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ご譲位後の上皇 『徒然草 気まま読み』#24
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面白い 二次資料か 研究者の貌だ 写経した人 太子を戒める 伏見宮統なんて出来て 富士
今回扱うのは、第二十七段。全文を紹介すると…御國ゆづりの節會行はれて、劒(けん)・璽・内侍所わたし奉らるゝほどこそ、限りなう心ぼそけれ。新院のおりゐさせ給ひての春、よませ給ひけるとかや、殿守の伴のみやつこ(御奴)よそにしてはらはぬ庭に花ぞ散りしく今の世のことしげきにまぎれて、院にはまゐる人もなきぞ寂しげなる。かゝるをりにぞ人の心もあらはれぬべき。先頃、200年ぶりの天皇ご譲位が行われたが、譲位が当たり前だった時代の『徒然草』に書かれた譲位はどういうものだったのかというと、それは大層侘しさを感じさせるものだった。そこに書かれた譲位は、95代・花園天皇から96代・後醍醐天皇へのものであると推測されている。つまり、南北朝の動乱前夜の譲位であったという事情がそこにはあった。今回、祝賀の中でご譲位が実現したのは実に幸福なことだったと実感。さらには、ご譲位に伴い行われる三種の神器の継承について、桓武天皇の時代から鏡だけは動かされなかったという定説に対して、実は鏡も動かされていたのではないかと思われる記述があるという、興味深い余談も登場!