10月29日の高野さんの「極私的情報曼荼羅」――「今日のサンプロでの“農業論議”について一言!」に触発されて、いますすめられている「戦後最大の農政改革」なるものについて考えていることを少し整理しておきたい。

 今度の農政改革とは、高野さんも書いているように「所得保証の対象となる農家の規模を、都府県の個別経営で4ヘクタール以上、北海道は10ヘクタールとし、また、個別ではその規模に達しない場合に村単位で共同で20ヘクタール以上の『集落営農』を行えば対象とするという具合に、かなり機械的に営農面積だけで線を引いた」ものである。

 そしてその政策が「全国平均で農家数の半分を占める小規模農家やじいちゃん・ばあちゃん農家が切り捨てられる形」になっているのも事実なのだが、それが「『経済=産業政策』として強い農家を育てつつ、『環境=社会政策』『格差是正政策』として弱い農家を維持」することになるかどうか