれば5分で解決する問題」をググらないか(メカAG)
あと、やっぱオッサンになると頭の中のバッファ、スワップ領域、スタックが少なくなるんだよね…。なんとも悲しいが。
若い頃は本来やることを(半分意図的に)忘れて、自分が興味を持った事柄をとことん調べたものだ。んで「○○終わったか?」「いいぇ、まだです」「いままでなにやってたんだ」となる(笑)。
それこそExcelの使い方だって、何かを知りたくて調べ始めたら、途中で面白そうな機能をみつけて、そっちをどんどん調べて行ったり、と。
こういうのは非常に大事。自主的に調べるかどうかが、長い目で見れば能力の差になって行く。
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ところが年をとると、悲しいかな、スタックやスワップ領域が減るんだよね。ある事柄を保留にして、他のことをやるというのが、やってできないことはないが、結構苦痛になってくる。
小学生は必要なくても走り回るよね。オッサンも走れと言われれば走れるが、あまり自分から好き好んでは走らなくなる。
若い頃はメモリが1GBのパソコンだった。年をとるとメモリが512MBぐらいに減ってしまい、あとはスワップメモリで一生懸命補ってる状態。スワップイン・スワップアウトを繰り返せば(速度はともかく)同じことができるけど、できれば512MBのメモリだけで処理したくなる。すると思考できる範囲が減っていくんだよね。
だから「これはスワップメモリを酷使してでも1GBで処理すべきこと」と「これは512MBですましちゃえ」という見極めが重要になってくる。若い頃はそんなこと考えず、全部1GBのメモリをたっぷり使って思考してたのにね。
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若い頃、高齢者が、数を数えてる時話しかけないで!と怒る理由がわからなかった。落語の「時そば」じゃないけど、そんなに複雑な計算してるわけでもないのに。しかし、悲しいかな最近だんだん分かるようになってきた(苦笑。
やっぱね~、いまさらだけど、思考の速度、というか同時に思考できる情報量が、年をとると圧倒的に減少する。やっぱピークは18歳位だと思う。それは20歳代は余裕で維持できるし、30歳前半までなら頑張れば同じことができる。
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それ以降は処理能力の衰えをテクニックで補ってるだけだ。ようするにそれまでに効率よい思考方法を身につけてないと、ならない。少ないリソースで効率よく思考する方法をね。
だから若い頃、直感(感覚)に頼った思考をするタイプだと、結構やばいと思う。直感というのはおそらく同時に処理できる情報量頼みの思考方法。一度に大量のリソースを使う。
思考をシステム化(手順化)しておけば、それを細かなステップに分解できて、同時に使用するリソースを節約できる(むろん処理時間は増えるが)。
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ということで若い頃直感に頼ってると、急激にアホになるので注意(笑)。とりわけ新しいことを思考できなくなる。過去と同じことなら膨大なデータベースを検索してなんとかなるが。
スポーツと同じですな。若い頃は体力頼みでも勝てた。でもその間に技術を身につけておかないと、体力がおぼつかなくなった時に勝てなくなる。思考も、無意識に行ってるパラレル処理を、意識的に行うシーケンシャル処理に分解できるようにしておかないと。
まあネットやパソコンがある時代に生まれてよかったよ。かなりの外部記憶をパソコンやネットに頼れる。もしネットやパソコンがなかったら…と思うとあまり想像したくない。その意味ではネットやパソコンは高齢者の思考力の寿命を伸ばすだろうな。いまの60代はすでにパソコン世代だよね。1980年代に30代だったのだから。
後の若者世代は、高齢者の生物学的寿命だけでなく、思考力の寿命も伸びて、それらと張り合わなきゃならなくて可愛そうだねw。
関連記事:
「なぜ「ググれば5分で解決する問題」をググらないか」 2014年06月23日 『ガジェット通信』
執筆:この記事はメカAGさんのブログからご寄稿いただきました。
寄稿いただいた記事は2014年07月03日時点のものです。
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