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Vijuttoke23年6月号「Crazy Monsters』Crack6 × Vijuttoke6ヶ月対談企画 第二弾:千聖【MSTR Crack6 / PENICILLIN】× YUKIYA(Kαin)」対談!
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Vijuttoke23年6月号「Crazy Monsters』Crack6 × Vijuttoke6ヶ月対談企画 第二弾:千聖【MSTR Crack6 / PENICILLIN】× YUKIYA(Kαin)」対談!

2023-06-26 18:00

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    「10月28日・29日に新宿ReNYで行なわれるCrack6主催のライブ・イベント<Crazy Monsters Halloween Party 2023>を祝した、千聖(vo/g)と同イベントに出演するアーティストの対談連載。
    第2弾となる今回はKαinのYUKIYA(vo)を招いて行われた。
    ほぼ同時期にメジャー・デビューを果たし、長年に亘って第一線で活動している両名ならではの密度の濃い対談をお届けする」​

    ――お二人は、古くからの知り合い同士でしょうか?

    千聖:いや、実はちゃんと話すのは今日が初めてかな。1回だけ…DAISHI(vo/Psycho le Cému)主催のLIQUIDROOMでイベントをしたことがあって、そのときにCrack6もKαinも出ていて。確か楽屋が一緒だったけど、出番の関係で入れ替わりになったから話したりすることはなかった。それしか、記憶がないですね。

    YUKIYA:競演させていただいたのは、そのときだけだと思います。もちろんPENICILLINのことは昔から知っていました。デビュー当時のPENICILLINは“とにかく男前です!”みたいなイメージを押し出していて、僕は男前が好きなので(笑)、すごくカッコいい人達だなと思っていました。

    千聖:当時のPENICILLINはなんかハチャメチャでね(笑)。ノリでこういうのをやっちゃおうみたいなところがあったから、雑誌を見ている人とかには“なんなんだろう、この人達は?”という感じだったと思う(笑)。他の人達と違うことをしないと注目されづらいと考えていたというのもあるな。だから、ちょっと規格外のことをして興味を持たせるということをやってみていたと思う。YUKIYAさんはD≒SIREでデビューして、広告がいつもYUKIYAさんが“バシッ”と写っているヤツでしたよね。カラーじゃなくてモノクロが多かった。すごくインパクトがあって、強く印象に残ってる。

    YUKIYA:カラー広告を出さなかった理由はD≒SIREはシンコー・ミュージックに所属していたんですけど、僕らは社内プライオリティが低かったんです(笑)。だから、狙っていたわけじゃなくて、そうせざるを得なかった(笑)。

    千聖:そうなんだ?でも、そうはいっても相当雑誌に広告を打っていると思う。だから、印象に残っている。1発とか2発だったら印象に残らないし。

    YUKIYA:それは、多分『Vicious』だけなんですよ。『Vicious』はシンコー・ミュージックが作っている本だったから。『SHOXX』とか『Fool’s Mate』とかはJILSになる前は、ほとんど載せてもらったことがないです。

    千聖:広告だけじゃなくて、バンド名とかバンド・ロゴもインパクトがあったから、すごく露出しているイメージがあったのかな。そもそもD≒SIREは、どういう感じで始まったんですか?

    YUKIYA:ギターの聖詩くんが新しいバンドを作りたくて、メンバーを探していたらしいんですよ。あとはボーカルだけ決まっていないという状態で僕が紹介されて、加入することにしたんです。

    千聖:その後シンコー・ミュージックに所属するようになったと言うことですかね。D≒SIREを経て、JILSを始めた経緯は?

    YUKIYA:D≒SIREはインディーズのバンドだと皆さんに思っていただいていますけど、結成して2~3ヵ月でシンコー・ミュージックから声がかかって、その後も東芝EMIとか吉本興業といった大きい会社に出資してもらっていて、実際は自主製作音源というのが1枚もないバンドなんです。解散したときもメンバーが不仲になったりしたわけじゃなくて、大人同士が揉めて分裂したことで解散せざるを得なくなったんです。当時はまだ20代で、大人に翻弄されたなという気持ちが強かった。なので、純インディーズ・バンドというか原盤を自分で持って、マネージメントも自分でやって…という形でどこまでできるか試したくて、’99年の年末からJILSを始めました。


    ――自分達の力だけで活動することを選択されたことはリスペクトします。お二人の最近の活動についてもお聞きしたいのですが、まず、千聖さんはCrack6のニュー・アルバム『カナリア最終楽章:CODA 』が6月6日にリリースされました。

    千聖:今回のアルバムは、4年前の2019年に恋愛小説みたいなことを書いてみようかなと思ったところから始まったんだけど。恋愛モノを書くのは照れくささもあるけど、“カナリア”という女の子を主人公にした物語を作ってみようかなと。それで、その年の6月に「カナリア」というシングルを出したんですよ。で、そのまま翌年2020年の6月に同じテーマのアルバムを出して、ツアーをまわって終わらせようと思ってたんだけど…ご存じのように'20年の頭にコロナが起こって、リリースやツアーが全部が中止になってしまった。その時点で最後の方まで作っていたけど、一度断念して。そこからコロナが2年、3年と続いていって、その間も通販とかで別な作品を出していたけど、それはあくまで別作品なのでカナリアとは関係のない曲だった。でも、カナリアの決着をつけないと“あのシングルは、なんだったんだ?”ということになるし、自分の中でもモヤモヤするんで、今年の6月にアルバムを出しましょうということになったわけです。それで、3年前に作ってたデータをまた全部引っ張り出して、整理して、新曲もさらに1曲作って形にしたのが『カナリア最終楽章:CODA 』というアルバムです。


    ――同作の制作はPENICILLINのツアーと被って大変だったようですが、そういう中で新曲を作られたのはさすがです。

    千聖:3年前の楽曲データを見直してみたら、CODAと言う曲がアルバムの最後の曲用に作ってあったんだけど “見えない敵をマシンガンで撃ち放て”という歌詞が歌い出しでね。それはコロナに対する怒りを歌っている詞でもあるんだけど、当初予定だった最後から2番目の曲とその最後のCODAとの繋がりというか、そこに橋渡しをする内容の曲が抜けていたので新たに作ることにしたんです。それが「Heaven」という曲で、先月のPENICILLINの全国ツアーで広島から帰っているときに作った(笑)。 内容的には“幸せを掴んだはずのカナリアにとって、ここは本当に天国なのかな?”という感じです。まぁ今回は恋愛小説を作ったつもりだったけど、結局人それぞれにとっての「幸せ」とはなんだろうという「幸福論」がテーマになった感じかな。


    ――いいところに行くことができましたね。そして、YUKIYAさんはご自身の誕生日の5月2日に<Kαinワンマンライブ「約束の日」CD無料配付GIG>と銘打ったライブを新宿ReNYで開催されました。

    YUKIYA:あの日のライブはイヤモニが不調で1曲目、2曲目は全く歌の音程が分からなかったんです。それは悔いが残りましけど、観にきてくれたバンドマンとかも言ってくれたように、後半になるに連れてどんどん盛りあがっていく感じにできていたから、それはよかったなと思います。お客さんのパワーに助けられたライブでしたね。


    ――あの日のライブは会場で観させていただきましたが、観応えのあるライブで楽しめました。それに、VIPチケットと一般チケットが選べたり、ライブ中に15分ほどの休憩を入れるといったライブの形態のよさも光っていました。

    YUKIYA:その辺りはコロナがきっかけで、オール・スタンディングでギュウギュウ詰めの状態のライブをするのが厳しくなって。そうなったときに、逆に今ならできることもあったんですよね。たとえば、スタンディングのほうがいいという人もいれば、ちょっとチケットが高くなってもいいから座席ありのほうがいいというお客さんもいて、ギュウ詰めにできないことを活かして、それぞれの好みに合うチケットを選べるようにしたりとか。ライブハウスもコロナ禍の中で何もしないよりは箱代を安くして、安全なライブを…というふうに、徐々に再開してきたじゃないですか。それを受けて、じゃあ収容人数を少なくして、その代わり座席ありにして、イスとイスの間隔も大きく空けましょうと。そうなると総キャパは減るので、申し訳ないけど単価は高くしますという形を採らせてもらうことにしたんです。それよりもさらに単価を上げないといけない場合は、今までは会場限定シングルを売ったりしていたけど、もうシングルはチケット代にインクルードしたりとか。5月2日のライブもインパクトがあるから’90年代みたいにCDを無料配布しますよと言いましたけど、実際にはチケットにインクルードしたんです。


    ――先日のライブでは終演後にVIPチケット購入者限定のサイン会もされましたよね。無料配布するCDを作ったことも含めて、ご自身の負担が増えることを厭わないのはさすがです。

    YUKIYA:コロナになるちょっと前くらいから海外アーティストはライブで“ミート&グリード”というのをやるようになったんですよね。現地のミート&グリードではお客さんがビッグ・アーティストと写真を撮れたりして、「だったら喜んで5万円払うよ」みたいな状況になっている。つまり、決してぼったくりで価格を高くしているんじゃなくて、いかにお客さんに価格に見合った満足度を与えられるかということを考えているんですよね。それは自分も一緒なので、やることが増えるのは全く苦にならないです。


    ――ファンを思いやる気持ちの深さを感じます。続いて、10月28日・29日に新宿ReNYで行なわれる千聖さんの主催イベント『Crazy Monsters Halloween Party 2023』にKαinを誘われた経緯を、話していただけますか。

    千聖:『Crazy Monsters Halloween Party』は、海外では昔からハロウィンというイベントがあったけど、日本に定着したのは2000年以降だし、遅かったんだよね。新しい文化として国内に入ってきてみんなが仮装とかをやり始めたときに、ヴィジュアル系のそういうイベントがあってもいいんじゃないかなと思ったんですよ。普段とは違う姿のバンドを見させられるというのはファンにとっても面白いんじゃないかなと。それで、ハロウィン・イベントを始めて、それがずっと続いてきている。今回YUKIYAさんに声をかけたのは『Crazy Monsters Halloween Party』もコロナでずっと中止になっていて、それを再開させるとなったときに第1弾を飾るにふさわしい人だなと思ったからですね。

    YUKIYA:すみません、今初めて“そうか、ハロウィンなのか”と思いました(笑)。時期が時期だからハロウィンと謳っているだけだと思っていたんです。

    千聖:そうか(笑)。でも、実は仮装は強制ではなくて、その人達次第ですね。いつもと違う姿ということで、たとえば全員スーツとかでもいい。“こうじゃないといけない”というのはなく、それぞれが自由に遊ぶというイベントになってる。

    YUKIYA:そうなんですね。出演者のラインナップを見たときに、今やっているバンドは知らなくても“この人、昔のバンドで見たことがある”とか“自分が好きなバンドと対バンしたことがある”というお客さんが多いだろうなと思ったんです。出演者の世代がわりと近いから。だから、そっちがコンセプトのイベントなのかなと思った、勝手な思い込みですけど。

    千聖:いや、そういう目的も当然ありますよ。我々が20代の頃とかはイベントはあって然りの状態だったけど、30代、40代になって“パッ”と周り見てみたら自分達の世代のバンドがあんなにいたのに、ほとんど解散していて、残っていても独立独歩で活動していて、出たいと思うようなイベントがなかったんですよね。それは、お客さんも一緒で行きたいイベントがない感じだったと思う。だから、行ってみたら“あっ、この人知ってる!”とか“今は、こういうバンドをやっているんだ”というアーティストを見れるイベントにしたかった。それが、第2の目的。

    YUKIYA:僕はそっちに“ピン!”ときてしまったんです。FANATIC◇CRISISとかKneuklid Romanceとかのメンバーに、久しぶりに会いたいなと思って。僕はもう何年もイベントに出ていなくて、『Crazy Monsters Halloween Party』は出させてほしいなと強く思ったんです。コスプレするということには気づいていなかったけど(笑)。どうしようかな……KAMIJOさんは、なんと言っていました?

    千聖:ガンダムのシャアだったかな。イメージを崩さずにアニメ系にいくということで、フランス人のシャア・アズナブルだと言ってた。本当にやるかどうかは分からないですけどね(笑)。

    YUKIYA:彼がシャアをやるなら、僕はダンボールでガンダムを作ろうかな(笑)。

    千聖:そういうのでも、ウェルカムですよ(笑)。

    YUKIYA:でも、歌えないんじゃないかっていう(笑)。結局あの人が誰だったか分からないまま終わってしまうかもしれないし(笑)。あとは、SEが鳴って、幕が開いたら上手く歩けなくて、センターまで辿り着けないとか(笑)。どうしようかなぁ……。まぁ、まだ時間があるので、ちょっと考えます。


    ライター 村上孝之​


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