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「乗馬の達人」徒然草気まま読み#126
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今回扱うのは、第百八十五段。全文をご紹介すると…城(じゃうの)陸奧守泰盛〔城は出羽秋田城、城介で陸奧守を兼ねた、義景の子、北條時宗の舅〕は雙なき馬乘なりけり。馬を引き出でさせけるに、足をそろへて閾(しきみ)をゆらりと超ゆるを見ては、「これは勇める馬なり。」とて鞍を置きかへ〔他の馬へ置きかへる〕させけり。また足を伸べて閾に蹴あてぬれば、「これは鈍くして過ちあるべし。」とて乘らざりけり。道を知らざらむ人、かばかり恐れなむや。天下無双の馬乗りのエピソード。名人であるからこそ、事前に慎重な判断をしてから場に臨むもの。そこが達人の達人たるゆえんである。ほかのいろんなジャンルにおいても、同じことが言えるのではないだろうか?