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記事 155件
  • 田中良紹:コロナに敗れて権力を手放し訴追を免れなくなった2人の政治家

    2020-12-04 09:35  
    今年8月に安倍前総理が病気を理由に退陣を表明した時、私は「安倍総理はコロナに敗れた世界初のリーダーと記録されるかもしれない」とブログに書き、11月には「トランプはコロナに敗れた世界で2人目の政治リーダーである」と書いた。2人とも新型コロナウイルスさえなければリーダーとしての政治人生を全うできたはずだからである。  安倍総理の場合はコロナ禍がなければ夏に東京五輪が開催され、招致に成功した総理が開催時の総理も務めることで世界から注目を浴び、誰もが批判できない存在となることで、余力を持って岸田文雄氏に「禅譲」し、3度目の総理を目指すシナリオを書くことができた。  トランプ大統領はコロナ禍がなければ再選は確実と思われた。2期8年という大統領任期を全うできなかった大統領はこれまで10人中3人しかいない。再選率は70%と高いのだ。勿論トランプを嫌う国民も多いが、コロナ禍が米国を襲うまで経済は絶好調だった。
  • 田中良紹:前総理の敷いた地雷原を後継総理は行く

    2020-11-03 10:35  
    昔、親しくしていた外交官がこんなことを言った。「日本の総理もアメリカ大統領のように辞めたら故郷に引っ込むようにすれば、政治がどれほど良くなることかと思う。日本の政治がおかしくなるのは、元総理たちが現役でいて政治に影響力を行使するからだ」。  確かにアメリカ大統領は退任するとホワイトハウスの庭からヘリコプターに乗って故郷に帰るという儀式をやる。そして故郷に自分の図書館を作り、大統領任期中の公務に関する資料や書物、写真などを展示して一般に公開する。そうすることで生臭い政治には関わらない姿勢を示す。  しかし日本では総理を辞めても議員まで辞める人はいない。現役の議員でいる限り生臭い政治と縁は切れない。しかも政権交代がなかった「55年体制」の時代は自民党の派閥同士が権力闘争をしていたから、元総理が派閥抗争の前面に立つこともあった。
  • 田中良紹:コロナ禍で考える戦後日本の構造的弱点

    2020-08-07 12:34  
    コロナ禍が世界を襲った時、各国がすぐに行ったのは国境封鎖と自国優先の行動だった。コロナの急速な蔓延は、ヒト、モノ、カネが自由に国境を越えるグローバリズムによるものだが、それに対抗するには国境を閉じ、自国を第一に考えて行動せざるを得ないからだ。  米国のトランプ大統領が感染源である中国や欧州からの入国を禁止すると同時に、自国産のマスクを輸出禁止にしたのは、それを象徴する出来事だった。その時私は食料を外国に頼るしかない構造にした戦後日本の弱点をまず考えた。
  • 田中良紹:安倍総理は衆議院解散に打って出るのか

    2020-07-06 13:42  
    新型コロナウイルスで国民に我慢を押し付ける一方、日本経済を確実に落ち込ませる「緊急事態宣言」の先行きが分からぬ時に、地方自治体の首長から「9月入学」の話が出てきた。長年取材をしてきた私の勘では、誰かが後ろで糸を引いている。 欧米に合わせ「9月入学」の方が良いという議論は昔からあった。「9月入学」が多い欧米の国々に留学する学生にとって日本の「4月入学」は都合が悪い。グローバリズムの時代にそぐわないという議論である。その是非はいろいろあろうが、その話がなぜ今出てきたかというところで、私は「ショック・ドクトリン」を思い出す。 「ショック・ドクトリン」とは、新自由主義経済の教祖ミルトン・フリードマンの「真の改革は危機によってのみ可能となる」という主張を指す。カナダ人のジャーナリスト、ナオミ・クラインが名付けた。日本語訳は「惨事便乗型資本主義政策」という。
  • 田中良紹:コロナ禍が生み出す新しい世界

    2020-06-01 09:57  
    新型コロナウイルスで国民に我慢を押し付ける一方、日本経済を確実に落ち込ませる「緊急事態宣言」の先行きが分からぬ時に、地方自治体の首長から「9月入学」の話が出てきた。長年取材をしてきた私の勘では、誰かが後ろで糸を引いている。 欧米に合わせ「9月入学」の方が良いという議論は昔からあった。「9月入学」が多い欧米の国々に留学する学生にとって日本の「4月入学」は都合が悪い。グローバリズムの時代にそぐわないという議論である。その是非はいろいろあろうが、その話がなぜ今出てきたかというところで、私は「ショック・ドクトリン」を思い出す。 「ショック・ドクトリン」とは、新自由主義経済の教祖ミルトン・フリードマンの「真の改革は危機によってのみ可能となる」という主張を指す。カナダ人のジャーナリスト、ナオミ・クラインが名付けた。日本語訳は「惨事便乗型資本主義政策」という。
  • 田中良紹:コロナ禍で喪いつつあるレガシーを「9月入学」で取り戻すのか?

    2020-05-04 10:53  
    新型コロナウイルスで国民に我慢を押し付ける一方、日本経済を確実に落ち込ませる「緊急事態宣言」の先行きが分からぬ時に、地方自治体の首長から「9月入学」の話が出てきた。長年取材をしてきた私の勘では、誰かが後ろで糸を引いている。 欧米に合わせ「9月入学」の方が良いという議論は昔からあった。「9月入学」が多い欧米の国々に留学する学生にとって日本の「4月入学」は都合が悪い。グローバリズムの時代にそぐわないという議論である。その是非はいろいろあろうが、その話がなぜ今出てきたかというところで、私は「ショック・ドクトリン」を思い出す。 「ショック・ドクトリン」とは、新自由主義経済の教祖ミルトン・フリードマンの「真の改革は危機によってのみ可能となる」という主張を指す。カナダ人のジャーナリスト、ナオミ・クラインが名付けた。日本語訳は「惨事便乗型資本主義政策」という。
  • 田中良紹:陰謀論としての新型コロナウイルス世界蔓延

    2020-04-06 09:05  
    先週から始まった予算委員会の与野党攻防で、安倍総理の「桜を見る会」を巡る「決して非を認めない答弁」は相変わらず同じことの繰り返しだ。6日目となった3日の委員会でも立憲民主党の辻元清美議員が「前夜祭」の疑惑を追及したが、追及は空回りするばかりだった。  辻元氏は、ホテル・ニューオータニで開かれた800名規模の安倍後援会主催の「前夜祭」について、「政治家のパーティなら政治資金報告書に記載しなければならず、記載していないのは脱法行為だ」と追及したが、安倍総理の答弁は「政治家のパーティではないので脱法には当たらない」というものだった。  「政治家のパーティ」とは政治家が主催し、なるべく大勢の人に一人2万円程度のパーティ券を買ってもらい、費用を差し引いた分が政治資金となる。これは政治資金報告書に収入と支出を記載しなければならない。
  • 田中良紹:感染症リスク低下より支持率低下リスクを重く見た安倍総理会見

    2020-03-02 08:00  
    先週から始まった予算委員会の与野党攻防で、安倍総理の「桜を見る会」を巡る「決して非を認めない答弁」は相変わらず同じことの繰り返しだ。6日目となった3日の委員会でも立憲民主党の辻元清美議員が「前夜祭」の疑惑を追及したが、追及は空回りするばかりだった。  辻元氏は、ホテル・ニューオータニで開かれた800名規模の安倍後援会主催の「前夜祭」について、「政治家のパーティなら政治資金報告書に記載しなければならず、記載していないのは脱法行為だ」と追及したが、安倍総理の答弁は「政治家のパーティではないので脱法には当たらない」というものだった。  「政治家のパーティ」とは政治家が主催し、なるべく大勢の人に一人2万円程度のパーティ券を買ってもらい、費用を差し引いた分が政治資金となる。これは政治資金報告書に収入と支出を記載しなければならない。
  • 田中良紹:小渕優子事件の学習効果を見せつける安倍総理の逃走術

    2020-02-06 12:43  
    先週から始まった予算委員会の与野党攻防で、安倍総理の「桜を見る会」を巡る「決して非を認めない答弁」は相変わらず同じことの繰り返しだ。6日目となった3日の委員会でも立憲民主党の辻元清美議員が「前夜祭」の疑惑を追及したが、追及は空回りするばかりだった。  辻元氏は、ホテル・ニューオータニで開かれた800名規模の安倍後援会主催の「前夜祭」について、「政治家のパーティなら政治資金報告書に記載しなければならず、記載していないのは脱法行為だ」と追及したが、安倍総理の答弁は「政治家のパーティではないので脱法には当たらない」というものだった。  「政治家のパーティ」とは政治家が主催し、なるべく大勢の人に一人2万円程度のパーティ券を買ってもらい、費用を差し引いた分が政治資金となる。これは政治資金報告書に収入と支出を記載しなければならない。
  • 田中良紹:日本没落の「三十年」を終わらせることはできるのか(2)

    2020-01-03 08:41  
    平成の「三十年」が終わった年の大晦日、衝撃的なニュースが飛び込んできた。保釈中の日産のカルロス・ゴーン元会長が秘かに日本を出国し、レバノンに入国したのである。

    4月に裁判が開かれる予定で、そこで無罪を主張すると見られていたことから、なぜこの時期に保釈条件を破り、15億円の保釈金を没収されても出国を決意したのか、様々な憶測が生まれる。