東日本大震災から丸4年がたとうという2月26日、イギリスのウィリアム王子が初めて日本を訪れた。天皇・皇后両陛下との会食を楽しみ、安倍首相とは福島の被災地を訪問。NHK大河ドラマの撮影現場や代官山蔦屋書店など、一風変わったスポットも視察したが、写真はそんな王子が被災地の子供たちと交流を図ったときのもの。おそらく、子供たちの笑顔に日本の復興を垣間見たことだろう。だが、その直後、またもや杜撰すぎる復興政策の実態が明るみになった。3月2日に会計検査院が公表した検査結果から、25兆円の復興予算のうち9兆円ものお金が使われていなかった事実が判明したのだ。全国紙の政治部記者が話す。 「復興予算は当初19兆円だったものが、安倍政権下で『それじゃ足りない』と25兆円にまで拡大されました。ところが、ふたを開けてみたら、昨年3月末時点で5兆円が執行されず、国庫に残ったまま。国が自治体などに支出して名目上は“執行済み”になっていた20兆円についても、約4兆円が基金などにプールされた状態でした。執行率は80％ですが、実際には予算の35％が未使用だったのです。中でも問題視されているのは、災害公営住宅の整備などに関連する40の事業。執...